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【ゼロから養蜂2】3/19~3/26 転ぶ経験をしたら、転ばなくはならないけど、痛くない転び方がわかるようになるかな。徒長ブラザーズの行方~失敗は成功の基~


3/19(6日目)雪の後

昨日の夜は季節外れの雪が降っていた。
とはいえ、小鹿野周辺では珍しい事ではないらしく、私にとって予想外の季節外れの雪だっただけなんだけど…。
3月の半ばから終わりにかけて寒の戻りがあるらしく、気候の違いも来年からは覚悟しよう。
真冬の寒さとは違って水分の多い雪はあっさり溶けていく。
畑がチョコモナカジャンボのモナカ外した時みたい。

チョコモナカジャンボ

ミツバチが心配で、早朝から養蜂場に向かう。
畑には雪が残っていて、巣箱の上に置いた板の上にも雪が積もっていた。ミツバチ達は流石に箱の中にもぐっていて外には出てきていない。
箱の外に耳を当てて、中の様子を探ってみる。
ブンブンと威勢のいい音が聞こえてきて一安心。
9時過ぎ、外の空気が温まってくると、察知したミツバチたちが一斉に外に出てくる。

来週天気が崩れてもう一度寒さが来ることも想定して、巣箱の内検とともに巣枠を一枚外してミツバチたちの密度を高めるようにする。

色々な方法があるけど、とりあえず今回はこれで。
ちなみに巣箱には10枚まで板がはいる。(9枚の方法もある)

一枚の巣枠にいる蜂の密度をできるだけ高めるために、蜜のみ入っている枠を外す。外した蜂蜜入りの巣枠を箱の外に置いておけば、ミツバチたちが蜜を吸ってくれる。
この行為が吉と出るか凶と出るかはわからないが、今のうちにできるだけのことをやってみたいし、様々な選択肢を教えてくれたうえで、最後は自分で選択した方法でチャレンジさせてくれる師匠に感謝。

ワイワイ集まってくる

元気一杯働くミツバチ達に対して、私はというと、車がぬかるみにはまって脱出できなくなった(泣)

にっちもさっちもとはこの事よ

ぬかるみにはまったことなんてなくて、どんどん深みにはまっていく。
とうとうボディまで埋まり始めてどうにもならなくなり、さんざん迷った挙句、電話に出てくれることを祈りながら、休日にも関わらず頼みの綱のIさんに電話する。
役場にいた仲間と一緒に助けに来てくれて、二人が並んで向かってくる姿は、まさに軽トラに乗ったヒーローだった。
小鹿野に移住するにあたって電話やネットも普通にあるし、家族や友人とも今までと変わらないように連絡も取れるし、人間関係で寂しいとかそんなことないだろうと思っていた。もし同じ状況で都内にいたら、速攻業者に連絡するだけの事なのだが、こちらではそれもままならない。
「独り」の意味が違うのだ。
周りの人に助けてもらわないといけない場面がこれからもっともっと増えていくだろう。助け合うってことについて考えさせられた。

3/22(9日目)花園養蜂場へ

予想以上の寒の戻りで雪になった。
作業もできないので、かねてから教科書にしていて一度は行ってみたいと思っていた花園養蜂場にお邪魔した。

花園養蜂場-埼玉県深谷市(旧花園町)のはちみつ屋。国産天然はちみつ100%にこだわっています。 (biglobe.ne.jp)

一番最初に手にしたのがこの教科書

蜂蜜だけ購入して帰ろうと思って行ったのだが、幸運にも場長の松本さんとご家族にお会いすることができた。
初めてでいきなりお伺いしたのにもかかわらず、様々なことを教えていただき、作業場も見学させてくれた。
養蜂家だけではないが、職人が自分の技術を人に伝えるのは容易なことではないし、教わったことがすぐできるほど甘い世界ではない。
それでも、ずぶの素人の私に対して自分の持っている知識を惜しみなく伝えてくださる姿勢に頭が下がる。
規模も経験も違うので、すべてをマネすることは到底できないが、できることからやっていこう。

