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【ガンバ大阪】何を「やり続ける」のか?/J1第1節:神戸戦●1-0

変わるのは簡単なことではない。痛みを伴う可能性があることもわかっているつもりだ。大事なのは「やり続ける」こと。その覚悟を持って2021年のガンバ大阪を見守るつもりでこちらはいるのだが、ことリーグ開幕戦に関しては何を「やり続けよう」としているのかが全く見えてこなかった。単に負けたからではなく、伝わってくるものがなかっただけに落胆も大きい。

□ 2021年2月27日:J1第1節
ヴィッセル神戸1-0ガンバ大阪

■ 完全にゲームを支配されての完敗

前後が分断されたプレスは圧力を欠き、雑なビルドアップは簡単に回収されの繰り返し。神戸がそこまで攻勢を強めてこなかったゆえ、ピンチを招く場面こそ少なかったものの、完全にゲームを支配されての完敗。チャンスもほとんど作れずに終わった。失点の場面は山口蛍の縦パスと古橋亨梧の動き出し、シュートの精度・アイデアを称えるべきものだとは思うが、仮にあそこで失っていなかったとしてもどこかで決壊していたことだろう。

■ スタメンはゼロックス組をベースに構成するも

ゼロックス組か、それとも新戦力の封切りか。注目のスタメンは、一週間前のセットをベースに構成された。変更点はCBが菅沼→昌子、IHに倉田→矢島、そしてWGが矢島→宇佐美。レアンドロ・ペレイラやチュ・セジョン、チアゴアウベスはベンチスタートとなった。
宮本監督もキャスティングには頭を悩まされているようで、試合後のコメントからもその苦悩ぶりがにじみ出ている。

Q「後半はボールがスムーズに回った時間もあったと思いますが、今日はなかなか右サイドの連携もギクシャクしているように見えたのですが。」

宮本監督「それは、キャスティングもありますし、もちろんコンディションの問題も、誰がどういうコンディションにあるのかというコンディションのばらつきというのもまだあるので、そういうところも少し出たかなと思います。」

■ 試合詳細 (ガンバ大阪オフィシャルより)

まだ使いたいところに使いたい選手を置けていない感。それは新加入の選手もそうだし、先週も含めメンバー入りできていないヨングォン・福田のことも指している。まだJ1での実績に乏しい川﨑が2試合続けて起用されているのも、必ずしもポジティブな事象ではないように思う。

コンディションという意味では、スタメン復帰を果たした昌子も本来のパフォーマンスからは程遠いデキ。クローズアップされるのは失点の場面になるだろうが、それ以外でも攻守に不安定なシーンが多かった。今季は彼がどれだけ稼働率を高められるかがチームに大きく影響してくると思うので、少しでも早い復調を願いまくる。

■ 攻撃的スタイル存続へ早くも正念場

このままではマズい。先日の記事にも書いたが、攻撃的スタイルへの回帰に失敗した末路に待ち受けているのは残留争いと現実主義のシステムだ。ただ勝点を拾う「作業」に明け暮れる日々に突入しないためにも、いち早くチャレンジを結実させなければならない。コンディションがどうとか、フィットするのを待つとか安穏としたことを言うてる場合じゃないのだ。
すぐに試合がやってくるのは不幸中の幸い。どうせ練習だけで息を合わせるなんて無理だろうし、試合を重ねることで完成形を模索していくしかない。特に攻撃の核となるレアンドロ・ペレイラには多めにプレイタイムを割く意味がありそうなのだが..

■ のんびり様子を見ている余裕はない

繰り返しになるが、直近の最重要課題は「やり続けること」。失敗してもいいから、やりたいことやるべきことを実践していく必要がある。そのために失う勝点であれば、未来に向けての投資になるが、この試合のような内容だとただの損失にしかならない。

しかものんびり様子を見ていられる余裕はないからね、焦るよね正直。

開幕直後からそんな悲観してどうするのと言われそうだが、今シーズンを意味のあるものにするためにも必要なマインドだと思ってる。

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