フィンランドも日本と同じ”国”らしい
「アントレプレナーシップ教育を聞いたことはありますか?」
そもそもアントレプレナーとは様々な定義がある。
■狭義:事業を興し運営する力。起業家のイメージ。
■広義:未来を切り拓く力。自分の人生を主体的につくる力。キャリアデザインに似たイメージ。
今回私が聞いた話では、広義でアントレプレナーシップを定義づけている。
大学オリエンがつまらないは世界共通
私が今回話を聞いたSimoは、オウル大学でアントレプレナーシッププログラムを運営するいわばコーディネーター的存在である。
彼は大学教育にアントレプレナーシップ教育プログラムとして、大きく2つの取り組みをしているのですが、その一つがいわゆる大学の入学オリエンテーションプログラムに組み込む Self Hack という時間。
これは、自らが感じる課題や打ち手を議論し、課題の自分事化から実際のアクションに繋げる目的のプログラムだ。
一番最初にSelf Hackでテーマにしたのは、
「解決したい環境問題は?」という問い。
学生たちは、高校までのアントレプレナーシップ実践を踏まえ、
「私はこれに取り組みたい!」
というのかと思いきや、プログラム後のフィードバックでは、
「規模が大きすぎて、よく分からない」
と言われたそう。
これって、日本の大学で大学卒業後の進路などを考えたり議論させられるようなキャリア指導と似ている現象な気がしている。
同時に、今まで日本より遥かに進んだアントレプレナーの素地を持った学生がフィンランドの大学生だと思っていた私にとって、常識を覆されるような一節だった。
今、自分の擦り傷はいくつだろう
小学生の時、体育で転んで膝を擦りむき、何度保健室に行ったことか。
黒ずんだ膝小僧とは今も離れがたい仲だ。
大人の気品を感じる女性は、真っ白でツルツルの膝小僧をイメージするだろうか。
でも、もしかしたら、VUCA時代のこれからは、膝小僧の黒ずみが開拓者のステータスになるかもしれない。
小さくはじめ、失敗から学ぶ。
七転び八起きを恐れない、そのプロセスこそがアントレプレナーの肝なのだ。
フィンランドも日本も、文化は違ど同じ国。
日本で踏み出せる小さな一歩の積み重ねが、日本のアントレプレナー教育の大きな一歩に繋がる。
小さく踏み出せる一歩は、”教員養成”のモヤモヤだろうか。
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