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アトピーの鍼治療

最初は首肩がしんどいから、どうにかなりませんか?といわれてはじまった治療でした。

重症のアトピーの患者さんの首肩は、ほとんど「木の幹」…白樺などの硬い木の幹のような状態で、

これまでさんざん首肩の状態の悪い人ばかり見てきた私でも、はじめての硬さに驚きました。

たとえるなら、カツオを燻製にした鰹節が、ほとんど木に似ているのと同じです。鰹節は、カンナで削らないと、包丁でさばける硬さじゃありません。

それと同じで、おそらく、筋肉から「水分」が抜けた状態になっているのではないかと思います。


その方の治療を通じて、アトピーのことを理解できていなかった私ですが、色々な気付きを得ました。

・コリが激しい部位は、アトピーも激しい

・アトピーのかゆみを引き起こす成分は、身体の中を、重力に従って(上から下に)移動する(かもしれない)

・かゆみの成分を含んだ物質(はがれた皮膚の角質)は、かゆみを含んだまま飛散する。

・かゆみの成分を含んだ物質は、筋肉と皮膚組織の中に存在している

・アトピーの激しい部位の出血は、血が迸る(ほとばしる、走るという印象。血の流れが普通の出血に比べて速いです)

・鍼をした後、鍼をした部位の熱感がひく(カッサと比べて明らかに差がある)

・鍼をした後、鍼をした部位のかゆみが軽減する(おそらくかゆみ成分が、出血と共に抜けたことによる?)

・鍼治療後、鍼を刺した部位のアトピー症状が軽減する。回数を重ねると肌もキレイになってくる。

・治療を繰り返していくと、アトピーが出にくくなるし、アトピーが出ても治まるのがはやい。

・アトピーで分厚くなり、ちりめん状のシワが出来ていた皮膚が、次第に薄く、赤身も減り、きれいになってくる(この点ではカッサを併用する方が効果が大きい感じがある)


鍼灸治療を重ねたことで、細胞の入れ替わりが進んだようで、硬さもかなり和らぎました。

ほんまに、「細胞の入れ替わり」で治してってるって感じです。

つまり、かたつむりのスピードで、治ってってます。


もともとマクロビとかやっていて、タンパク質をほとんど摂ってなかったことから、今は高タンパク・低糖質・メガビタミン・ミネラルに食生活を変えてもらったことも、必要な措置だったと考えています。

細胞分裂ですから。

でも、栄養療法だけで治せたとも思えないです。
栄養療法だけだったら、時間はきっかり倍かかるんじゃないでしょうか。

あの「木」のような硬さを思うと、細胞が「自然に」入れ替わるのを待ってられないと思うからです。


首も、華奢な体に対して異様に太くなっていたので、だんだん普通の太さになってきつつあるなぁという感じ。

めちゃくちゃ「コツコツ」した治療だけど、このやり方が一番ちゃんとした治療なんじゃないかと思います。


あと、出血でかゆみが減るってことなんですが、出血させればいいか?
たとえば刺絡療法とかが有効か?というと、それもないなと思います。

結果として出血が多く、刺絡になってしまっている面はあります。

それでかゆみという症状が緩和するのも事実です。

が、狙って刺絡やれば、細胞が入れ替わるとは、ちょっと思えません。


鍼で、ガチガチになった筋肉を柔らかくすることは、大きな意義があると思えたけど、血液はあくまで細胞の栄養だし、酸欠の細胞に酸素を供給するために必要なもの。

もともとマクロビで、タンパク質が不足していた人から、さらに栄養(血)を奪ってもしかたないと思うから、刺絡はあまりいい治療と思えないってところです。

かゆみは、確かに軽くなるんですけど…原因が解消しないと、またかゆみ成分作ると思うんで。


問題は、そのかゆみ成分。

一体どこから生まれているのか?なんでそんなもの作ってるのか?

体の理屈がまだよくわからない。

もやもやしています。


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