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政治家大転職時代

世界中で、実はそろそろ政治家という職業が過去の職業になっていくとは、中々想像し辛いかも知れない。政治家は私たちの生活に大きな影響を与える存在ですが、果たして彼らは必要なのでしょうか?そして、彼らに代わって政治を行うことができるのは誰なのでしょうか?

まず、政治家という職業が過去のものになる可能性があるという理由を考えてみましょう。政治家の仕事は何でしょうか?一般的には、国や地域の予算や法律を決めたり、外交や防衛などの政策を実行したりすることです。実は、かつては人間がやっていた仕事でも、今では機械やコンピュータが代わりにやってくれるものがたくさんあります。例えば、ひたすら表計算を繰り返す人たちがいたことをご存知でしょうか?彼女らの職名は『コンピュータ』だったそうです。今では、その仕事は機械であるコンピュータが行ってくれています。同じように、政治家の仕事も、将来的には機械が代わりにやってくれる可能性が高いのです。

では、どうして機械が政治家の仕事を代わりにやる必要性があるのでしょうか?
1.      税金を予算に振り分ける仕事が政治家の主な役割ですが、彼・彼女らには振り分けたい予算があります。それを現実化するためには選挙に当選しなければなりません。したがって投票してくれそうな人たちが喜びそうなことをしなければなりません。その結果、予算の単一性が生まれやすく、振り分けに偏りが出てしまいます。これは長年のジレンマです。
2.      当選を繰り返すと政治家には“お金と権力”がついて回るようになります。これは人間の心理として避けられないことですが、それによって政治家は自分や自分の関係者の利益を優先するようになったり、不正や汚職を行ったりする可能性が高まります。
3.      政治家の高齢化により、20年後、50年後といった長期目線で予算の振り分けを行おうとする者に厳しいです。なぜなら、その頃には意識と認知の絶対的断絶、つまり死が訪れているからです。政治家が自分の生きている間に成果を出したいと思うのは当然ですが、それでは将来の世代のためにならないこともあります。
 
これらの問題点を解決するために、政治家の代わりに、全国津々浦々から一つの職種に一人ずつ代表を選出し、政治を執ってもらうのはどうでしょうか?選ばれし医薬品業者、選ばれし漁師、選ばれし小学校の先生、選ばれし看護師といった具合です。任期は一年です。これならば、様々な立場や視点から予算や法律を決めることができるのではないでしょうか?しかし、これにも大きな問題があります。それは、選ばれし代表らが、自身の所属する業種の利益ばかりを追求したり、声の大きな者ばかりがフューチャーされたりしないかということです。また、政治に関する知識や経験が不足している場合もあります。

颯爽と、これらを解決できるシステムの精度が、ここ10年、特にこの1年ほどで飛躍してきています。そう、いわゆるAIです。AIとDAO(分散型自律組織)を職業代表政治に組み込めば、不正の存在感は減り公平の存在感が増します。

そうです。政治家の代わりに政治を人工知能(AI)に概ね任せるのです。AIは以下のような特徴を持ちます。
1.     AIは予算や法律を決める際に、様々なデータや情報を分析し、最適な解決策を提案することができます。AIは人間のように感情に左右されません。また、選挙に当選する必要もありません。
2.      AIは“お金と権力”に惑わされることがありません。自分や自分の関係者の利益を優先することもありません。また、不正や汚職を行うこともありません。
3.      AIは20年後、50年後といった長期目線で予算や法律を決めることができます。データが残る限り死ぬことがないからです(AIの死についてはまたいずれ)。AIは自分の成果を出すことよりも、将来の世代のためになることを重視します。
 
もちろん、AIにも欠点や課題はあります。例えば、AIがどのような基準や価値観で判断するかを明確にする必要があります。また、人間の意思や感情を尊重するかどうかも重要です。さらに、人間に対して暴走したり支配したりしないかも心配です。しかし、このまま現状維持を進める方が、そら恐ろしい気がするのです。

新たなシステムへと移行を果たしたその時、政治家はどうなるのでしょうか?転職していくしかなくなるのでしょう。彼・彼女らは、いずれコンピュータの様に消滅するのでしょうか?はたまた人力車やエレベーターガールの様に意味合いを変えて存続し続けるのでしょうか?それはまだ、わかりません。

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