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「具体」と「抽象」について

なぜ「具体」と「抽象」についてなのか

タイトルを見て、最初からいきなり意味のわからないことを述べ始めたと思ったかもしれない。ただ、この概念は自分の中で大切なものであり、今後書く記事でもこの内容に触れることが多いと思うので、最初に触れさせてもらう。
言ってしまえば当たり前のことを述べているので、つまらないと感じた方には申し訳ない。また、大ベストセラー「メモの魔力」を読んだ方は、同じようなことを言っているだけなので読み飛ばして頂いて構わない。

物事を「具体化」したり「抽象化」したりするのは、自分が世界をみているレンズを拡大させたり縮小させたりするようなもので、自分はサックスを吹きながらこの作業を何度も繰り返してきたし、本を読む時や、他人と会話する際にも「具体化」や「抽象化」をしてきた。そんな自分にとって切り離せないこの「具体」と「抽象」についてのお話に、お付き合い頂きたい。

「具体」とは、「抽象」とは

「もっと具体的に」「抽象的すぎる」日々会話をしていると、こんな言葉をよく耳にする。
言語を使っていると、概念と具体例で説明されていることが多い。
例えば、今この記事はスターバックスで書いているのだが、
「フラペチーノ」
これは一種の概念であり、具体的に言えば、「コーヒー」や「クリーム」に「氷」を「加えて」「ミキサー」で「撹拌し」「フローズン状」にしたものとなる。

また、「noteを書く」というこの行為だって、ある意味概念であり、具体的には、「パソコン」を「開き」「note」という「アプリケーション」を使って「テキスト」を「キーボード」で「入力する」という作業であり、この文章もまだ説明が不十分すぎるほどであり、複数の概念を含んでいる。
世の中はそんなことであふれている。

だが、実際に体感として理解したり、行動に移したりするためには、その意識の有無に関わらず、超具体的なレベルまで落とし込んだ作業を行う必要がある。
具体化」されたものをきちんと理解することで概念に辿り着くことができる。無論この「理解」とは、頭でわかることのみならず体得も含む。
具体化」することによって、概念がどういうものなのか、その構造を理解することができる。「noteを書く」という作業をそれぞれの要素、工程に細分化して、その構造を理解できるのである。

その反対の作業が「抽象化」である。つまり「具体化」されている物、事象をつなぎ合わせて、物事を抽象化することによって、その概念を達成したり、その概念を利用してより高度なことが可能となる。
先の「noteを書く」で言えば、「パソコン」というものと「開く」という動作をつなげたり、「キーボード」と「打つ」という作業をつなげて「テキスト」を「入力する」という作業を行う。
そしてその「noteを書いて」「投稿の動作を行う」ことで、「noteで発信」するという、より高度な概念に行き着くことができる。

「抽象化」とは、根本を探る行為

当たり前なことをすごく長く分解して説明してしまったが、この具体化と抽象化はどちらもとても重要である。
「具体化」はなぜ重要か。これは皆さんよく体感していると思う。仕事をしていてよくわからない言葉があればそれについて調べて、より「具体化」された言葉によってその概念を理解できるだろう。
では「抽象化」はなぜ重要なのか。
これは、「具体化」されたものを繋げるということ以外にも重要な理由がある。
それは根本に辿り着く、ということである。

何か問題を解決する際に、具体的なことばかりに目を向けていると、細部は整うものの、根幹となる部分の問題は改善されない。
例えば「勉強していても頭に内容が入ってこない」という状況を改善したいと思っているとする。
この時、皆さんは何を考えるだろうか。

「頭に内容が入ってこない」という状態に対して、「具体化」をしていくと「文章を見ていても覚えられない」といったような事象が出てくるだろう。それらを改善することが可能となる要素や行為を行う(つなげる)ことでもしかしたらその問題は改善するかもしれない。

しかしそれ以外にも、「そもそもなぜ勉強をしているのか」「どうして頭に入ってこない状況になっているのか」という形で「抽象化」を行うことが出来る。
そのような「抽象化」を行うことによって、問題を根本から一気に解決できるかもしれないのだ。
例えば、何か夢を叶えたいのであれば、その夢のための勉強であることを思い出すことで一気に頭に入ってくるようになるかもしれないし(絶対に解決するとは限らない)、頭に入ってこないという状況は、どのようなことが起きると生まれるのかということを考え、「慢性的な睡眠不足が起こると頭に内容が入ってきづらい」という原因が考えられるかもしれない。
そしてその睡眠不足を「どうやって」解決できるのか、具体的な方法をつなぎ合わせて解決に導くことが出来るかもしれない。
つまりこの場合の「抽象化」というのはつなぐだけではなく、大きな要因となりうる根本を探る働きも兼ねている。

他の分野への転用

また抽象化によって、他のことにも転用が可能となる。この転用は「具体化」の作業である。
先ほどの例で考えると、慢性的な睡眠不足が原因で勉強している内容が頭に入ってこないのであれば、その睡眠不足を改善することによって全く関係ないように思われたことまで改善されていくかもしれない。
なんとなく毎日気分が沈んでネガティブな思考モードから切り替わることができない、だとか、体調を崩しやすいだとか、他の要素にも影響が及ぶであろう。
抽象化されることによって、一つの分野だけではなく、他のことにも応用可能なものとなる。

何にでも使える「具体化」「抽象化」というツール

さて、ここまで「具体化」と「抽象化」について語ってきたが、このツールは言われてみれば当たり前のものであるが、本当にいろんな場面で役に立つ。
自分自身、サックスが上達する過程で、やはりこの「具体」と「抽象」を行き来して上手くなったし、
また、他人に説明したり、教える際にも頭の中で「具体化」と「抽象化」を繰り返して来た。

次回の記事では、サックス奏者向けにはなってしまうが、サックスの上達について書いていこうと思う。
その後サックス以外についてのこと(「やりたいこと」と「できること」、「感性」と「論理」など)についても、幅広く書いていきたいと思う。

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