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仕事の流れを“見える化”する因数分解【スタッフ教育】

執筆・編集 山村光春(BOOKLUCK
撮影 松村 隆史

今、ますますマスな言葉になりつつある「ブランディングデザイン」。この先駆けとして知られる会社「エイトブランディングデザイン」の中側と裏側にぐいぐい迫る(ディスタンスは保ちながらね)本コーナー。今回は、決して社外には漏らせない、秘伝のアレに迫ります。

デザイン教育は「見て学べ」の極致?

中学校になるとみんなが習う因数分解。あれって、そもそもなんのためにあるの?ざっくり言えば、足し算や引き算を掛け算に変形させて、問題を効率よく解くため(って、知ってました?)。

だとすれば。エイトブランディングデザインのいう「仕事の因数分解」は、なんのため?

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「ブランディングデザインの教育のためです」と、いつものようにキレよくハキハキ話すのは、代表の西澤明洋さん。

「デザインの教育の多くは、暗黙知なわけですよ。古くは見て学べ、まずやってみろと。いわゆるOJT(On-the-Job Training)の極致です。僕もそれは真実だと思いますし、会社を立ち上げた最初の10年くらいは、ずっとそのやり方でした」

ただね、と西澤さんは続けます。
「ブランディングデザインというジャンルがそうさせると思うんですけど、扱う仕事の領域がかなり広範囲なわけです。例えば今だと映像制作から、建物やお店の空間デザインをやったり、プロダクトを手がけたり。外部の方と共同で開発する事もあるんですけど、基本的には主体的にデザインにかかわって、ディレクションしていくことが求められる。これを『見て学べ』は、まあまあしんどい(笑)」

まさしく、という表情で隣にいる、入社8年目の佐竹さんもしきりにうなずく。

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「エイトがやっている仕事を体系的に学んでいくのには、やはり3年くらいかかっちゃいますね。それで入口に入ったかな?というくらい」

3年でやっと入り口!西澤さんがその言葉を受け取ります。

「さすがにこれはちょっと違うやろと。寿司屋の板前の修業じゃないんだから。なのでここを、もっと短縮したかったんです」

やるなら効率的に根性をやってもらいたい

ってことで。2017年に一念発起し、半年ほどの期間を費やしてつくったのがこちら。

はい、どーん!

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(写真:エイトブランディングデザイン)

エイトブランディングの仕事のほぼすべてを言語化した、いわゆる虎の巻だ。

なんと最初は辞書くらい分厚い冊子だったという。今は仕事中にもぱっと見られるよう、イントラネットに移行しているのだとか。

「仕事の初動からアイデア出し、形をつくって納品するまでの一連の流れと内容が、ほぼすべてここに書かれています。今の新入社員は、まずこのレクチャーから入るんです」

西澤さんの言う“今の新入社員”を代表し、饗庭さんが教えてくれる。

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「ぜんぶで1ヶ月くらいはかかるんですけど、とくに最初の1週間はびっちり、学校の時間割みたいに詰まってまして。それぞれの担当の方が時間をとってレクチャーしてくれます。入社して、初めての大仕事がこれです」

じゃあ、最初の印象は「わっ!すごいあるな」と?

「すごいありました(笑)。デザイナーの仕事ってまさにOJTだと思い込んでいたので、こういうのがある事自体が新鮮でした」

新鮮な一方で「げっ!これ全部覚えるのかー」とは思いませんでしたか?

「いえ(笑)。私は新卒で入社していて、最初は本当に何も知らない状態だったので。もちろん全部を覚えきることはできないんですけど、感覚的にどれくらいの仕事があるのかは把握できる。それから仕事をしていくうちに『因数分解にこの話があったな』とか『あの辺りが活用できるんじゃないか』というのが、後々分かってくるんです。それに……」

それに?

>> この続きは、エイトブランディングデザインWEBサイトにて無料公開中!『【スタッフ教育】仕事の流れを“見える化”する因数分解』へ

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執筆・編集

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山村光春

編集者
1970年東京生まれ。雑誌「オリーブ」のライターを経て、2000年に雑誌や書籍、広告の編集・執筆を手がけるBOOKLUCK設立。暮らしまわりや旅まわりのジャンルをおもに活動中。編著書に「眺めのいいカフェ」(アスペクト)「おうちで作れるカフェの朝食」(世界文化社)など。現在、東京と福岡との二拠点生活中。http://bookluck.jp/

撮影

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松村 隆史

写真家
1975年富山生まれ。大学中退後に上京。スタジオフォボスに勤務。2000年、フリーランスとして独立。自然物、暮し、料理、ポートレイトなどの撮影を中心に活動。
http://www.matsumuratakafumi.com/

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