【3-1】ゼロから養蜂3年目突入(~724日目)
3年目突入
3月8日はミツバチの日である。
ただの語呂合わせだろうけれど、冬を越えて春を迎えるミツバチ達のお世話を本格的に始める目安としても、なんとなくしっくりくる。
あっという間に丸2年が経過して、6-3-3教育を受けてきた身としては、なんとなく無意識のうちに「3年は頑張ろう」とか「3年で結果を残そう」みたいなのが染みついている気がする。
「石の上にも3年」とか。
地域おこし協力隊の任期が3年っていうのも、ここで何とか結果を残さねば感を募らせる。
仕事でも3年目ともなれば、新人ではない。
それなりに仕事も覚えてきて、新人教育なんかもしちゃったりして、業界のこともわかってる風な事を言い出したりして。
ところが養蜂を始めて3年目。
こんなにも新人のままだとは思わなかった。
当然と言えば当然のこと。
毎年全く同じ日に同じ出来事が起こるわけでもなく、気候も毎年少しずつ違っていたりして、ミツバチだって春の作業をするのは3回目でしかない。
毎日新人。
今日この日は、誰にとっても初体験なのだ。
ミツバチの様子
暖冬だ暖冬だという割には、雪が降る。
気温の乱高下に、身も心も振り回されつつ、ぽかぽかな日を見計らって、内検をする。
ミツバチは、卵から20日ほどで成虫になる。
産まれてすぐは巣の中で働き、2週間ほど経過すると外に出て働く。
つまり卵の状態から外に働きに出るまでに約35日かかる計算になる。
5月の初旬に採蜜に出かけるミツバチを巣箱一杯にするためには、3月から4月にかけて巣枠が卵や蛹でいっぱいの状態になっていてほしい。
基本自然には敵わないけれど、それでもできることをしていく。
何もしなければ、滅んでしまう。
巣枠の中心部から産卵しているので、一枚の巣枠にびっしり産卵してもらえるように、巣枠を整理する。
「額面蜂児(がくめんほうじ)」になるように。
一枚の巣枠片側でおよそ3000個、両面で6000個。
ミツバチの成虫がびっしりついていると、片面で1000匹、両面で20
00匹。つまり、1枚の巣枠びっしり産卵して成長できれば、巣枠3枚分の ミツバチが産まれるということになる。
巣箱に9~10枚の巣枠が入るので、3枚分みっちり産卵されれば、一段目が満タンになる。
ミツバチの女王が、一日に1000個から2000個産卵し、3~6日で1枚の巣枠全て産卵できれば、半月ほどで3枚分の巣枠が完成する。
なんていうのは完全に机上の空論。
生き物相手にそんなにうまく計算通りにはいかない。
機械じゃないんだから、女王だって産卵したい気分の日もあれば、まったくもってそんな気にならない日もあるだろう。
額面一杯に産卵してほしいのは人間の都合であって、女王の知ったことではない。
そこを、女王が無理なくいつの間にかそうしてしまうように誘導できるのが技術なんだろう。
人間もミツバチも同じだな。
無理したって、ダメね。
自分の感受性くらい
今年は蕗の薹もまだだけど。
一週間で、ガラッと景色が変わるだろうな。
まだまだ比較できるものが2年分しかないけれど。
コツコツ毎週アップしてきたnote。
日々どう過ごしたのか、ミツバチと自分を記録している。
テンションが高い時もあれば低い時もある。
嬉しい日も悲しい日もある。
良い事ばかりじゃないけれど、悪い事ばかりでもない。
自分の毎日を記録することで、興味を持ってくれる人もいるかもしれないし、実際に見てみたいと思ってもらえるかもしれない。
この山の自然が詰まった蜂蜜を食べてみたいと思ってもらえたら、そんなに嬉しい事はない。
多分、もっと色々な事を上手にできる人もいると思う。
決して器用な生き方ではないかもしれない。
それでも、自分の感受性くらい自分で守ろうと、馬鹿者は今日も思っているのです。
2023年(2年目の今頃はこちらから)
2022年(1年目の今頃はこちらから)
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