【読書記録】2022年8月

8月もマイペースに読書。目標は「積読を1冊でも減らしましょう!」

1冊目:宮部みゆき『R.P.G.』

あらすじ(文庫裏表紙より引用)

父、母、姉、弟。ネット上で知り合った他人同士が「疑似家族」を営み、そのうちの「お父さん」が刺殺された。事件の3日前に絞殺された女性と、遺留が共通している。合同捜査の過程で「模倣犯」の武上刑事と「クロスファイア」の石津刑事が再開し、二つの事件の謎に迫る。家族の絆とは、癒しなのか、呪縛なのか。衝撃の結末が待ち受ける長編現代ミステリー。宮部みゆきが初めて挑んだ文庫書き下ろし。

2001年に発行されたこの小説。個人ホームページや掲示板、チャットルーム……等々、懐かしい気持ちになりました。

あらすじに書かれている宮部作品の「模倣犯」「クロスファイア」は読んだことがないので、武上刑事ならびに石津刑事は初めましてでした。

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、事件の真相が切なくて、切なくて……。

「お父さん」が真っ当な人間だったなら、こんなに悲しい事件は起こらなかったのだろうなあ、と。

無料レンタルサーバーで個人ホムペが作れたあの時代、現実の「自分」ではない何者かになりきって掲示板やチャットで交流するのは当たり前だった。だけど、あの時交流していた顔も知らない友人たちは本当に同年代の女子だったのかしら、と読みながら思いました。


2冊目:伊藤朱里『きみはだれかのどうでもいい人』

あらすじ(文庫版裏表紙より引用)

地方の県税事務所に勤める、年齢も立場も異なる4人の女性たち。同期の休職で急遽異動させられかつての出世コースに戻ろうと細心の注意を払う若手職員の中沢環(第1章・「キキララは二十歳まで」)、週に一度の娘との電話を心の支えに業務を乗り切るベテランパートの田邊陽子(第3章・「きみはだれかのどうでもいい人」)など、それぞれの見ている景色は同じようで、まったく違っていて――。 職場で傷つき、傷つけたことのあるすべての人に贈る、共感度MAXの新感覚同僚小説!

伊藤朱里さんの作品は初めて読みました。この作品は読んでいるとボディブローを喰らい続けている感じがしました。文章は読みやすいのに、内容は読みづらく中々読み進めるのに苦労をしました。

何故読みづらさを感じるのか……それは、この作品に出てくる登場人物たちがあまりにも身近だから。自分の中にある「マイナス面」と向き合うような感覚を味わいました。

どこにでも居そうな女性たち、どこにでもありそうな職場の人間関係。それをじっくりと読んでいくと自分にも思い当たることが多いこと多いこと……。

私にとっては読むのがツライ作品でした。


3冊目:桜井美奈『殺した夫が帰ってきました』

あらすじ(文庫版裏表紙より引用)

都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜。茉菜は取引先に勤める穂高にしつこく言い寄られ悩んでいた。ある日、茉菜が帰宅しようとすると家の前で穂高に待ち伏せをされていた。茉菜の静止する声も聞かず、家の中に入ってこようとする穂高。その時、二人の前にある男が現れる。男は茉菜の夫を名乗り、穂高を追い返す。男はたしかに茉菜の夫・和希だった。しかし、茉菜が安堵することはなかった。なぜなら、和希はかつて茉菜が崖から突き落とし、間違いなく殺したはずで……。 秘められた過去の愛と罪を追う、心をしめつける著者新境地のサスペンスミステリー!

桜井美奈さんの作品も初めて読みました。こちらはタイトルを初めて見たときに「いつか読みたいな!」と思っていた作品でした。

私は単純な読者なので、著者の策略にまんまとハマっていました。後半の展開には驚かされ続けました。(ネタバレになるので詳しいことが書けない……)

茉菜の未来が少し明るそうな終わり方で良かった。

個人的にはサスペンスやミステリー小説に3.11を使うのは好きではないのですが、こちらはメインの時間軸として扱われているわけではなかったので大丈夫でした。


おわりに

8月は3冊読了しました。今回読んだ本は全て積読だったので積読を3冊減らすことができました!!

まだまだ偏りはありますが色々なジャンルを読むようになってきました。でも、やはりミステリーものが好きだし読みやすいなあ、と思います。

秋の夜長になってきたので、9月も積読減らしたいですね。

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