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#横山武史

【競馬コラム】笑顔なき有馬記念制覇、思い切り喜ぶ横山武史が見たかった

本当なら派手なガッツポーズとともに喜びを爆発させる横山武史が見られるはずだった。しかし、ゴール後から検量室に向かうまで、手を挙げる仕草すら見せない。ゴーグルの先の表情まではわからないが、とても勝者とは思えない神妙な振る舞いのまま引き揚げてゆくその姿からは、痛切な懺悔の念が伝わってきた。 最強の相棒エフフォーリアと歩んだ1年を、最高の形で締めくくる勝利。思い切り喜びたかったよなあ。そして喜びを分かち合いたかった。勝ってなお悔やまれる、「油断騎乗」の過ち。引きずることなく大舞台

【競馬】横山武史よ、競馬の神様は見ているぞ/有馬記念予想

今年の有馬記念ファン投票は有効投票数が300万票を越え、1位に輝いたエフフォーリアは歴代最多投票を獲得した。不思議とここ2年は投票数が爆上がり中。コロナ禍が競馬に何かをもたらしたのか、それとも「ウマ娘」効果によるものなのか、はたまた単に豪華な懸賞にみんな釣られたのかはわからないが、とにかく競馬に追い風が吹いているのは間違いない。 その熱意が届いたか、いいメンバーが集まったと思う。中でも先に強調しておきたいのが、メロディーレーンがファン投票上位馬の枠で出走権を獲得したこと。実

【競馬コラム】エフフォーリアの悔しさは、エフフォーリアでしか晴らせない

ゴーグル越しの目元の様子を確かめることはできなかったが、わずかな表情の変化や仕草を見ていると、そこには光るものがあることは容易に想像できた。 横山武史、エフフォーリアとのコンビで天皇賞制覇。 先週の菊花賞に続くG1連勝となったが(さらっと書いているがとんでもない活躍ぶりである)、「してやったり」の大逃げで感情を爆発させたのとは対照的に、どこか喜びをかみしめるような姿が印象的だった。 「ダービーのこともあったので..」。 圧倒的1番人気で無敗の二冠を目指した日本ダービー

【競馬コラム】重圧からの解放、横山武史よこれからも奔放であれ

最愛の相棒・エフフォーリアとのコンビで皐月賞を制し、初めてのG1制覇を成し遂げた横山武史。ところが、二冠を目指した日本ダービーでは勝利まであと一歩のところでシャフリヤールの強襲に屈し、惜しくも「ダービージョッキー」の称号を得ることはできなかった。 もちろん本人にとっては悔しい結果となったが、逆に考えれば無敗や日本競馬最大の栄誉に挑む重圧から解放される敗戦でもあった。それゆえ菊花賞ではこのコンビがのびのびと走る姿が見られるものと思っていたが、エフフォーリアは天皇賞へ向かうこと

【競馬】壁を乗り越え立ちはだかった福永祐一が、横山武史をまた強くさせる/日本ダービー振り返り

決してエフフォーリアの力が及ばなかったわけではない。横山武史の騎乗にもロスなど一切なかった。逆にシャフリヤールと福永祐一が、幸運に恵まれたわけでもない。 わずか10cmの差で分かれた勝敗。その決め手を一言で現すことなどできない。本当に、どちらが勝ってもおかしくなかった。だからこそ、今もなお使い古された格言が威厳を保ち続けられているのであろう。 「ダービーは最も運のいい馬が勝つ」と。 ■ レース前の評価皐月賞を3馬身差で勝ったエフフォーリアが断然に人気に支持され、最終的に

【競馬】勝利への執念が激突、だから日本ダービーは素晴らしい

ダービーウィークだけあって過去の映像なんかを見返す機会も多いのですが、何が我々を魅了するってやはり勝った人の喜びっぷりの半端なさに尽きますよね。古くはウイニングチケットの柴田政人、スペシャルウィークの武豊。近年ならワンアンドオンリーを送り出した橋口弘次郎調教師、そして何といってもワグネリアンの福永祐一..いかにこの栄誉を追い求めていたかがひしひしと伝わってくるか。そんな場面に立ち会いたくて、今年もまた熱視線を送ることになるわけだ。 偉業か、悲願か。 「悲願」といえばサトノ

【競馬】完全無欠の相棒エフフォーリアに導かれ、横山武史22歳での初G1制覇/皐月賞振り返り

JRA史上に残る名手である父・横山典弘をしてデビュー前から「あいつはマジでヤバい」と期待を寄せられた若武者の実力は本物だった。横山武史、22歳での初G1はクラシック皐月賞で。それも、単勝2番人気の有力馬エフフォーリアとのコンビで重圧に打ち勝ってのものだけに価値も大きい。 若手ジョッキー受難の時代である。 外国人騎手の大挙参戦やクラブ馬主の勢力強化に伴い、近年はG1に乗ることも簡単ではない。それゆえ日の目を見ることもないままムチを置く、若き乗り役も数多く見てきた。そんな状況

【競馬】「令和のメジロライアン」ことエフフォーリア、横山武史の夢も広がる圧巻の勝利/共同通信杯振り返り

カンペキな共同通信杯になった。さすがコツを完全につかんでいる貴重なレースだけのことはある。今から来年が楽しみだw 「あ、勝ったなこれ」。 残り400m地点で先頭に並びかけ、雄大なフットワークで後続を突き放しにかかるエフフォーリアを見て、早々と勝利を確信した。はるか後方で繰り広げられる2着争いを尻目に、横山武史も会心のガッツポーズ。デビューから無傷の3連勝で、堂々とクラシックの有力候補に名乗りを挙げた。 ■ レース前の評価朝日杯FS2着馬ステラヴェローチェが単勝1番人気。

【競馬】「僕のエフフォーリアが一番強い」と信じて/2月14日(日)の見どころ:共同通信杯・京都記念・初音Sほか

今日は暖かかったですねえ。娘と公園に行ったり、ドライブに行ったりと楽しく過ごしました。やっぱり気候が良くなってくるとこういう充実感が味わえてとてもよい。 クイーンCもしっかりリアタイ観戦。アカイトリノムスメ、どんどん強くなってますね。見せ場なく終わった新馬戦とは見違えるようだし、未勝利を勝ち上がった時よりもはるかに強くなってる。これは桜花賞でも好走は十分ありえそう。 それはそうと気になったのが、東京の芝が割と外差し傾向にある点。別にそこまで傷んでいるようには思えないのだが