ハスキー・シベリア

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告白の代わりに敗北宣言

「一番廊下側の、前から6番目の席の彼女いるだろ?」 「後ろから3番目だろ?ややこしいな」 「ああそうだ。後ろから3番目の彼女。 あの子ひょっとすると、きっと君のことが好きなんじゃないかと思うんだ。 こないだの倫理Bで竹島が急に君のこと指して「この問題分かるか?」って言い出しただろ? あの時の彼女、ピンクのチョークみたいに顔が真っ赤になってたんだ。」 急に何を言い出すかと思えば。 いち、にぃ、さん、しぃ...あの子か。 まともに会話したこともないぞ、まったく。

    • ダイダイ色の恋に、敗北宣言

      「一番廊下側の、前から6番目の席の彼女いるだろ?」 「後ろから3番目だろ?ややこしいな」 「ああそうだ。後ろから3番目の彼女。 あの子ひょっとすると、きっと君のことが好きなんじゃないかと思うんだ。 こないだの倫理Bで竹島が急に君のこと指して「この問題分かるか?」って言い出しただろ? あの時の彼女、ピンクのチョークみたいに顔が真っ赤になってたんだ。」 急に何を言い出すかと思えば。 いち、にぃ、さん、しぃ...あの子か。 まともに会話したこともないぞまったく。 どうしたって

      • 意識高い系は赤ちゃんのように微笑むべし

        最近ニュースで「______」という表現を見た 最初聞いた時はなんのこっちゃさっぱりわからなかったのだが、どうやら「ーーーーーーーーー」という内容らしい。 僕はこういう表現を前からいかがなものかと思っている。 今まで知らずに済んだ新しい感情を知ることで、もちろんメリットもあるけど、 赤ちゃんは生まれつき微笑み方を知ってるらしい。 結論から言うと脳の「ミラーシステム」という回路が関係してるらしい。 乾敏郎という学者の人がラジオで紹介してた。 簡単に言うと人の真似を

        • なぜ、みんな成田悠輔に自己啓発本を書いてほしいのか

          スティーブン・レヴィットという経済学者がいる。 この人のキャラが成田悠輔とそっくりでおもしろい。 スティーブンレヴィットが書いた「ゼロベース思考」という本を読んだ。 おもろくて、成田悠輔に似てるなと思った。 「これ、成田悠輔も言ってそうだな」と思った箇所をいくつか紹介する。 ・正面切って言われるより、そっと示されたほうが聞いてしまう ・「良い・悪い」を一切言わずに説得する ・ 飽きたから終わり また暇な時に追加するかも

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          なぜキメラアント編は面白いのか

          結論から言うと、 ”人間の自己矛盾” を ”人間っぽさを手に入れた蟻” の心境から説明することで、「自己矛盾とは人間らしさそのもの」ということを強調してるから。 詳しく説明する前にこの記事の構成について。 この記事では2種類の対比を紹介する。 ①「完璧」と「自己矛盾」 (「強さ」と「弱さ」の対比) ②「コルト」と「メルエム」 (「薄い人間らしさ」と「濃い人間らしさ」の対比) 一応知らない人のために説明しておくと、キメラアントというのはジャンプで連載(?)してるハンターハ

          なぜキメラアント編は面白いのか

          学校の先生の話が急に理解できるようになったときに僕が気づいたこと

          大学3年になった。 理工学部で電子工学を専攻しているが、理系教養っぽい科目で 「相対論」という科目が選択必修になってる。 ざっくりいうと相対性理論についての授業で、物理科の連中はガッツリ必修で習うけど、僕らはうっすら理解する程度でいいと言われた。 先生曰く 「しっかり理解しようとするとかなり時間が掛かる。 みんなは理学というより工学。理解しきれてなくても扱えればそれでいいから。期末テストもノート持込み可能です。安心してくだい。」 「では、第一回の講義ではガリレイ変換を

          学校の先生の話が急に理解できるようになったときに僕が気づいたこと

          中学生が気づかずに動物を殺してしまった話

          本題の前に長めの前置きを。 ハーゲンダッツのバニラにはベジータのような手強さがある。 物語の序盤に登場し、ひとしきり盛り上げると一旦他のキャラクターの引き立て役となるが、終わりが近づくにつれて再び頭角を表して最終話ではその出会いの価値を再確認させられる。 最初にハマったのは中学2年くらいだったと思う。 イチゴや抹茶に興味を示さず、チョコレートが何種類か重ね合わされたパッケージは地理の授業で習ったばかりだった地面の断層構造に似ていて「不味そうだな」と除外したことから、私

          中学生が気づかずに動物を殺してしまった話

          「聲の形」における川井の存在理由

          私はどこにでもいる大学2回生。 理工学部で電子工学っぽいなにかを学んでいるがその実、何を学んでいるのかよく分かっていない。 アゴ髭をたくわえた教授は無責任に式を変形するし、白衣の助教授は早口で半分は聞き取れない。 微分方程式はビブンホウテイシキで、ラプラスは絶対零度を使わずカイロ方程式を解き、非常勤講師はいつも通り目が泳いでいて、ネイティブのイギリス人は思想とも雑談とも取れる謎の話題を展開する。 水曜の実験だけはサボれない普通の大学生。 そして普通の大学2回生は全員暇

          「聲の形」における川井の存在理由

          この世界であなた以外の全員がロボットだという仮説を否定することはできない

          マトリックスという映画がある。 ある日突然、主人公ネオは見知らぬ男モーフィアスから「この世界は現実ではなくコンピュータが再現したシミュレーションだ」と告げられ現実世界で目覚める。本当の人類は現実の世界でカプセル睡眠状態にあり、コンピュータによって管理・支配されていて、その支配を破る救世主になるべくコンピュータと戦う、という内容である。 活字に起こすと多少手の込んだアンパンマンくらいの情報密度になってしまうので是非ネットフリクスで試聴してほしい。 マトリックスは映画上の作り

          この世界であなた以外の全員がロボットだという仮説を否定することはできない

          自殺志願者を理屈で説得する試み

          (カジュアルな文体にしているため不謹慎かもしれません。 自殺志願者を含め、自己責任で読んでください。) メンタリストという海外ドラマがある。 妻と娘を殺された凄腕のメンタリストであるパトリックジェーンがその犯人を捕まえるため、情報収集も兼ねて警察に捜査協力しながら様々な事件を解決していくという内容である。 それだけ聞くと黒の組織の情報を得るために毛利家に居候するメガネの小学生となんら変わりないのだが、パトリックジェーンは元メンタリストである。 洞察力と人間真理を極めた

          自殺志願者を理屈で説得する試み