【映画】影裏【感想文】

mellow2回目の30分後に
同じ映画館で観てきました。
映画館で観た予告とチラシの情報のみで
観たんだけれども
おかげでいろいろ新鮮で衝撃で。

とにかく、綾野剛と松田龍平の
良さが抜群に出た映画でありつつ
映画館以外で観ると
画面の明るさ最大にしても
暗くて観てないやつだな、と。笑

(ここからネタバレあるかも)

持ってる情報としては
失踪した友人を探す物語
くらいしかなかったので
まず、岩手の震災に絡んでるなんて
全然予想してなくてびっくり。

あと、綾野剛の同性愛者ってのも
全然知らなかったのでびっくり。

最後に中村倫也の美しさにびっくり。笑

読後感でいうと
綾野剛と松田龍平
どちらかニジマスだったんだろう?

最初は関東から異動してきた
綾野剛=ニジマスなのかなって思ってたけど
岩手で誰からも好かれていなくて
味方がいない松田龍平のが
本当はニジマスだったのかな?

自業自得だし、全然共感しないけど
でも、松田龍平の生き方も
不器用だけど器用で
だからこそ心苦しくて。
そして、そんな松田龍平を
見捨てることか出来ない綾野剛も
本当に不器用で、つらくて。
話聞けば聞くほど
味方にならない本性が出てくるのに
惚れた弱みでどこか信じていたい
そんな感情を、綾野剛はうまく演じてたな。

もし、松田龍平に出会っていなければ
別れた後に手術して女性になった
中村倫也のことを抱いていたのかな。
元に戻ったのかな。
綾野剛の幸せだけを願うと
あそこで中村倫也を選んだ方が
よかったのかもしれないけれど
そううまく、人の感情は動かないよね。

松田龍平の台詞
「人を見るときは
影の一番濃いところを見ろ」
は深かったです。
東京出てきた後に知り合った人は
自分の影の一番濃いところなんて
絶対知らない自信あるし
そういう風に人と向き合ってこなかったな。
影を知ることが絶対ではないけれど
好きになった人、大切だと思う人は
表面的な部分だけじゃなくて
裏の部分まで知ろうとする努力が
必要なのかもしれないね。

この映画に関しては
まだ考察を読んでいないので
捉え方に間違いはあるかもだけど
個人的には好きなタイプの映画でした。
mellowみたいな、事件が起きない
日常を描いた映画も好きだけど
こーゆー仄暗い映画も大好物です。

役者の話をすると
綾野剛も松田龍平も
一見怪しさ満点だけど
人の良さそうな雰囲気もあって
それを最大限に活かした映画でした。
あの2人でないと、成立しなかった
映画だったと思います。
綾野剛や松田龍平が出るだけで
ほんの少しの恐怖を感じるし
感じさせる2人ってすごいなぁ、と。
比べるものではないけれども
mellowの田中圭には絶対出せない雰囲気。

とにかく主役なのに
綾野剛が喋らないのにも驚きました。
でもそれで、キャラが確立してるから
綾野剛すごいんだよなー。
田中圭がテンポのよさで
距離感を表すのと同じで
綾野剛は存在感と表情で
距離感を表せるんだよなー。

あと、どんな映画でも
カメレオンのように溶け込む中村倫也も
本当に素晴らしい役者だと思いました。
影のある役も出来るし
ただのフラフラしたチャラ男も出来るし
綺麗な女性にもなれるし
最近の役者の中でも
ずば抜けてカメレオンレベルの高い
役者さんだと思います。

いやー、いい映画に出会えました。
めちゃくちゃ暗いし
愚行録や怒りみたいな
後味がいいわけじゃないけれど
友情や愛情、人の付き合いとか
深く考えてみたい人にとっては
面白い作品になっていると思います。

まだ公開されて日も浅いので
いろんなところで上映されていると思います。
気になった方はぜひ。

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