日々の中に職人心

職人に憧れる。自分の手ひとつで、何かをつくりあげる人。

今日は仕事でちょっとした雑用をした。何のことはない、紙の切り・貼りを中心とした小さい子でもできる作業。理由があり急ぎの作業であったため、その場にいる同僚全員での共同作業である。
僕は主に紙を切る作業を担当した。アナログな裁断機?を利用して、所定の大きさに紙をカットしていく。ギロチンみたいな要領で、まっすぐ紙を裁断するツールを使って、A4の用紙をどんどん切っていくのが役割だ。

最初は慣れていない作業のため、もたつきながら作業していたが、繰り返すうちに、作業の順序、段取り、手法の練度が高まっていき、何だか作業自体の心地よさが生まれるに至った。
最もスムーズかつ仕上がり良く切れる「勘所」をつかんだ後は、流れるように同じ作業を行うことができた。
たかが簡単な雑用で表現する言葉ではないかもしれないが、作業の所作に、「美しさ・キレイさ」を感じている自分がいた。

キチンと物事と向き合い、丁寧に手を加えるということ。
それは、「作業」にとどまらず、生きることそのものにも言えることだ。
職人とは、単に技術者のことを指すのではなく、ものごとへの向かい方、心の角度が職人たらしめるのだと思う。
僕はくだらなくも思える作業の中に、そんな職人の心の有り様を垣間見た気がしたのだ。気持ちが良いものだった。

雑に扱えば心も雑然と。丁寧に扱えば心も美しく。

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