【競馬コラム】笑顔なき有馬記念制覇、思い切り喜ぶ横山武史が見たかった
本当なら派手なガッツポーズとともに喜びを爆発させる横山武史が見られるはずだった。しかし、ゴール後から検量室に向かうまで、手を挙げる仕草すら見せない。ゴーグルの先の表情まではわからないが、とても勝者とは思えない神妙な振る舞いのまま引き揚げてゆくその姿からは、痛切な懺悔の念が伝わってきた。
最強の相棒エフフォーリアと歩んだ1年を、最高の形で締めくくる勝利。思い切り喜びたかったよなあ。そして喜びを分かち合いたかった。勝ってなお悔やまれる、「油断騎乗」の過ち。引きずることなく大舞台