綺麗♪

3/23(10日目)徒長ブラザーズの行方

雪は止んだが空気も冷たくミツバチの動きも鈍いので内検は控える。
(内検は巣箱の中を冷やしてしまうからね)
自分の部屋で育てていた、植物の芽が軒並み徒長してしまい、双葉の重さも支えられず、へなへなと倒れていく。
外に出そうにも、今の環境の中で部屋にあるすべての植物を毎日出し入れすることもできず、結局ほとんどの芽がダメになってしまった。

栗かぼちゃの芽も、太いまま伸びる
伸びる伸びる

そもそも、私の感覚がこちらの気候とずれていたことが一番の原因。
千葉や東京に比べて、地温が上がってくるのは一か月ほど遅いようで、ミツバチたちが来る前に苗にして畑を緑にして…。
という甘い妄想は、早く芽を出してしまった植物たちを犠牲にして崩れ去ってしまった。
とはいえ、生き急いだ私に付き合うことなく、自然の温度に合わせて今頃芽を出した子たちは、どうやらまだ生き続けてくれそうだ。
慌てるなよ、マイペースにやっていこうと言われているような気がした。

マイペース軍団

徒長してしまった植物を運んでいたら、近所で木を切っていたおじさんたちに、声をかけられる。
なんだか自分の持っている伸びきった芽を見せるのが、とても恥ずかしくて情けなかったけど、これが今の私の姿なのだから仕方ない。正直にやりたかったことを話したら、
「トンネル作ってみたらどうだ?」とか「自分で色々やってみたかったんだいなぁ」と半分からかわれつつもいろいろ教えてくれて、なんだか暖かかった。
小鹿野の人達が使う「〇〇だいなぁ」「〇〇だいねぇ」という方言がとても暖かくて大好きなんだけど、地元の人が私に話しかけるときには「〇〇ですね」になってしまうことが多くて少し寂しい。
とはいえ私が使うと、エセ関西弁を使うウケない関東人みたいになりそうだから、心の中だけで「だいなぁ推進委員会」を発足することにした。

3/25(12日目)オラオラミツバチに追い回されまくり

ダニ対策も兼ねて、花園養蜂場で教わったことを参考に師匠に相談。
本当にありがたいことに、師匠は私が学んだことから何かを相談したときに、頭ごなしに否定することはなくて、より良く実践できるように教えてくれる。
師匠のやり方と違う場合もあるが「そういうやり方もあるね」と、私が試したいことに反対せずに教えてくれるので、私自身が勉強したり自分でも学ぼうと思えるし、遠慮なく相談できる。感謝。
天気やハチの状態を的確に言い当てる師匠が、
「そろそろ、刺されるぞ…笑」
と物騒な予言をして帰っていた。

内検後しばらく経過して、1匹のミツバチがしつこいヤンキーよろしくどこまでも追いかけまわしてくる。
こちらは白旗降って逃げているのに、顔の周りを「オラオラオラオラオラオラオラオラ」といった具合にブンブンと飛び回る。
すぐに刺してきたりはしないけど、畑に近寄れない。
蜂にも性格があるみたいで、どうやら彼女は超絶粘着質な性格らしく、めっちゃ絡んでくる…。なんなん??
蜂の作業は何もしていないのに、面布を被って水撒きをする。
一生懸命貯めた蜜を盗んでいった大泥棒なわけですよね…私。
もう、ご勘弁を…。ってなわけで早々に作業を切り上げる。

外に蜜の入った板を立てかけるのは、今飼育しているのが一群で、蜜の取り合いしないから成せる技ですな。

ミツバチが来てから、天気予報がめちゃくちゃ気になるようになった。
天気予報だけでなく、毎日の気温や雨の状態、花の咲き具合。
ミツバチ達は、私よりも自然に詳しくて、私が気が付くよりも先に外の気候の変化を敏感に感じ取っている。

春はもうすぐそこだ。

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