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【2-13】凡人と雑草(~446日目)

雑草という草はない

今更私が高らかに発表することでもないことだけど、朝ドラ「らんまん」のモデルは、日本の植物学者牧野富太郎先生である。
ドラマの中でも、主人公が「雑草という草はない」と語っている通り、牧野先生の名言として語り継がれているようで。

自然を相手に暮らす生活をし始めてから、実にタイムリーな内容のドラマ「らんまん」を見ながら、子どもの頃父親から言われた「雑草なんて名前の草は無いんだ」という言葉が、記憶の海の底に沈まんとしている記憶玉の中から聞こえたような気がして、懐かしくなった。
もしかして出典は牧野先生だったのかな。

さておき、私が借りている養蜂場の花畑にも、たくさんの花が咲いている。
自分が苗を植えたり種を蒔いたりして、育てている自覚のあるもの以外は全て「雑草」として処理してしまっていたけれど、よく見ると一つ一つの花が実にけなげで可愛らしい。
せっかく来てくれた花をもう少し愛でていこうと思った。

自分で植えたラベンダーとクリーピングタイム
ユウゲショウ
カタバミ
ニワゼキショウ

Googleの画像検索を駆使して、花を見つけては名前を調べる。
名前がわかると、相手は「雑草」ではなくなる。
虫も同じかもしれない。
「害虫」じゃなくて、一つずつに名前があって特徴があって、どこから来て何をしているのかを知ると、怖くて気持ち悪いだけだったものが違って見えてくる。
「知る」ことは無敵に生きていくための最強の武器だな。

晴れ間を狙って内検

今週はやたらと雨が多かった。
隙を見て内検を。
貯蜜量の確認というよりは、新しく実験しているダニ対策の実験と観察が主な目的。
ミツバチを飼育していると、必ずと言っていいほど、ダニ対策についてどうしていくかが話題に上る。
それだけどの養蜂家さんたちもダニに苦しんでいる。

そもそも、蜂蜜を採る時期には薬を使うことはできない。
できないというか、私は絶対にしない。
採蜜の時期以外でも、今認可されている薬はダニに耐性が付いてしまっていて効果が薄くなっているという。
実際、正しい方法で薬を使っていても、今年かなりダニの被害にあってしまった。ダニを退治せずに共存させる方法や、薬を一切使わない方法を知っている養蜂家さんもいるかもしれないけど、現時点では見つからない。

そんな中、最近読んだ本の中で「乳酸」を使用する方法が記載されていた。
ダニ対策用の薬は、手に入れるのに手続きを必要とするが、乳酸は、食品添加物で一般でも手に入る。
揮発性ではないので、触れていない蜜ろうや蜂蜜にも残留しない。
先週、机の上での実験はやってみたので、今回は採蜜に間に合わない群で試してみることにした。

ぴょこっ

とにかくミツバチに影響が出ないことが、絶対条件。
雨の合間を縫って確認すると、ミツバチ達に大きな影響はなさそう。
元々、弱群でミツバチ達もあまり元気ではない群れで試したので、強群だったら全く問題ないだろう。
次は、ダニに対してどの程度効果が出るのかを試したい。
できることをコツコツやっていこう。

群れを分割させてみたり

雨の日作業

雨の日仕事のダリアブロック制作。
ついでに作業場にしている玄関の掃除も。

玄関狭くなる…

更についでに、雨の合間に積んできたヨモギを乾燥させてヨモギ茶づくりを。

お茶用と燻煙器用

お借りしている家は、まだまだ改良したい部分があるものの、おおむね毎日の生活に困ることが無いために、コマコマと家具を動かして掃除したり、植木の配置を変えたりすることで満足してしまっていて、遅々として進まず。

棚を作ってみた
屋久島から連れて帰ってきた時は、すごく小さかったオナガカエデ

これから暑くなって、今度は暑さを理由にやらないんだろうな…(汗)
冬が来る前に、大改装したい部分があるので、材料の準備と計画だけは進めておこう。

凡人と雑草

最近、自分が「凡人」であることを自覚している。
周りには、色々な事をどんどん進めていく力がある人や、コツコツと一つのことを継続していける人、絵が描ける人、言葉選びのセンスがすごい人。
色々な人がいて、ずっと周りと自分を比較しては、自分の能力のない部分に目を向けていた。
でも最近少し、自分が自分に向けている風向きが少し変わってきたように感じている。
突出した能力が無い事に変わりはないけど。

不要だと思っている「雑草」も、抜いてばかりいると、どんどん土が固くなってしまう。
他の植物の栄養を吸収してしまうというのは、実は違っていて、雑草が生えていれば根っこが土を耕して土が固くなりにくかったり、虫が野菜にばかり集まるのを防いだり、泥の跳ね返りを防ぐ効果があったりするんだそう。
農業の知識は、全く不十分で、間違っていることもたくさんあるかもしれないけど、不要だ邪魔だと思っていた「雑草」も、いた方が良い事もあるのは、自分の体験からもそんなに間違っていないと思う。

お花畑計画は、自分の頭の中も同時進行しているようで、不要だと思っているものも、もしかすると案外必要だったりするのかもな~などと思ったり。雨の日は体を動かす作業ができないので、どうやら頭の中が忙しくなるようで…。

あっという間に6月になりました。
明日が楽しみ。

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