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甘いおはぎと後悔の心を足して…

7月2日は亡くなった祖母の誕生日でした。

もう亡くなって10年。
私の母代わりで、幼稚園の頃は茶色のお弁当が
恥ずかしかった事や
みんなと少し違う服装や持ち物が嫌だった事。

でも祖母のことが大好きで
買ってくれる服なんかが嫌だって言えなくて
名古屋の叔母が来た時に
一緒に買い物に行って選んでくれた服が
凄く好きでお気に入りになった事が懐かしい。

そんな私を見て、服は自分で買ったら良いよって
言ってくれた祖母。

中学生の頃
いじめられて
それでも心配かけたく無くて祖母にも言えず
部屋で泣いていた毎日。
体育館倉庫でビンタされたり
無視されたり
それは一時期な事だったけど
辛くて辛くて堪らない時に
何も言わないのに、私の好きなおかずを
不自由な右手で半日かけて
一生懸命作ってくれた。

海外に行く時も、私の迷いにならない様にと
勝手にグループホームを探して入居を決めた。
『Norikoの人生を大事にしなさい』と
我儘勝手な私の背中を押してくれた。

オランダ姓の彼と結婚が決まった時も
何も反対もせず喜んでくれた。
初めて彼が来日して家族親戚みんなで食事した時
『良かったね』って何回も言って、彼の片言の日本語にもニコニコ返事して
車椅子に座ったまま、私を抱きしめてくれた。

彼が亡くなった時も
私が壊れてしまった時も
ずっと気持ちはそばに居るからねって
いつもいつも気にかけてくれて
私のために
亡くなった彼のために日本で
毎日毎日、折り紙で鶴を折ってくれた。
認知症が少しずつ進んでいて
季節も住所も
娘である叔母の事も、あやふやだったのに
私の事だけは最後まで
『孫のNorikoだね』って笑顔で居てくれた。

祖母が亡くなった時
私はパニックになってしまって立ち上がれず
号泣に号泣して火葬場に行く事も出来ず
お骨も拾う事が出来なかった。 

片親だからって、お前は何も悪くない。
恥じる事は一切ない。
堂々と生きなさい。
貴女の見かけだけで
物事を言うような人の事は聞かなくても良い。
口から出た言葉は引き戻す事が出来ないから、自分が発する言葉は選びなさい。
貴女と言う人間の価値は、貴女自身で磨いていきなさい。

そんな事を小さな私に
キッパリと言う祖母でした。

おはぎが名人級に上手くて
私も祖母のお誕生日には毎年作るけど
やっぱりまだまだ私は追いつけずにいます。

不恰好なおはぎを見ると
毎年、ふと後悔が過るのです。
でも、私は凄く幸せな孫でした。


洋楽が98%の私ですが、宮本浩次はエレファントカシマシ時代から好きです。きっと祖母は宮本浩次なんて知らないだろうけど、私はこの歌を聞いて毎年の7月2日の涙を次の日へと送ってきました。

大好きなばあちゃん。貴女が残してくれた記憶で今も幸せに生きています。ありがとう。


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