![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65472382/rectangle_large_type_2_c4d202d8454cb89af1264f5e5bae880d.png?width=800)
鍼、刺すだけ?~鍼灸師がよく聞かれる話~(写真ご注意)
なんか損してる気がするんでしょうね~~。
鍼、刺すだけ…ってのが。
一本刺すだけとか、ツボに何個かポンポンって、軽く刺すだけ。
必死のパッチで、30分とか1時間、揉んでくれるマッサージの人と、同じかそれ以上の料金とるって、「ふてぇ野郎だ」と思われるんだろうなぁと思うんです。
浅く刺す、深く刺す
鍼、刺すだけでも、単純に、浅く刺すのと、深く刺すのとで、同じじゃあありません。
身体といっても、お尻みたいに、脂肪がデーンと乗ってるところと、首みたいな繊細そうな場所とでは、えらい違い。
深く刺す時は、それなりにリスクがあります。
肺の周辺は、どこも危険地帯です。
肺に穴をあければ、「気胸」といって、肺に空気が入らなくなって、最悪、死にます。
首も怖くて、
重要な神経・血管、急所がたくさんあるから、ヘマすれば、最悪、死にます。
当然、医療事故に備えて、保険も入ってますが、死んじゃったらねぇ…お金もらうより、命が助かりたいですよ。
浅く刺す鍼で死ぬ心配はない
浅く刺す方の鍼は、たいていツボとか経絡とかの、いわゆる「東洋医学」的な鍼で、こっちは、失敗して死ぬってことはまずありません。
刺す場所が、たいてい手足とか命にかかわらない部位だし、刺すとしても数ミリから1センチくらいのものだからです。
でも、そんな治療ばっかりが鍼灸ってわけでもない。
鍼灸=ツボだと思ってましたね?
違うんですよ~~~
完全に外科的な鍼灸治療もある。
ぐさり、とぶっとい鍼を、急所に刺しこむような怖い鍼灸もあるんです。
私も仕事やっててねぇ…コリのどまんなかが、あんまり刺したくない場所で、嫌やな、嫌やな~~~、と思いながら、刺すことが多いんです。
正直、神頼みしてる鍼灸師は少なくない(私は仏教徒だからしないけど)
鍼一本刺すのに、脂汗流して緊張して刺さなきゃいかん治療と、ツボに浅く刺すのとで、同じじゃありません。
刺す本数も違う
後、当然だけど、刺す本数も幅があります。
一本なら上の写真くらいのビジュアルですが…
数百本刺すとこうなります↓↓↓
めっちゃ刺す数多い鍼治療
ほとんど、漫画の集中線みたいですよね。
これ、私の顔の一部です。お恥ずかしい。
鍼灸治療には、一本から、せいぜい10本くらいまでの鍼治療もあれば、100本を超える鍼治療もあります。上の写真は、一番鍼の本数が多いタイプの鍼治療。ルート治療という流派ですね。
ルート治療じゃなくても、ギックリ腰とかで、ここというポイントに集めて鍼を刺す場合もあるんです ↓↓↓
悪いところだけ刺す鍼治療
ほかにも、
中国鍼
一本、「そこぉぉっ」ってとこを狙って刺す場合もあります。
これは超えぐい鍼ですね。長鍼というものです。中国とかでよくやってるやつです。うちではほかのやり方をしてるので、やってませんが。
一言では、とてもまとめられない鍼灸
鍼を刺すだけの治療法だけど、鍼と一言でまとめるには、幅がありすぎ。
それが鍼灸。
「たかが鍼一本刺す治療に、何万もとりやがって!」
と思った場合、その治療家の腕が値段の割に大したことなかったか、あなたの病状がめちゃくちゃ重いかどっちかです。
どっちでしょうか。
結局コスパでしょ
ちなみに当院は、鍼の本数は多い場合も、少ない場合もありますが、めちゃくちゃ刺しまくる鍼灸院です。
「マッサージの方が痛くないし良い!」「整体の方が危なくないし良い!」
どっちも一理あるし正しいんです。
けど、ギックリ腰のとき、マッサージ行ったってねぇ…治るとは限らないわけで。
結局、痛かろうが、高かろうが、効く治療がいいじゃないですか。
刺すから鍼灸はNGとか、痛いからNGとかは、まだよいんだけど、高いからNGは、ちょっと違うかなぁ…
たとえ治療費千円でも、治らなかったら高いじゃん…って思うわけで。
ま、鍼灸も考えてみといてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?