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鍼、刺すだけ?~鍼灸師がよく聞かれる話~(写真ご注意)

なんか損してる気がするんでしょうね~~。

鍼、刺すだけ…ってのが。

一本刺すだけとか、ツボに何個かポンポンって、軽く刺すだけ。

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必死のパッチで、30分とか1時間、揉んでくれるマッサージの人と、同じかそれ以上の料金とるって、「ふてぇ野郎だ」と思われるんだろうなぁと思うんです。


浅く刺す、深く刺す

鍼、刺すだけでも、単純に、浅く刺すのと、深く刺すのとで、同じじゃあありません。

身体といっても、お尻みたいに、脂肪がデーンと乗ってるところと、首みたいな繊細そうな場所とでは、えらい違い。

深く刺す時は、それなりにリスクがあります。


肺の周辺は、どこも危険地帯です。

肺に穴をあければ、「気胸」といって、肺に空気が入らなくなって、最悪、死にます。


首も怖くて、

重要な神経・血管、急所がたくさんあるから、ヘマすれば、最悪、死にます。

当然、医療事故に備えて、保険も入ってますが、死んじゃったらねぇ…お金もらうより、命が助かりたいですよ。


浅く刺す鍼で死ぬ心配はない

浅く刺す方の鍼は、たいていツボとか経絡とかの、いわゆる「東洋医学」的な鍼で、こっちは、失敗して死ぬってことはまずありません。

刺す場所が、たいてい手足とか命にかかわらない部位だし、刺すとしても数ミリから1センチくらいのものだからです。


でも、そんな治療ばっかりが鍼灸ってわけでもない。

鍼灸=ツボだと思ってましたね?

違うんですよ~~~

完全に外科的な鍼灸治療もある。

ぐさり、とぶっとい鍼を、急所に刺しこむような怖い鍼灸もあるんです。


私も仕事やっててねぇ…コリのどまんなかが、あんまり刺したくない場所で、嫌やな、嫌やな~~~、と思いながら、刺すことが多いんです。

正直、神頼みしてる鍼灸師は少なくない(私は仏教徒だからしないけど)

鍼一本刺すのに、脂汗流して緊張して刺さなきゃいかん治療と、ツボに浅く刺すのとで、同じじゃありません。


刺す本数も違う

後、当然だけど、刺す本数も幅があります。

一本なら上の写真くらいのビジュアルですが…

数百本刺すとこうなります↓↓↓



めっちゃ刺す数多い鍼治療

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ほとんど、漫画の集中線みたいですよね。

これ、私の顔の一部です。お恥ずかしい。

鍼灸治療には、一本から、せいぜい10本くらいまでの鍼治療もあれば、100本を超える鍼治療もあります。上の写真は、一番鍼の本数が多いタイプの鍼治療。ルート治療という流派ですね。


ルート治療じゃなくても、ギックリ腰とかで、ここというポイントに集めて鍼を刺す場合もあるんです ↓↓↓

悪いところだけ刺す鍼治療

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ほかにも、

中国鍼

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一本、「そこぉぉっ」ってとこを狙って刺す場合もあります。

これは超えぐい鍼ですね。長鍼というものです。中国とかでよくやってるやつです。うちではほかのやり方をしてるので、やってませんが。


一言では、とてもまとめられない鍼灸

鍼を刺すだけの治療法だけど、鍼と一言でまとめるには、幅がありすぎ。

それが鍼灸。


「たかが鍼一本刺す治療に、何万もとりやがって!」

と思った場合、その治療家の腕が値段の割に大したことなかったか、あなたの病状がめちゃくちゃ重いかどっちかです。

どっちでしょうか。


結局コスパでしょ

ちなみに当院は、鍼の本数は多い場合も、少ない場合もありますが、めちゃくちゃ刺しまくる鍼灸院です。

「マッサージの方が痛くないし良い!」「整体の方が危なくないし良い!」

どっちも一理あるし正しいんです。


けど、ギックリ腰のとき、マッサージ行ったってねぇ…治るとは限らないわけで。

結局、痛かろうが、高かろうが、効く治療がいいじゃないですか。

刺すから鍼灸はNGとか、痛いからNGとかは、まだよいんだけど、高いからNGは、ちょっと違うかなぁ…

たとえ治療費千円でも、治らなかったら高いじゃん…って思うわけで。

ま、鍼灸も考えてみといてください。


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