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USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?③

"戦略が全てじゃない"

前回の投稿では、2011年に開業10周年記念を迎えるUSJが、震災などによって苦境に陥ってしまった際の大逆転エピソードを紹介しました。

当時のマーケティング担当であった盛岡毅さんによる著書『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』 (2014)を参考に、今回の投稿では物事を考える上で戦略が全てではないということをエピソードと共に紹介したいと思います。

USJと大人気ゲームブランド "モンスターハンター" のコラボ

2011年、盛岡さんは当時幅広い層からファンを集めていた「モンスターハンター」という巨大なゲームブランドとイベント企画したいと考えていました。

「モンスターハンター」は、高いクオリティと一人一人のファン同士で特別で感情的な繋がりを生むこともできるエンターテイメント・ブランドです。筆者はこの「モンスターハンター」とのイベントを実現するため、ひたすら自分自身でゲームをやり込みます。

「マーケティングをやる人間は、何でも自分自身でやってみることを習慣にするべき」

筆者はこう綴っています。

常に消費者目線で考えることができないと、アイデア・戦略・判断全てにおいて焦点がズレてしまいます。それを防ぐためにも、自分自身で実際に体験することが重要だということです。(筆者は寝る間も惜しみ数ヶ月もの間で400時間プレイしたそう。)



あっという間にモンスターハンターの熱狂的ファンになってしまった筆者ですが、当時は充分な予算を確保できなかったため、お金を使わないイベントを考えるしかありませんでした。しかし相手も大企業なので厳しかったそうです。しかしそれでも筆者は諦めることができず、なんと会社に足を運ぶことで担当者に直接交渉しに行きます。

「お金は無いけど、モンハンに対する愛情は負けません。』

「モンスターハンター」を運営するカプコン社も筆者の熱意とUSJブランドに賛同し、だいぶお手頃価格でイベント企画を承諾してもらうことに成功したのです。

実際に行われたイベントは、筆者である盛岡さんが考案したもので、『原寸大のモンスターと自分自身(ゲスト)が実際に向き合う感動を体験できるイベント』であり、多くのゲストから大好評だったそうです。



このエピソードから得られた筆者の教訓はこうです。

ビジネスは
戦略的に物事を考えて、成功確率を高めるための計算をすること

ですが、
計算上では勝算が無くても、
本当に大切なことなら絶対に諦めずに行動することで、局面を動かせることができる

ということです。

例え実現することが厳しかったとしても、絶対に叶えたいという情熱によって苦境を打開することができたりするということですね。


これはビジネスに限らず生きていく上で大切な教訓でもあると思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

次回もお楽しみに!



追記))
私の投稿では「本で得た知見を具体的にどう生活に活かすことができるのか」を自分なりにアプローチしたコンテンツを配信しています。「本を読みたいけど時間が無い」方も読むことができるコンテンツを発信していくのでぜひともフォローの方よろしくお願いいたします。

ここからの記事では、森岡 毅(2014)『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』 を参考に書いていきます。本の内容を通して一緒に考える時間を過ごしましょう。





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