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言われたらすぐ逃げろ! フィットネス界に蔓延るキケンな『テキトー指導』③

こんにちは!動ける&健康なカラダをつくるトレーナー、坂下です。

今回も引きつづきトレーナーのテキトーな指導についてです。



とりあえず逃げろ!『キケン』なテキトー指導

『幅はだいたい肩幅の◯倍です!』??

もはや『だいたい』と言ってしまってますが、筋トレするときにバーなどを持つ手幅や、スクワットの足幅などを決めるときのテキトーな指導です。

いわば、パッと見だけですべてを判断しようとする『偏見トレーナー』となるのでしょうか。

解剖学的根拠で判断してくれてますか?

解剖学、生体力学を理解せずテキトーに言っている可能性がありますので、徐々にキケン度も上がり、戦闘力は『プロボクサー』から
『日本チャンピオン』レベルまで上がります。

キケン度、順調に上がってます(-_-;)

基準も肩幅だったり、腰幅だったりする場合があります。

しかし、これは個人の骨格により、単純にいかないのが普通です。
骨格のバランスは個人によりちがうからです。

パッと見だけでは、基準にすべき幅はわかりません。
正確に計ればもちろんわかりますが、メジャーを持ってきてお客様の肩幅を計っているトレーナーなど、ほとんど見たことはありません。

計ったところで腕のリーチが短く肩幅が広ければ、やたら手幅は広がりますし、
逆に長身で腕が長く、細身で肩幅のせまい人であれば、やたら手幅はせまくなります。

正確とは到底いえません。

肩幅同じ、手幅も同じ??

たとえば、背中の種目『ラットプルダウン』や『懸垂』で、肩関節の内転運動トレーニングするなら、

懸垂(チンアップ、プルアップ)

『肩関節が90度外転したときに、肘が90度屈曲』の手幅

が、関節の構造として力学上もっとも負担なく効率的に力がかけられる幅となり、これが基本です。
この決め方なら全ての人にとって同じ条件の手幅になります。

ここからあくまで『バリエーション』として、多少せまくしたり広くしたりで効かせ方を変えるとしても、まずはこの力学上の基本が分かっていないと、バリエーションどうこうじゃないです。

肩幅の◯倍、や、肩幅からの握りこぶし◯個分外側、などは、関節負担の面からみてもその人個人にバッチリあったものではなく、現実的ではありません。

また、『せまくし逆手にすれば〇〇に効く』などの説明も、そもそも『肩関節の伸展運動』に運動の種類自体が変わっているので、比べることにあまり意味はなくなります。

これは腕立て伏せ(プッシュアップ)ベンチプレスの手幅、スクワットの足幅などにも言えることですが、
腰幅や肩幅の◯倍を基準にしたところで、解剖学(生体力学)的に安全で効率よくトレーニングできる幅を、その場で決めることはむずかしいです。

効かせる場所を変えたい場合も、理想から大きく外れる幅は、関節の負担を大きくし、ケガのリスクはどんどん増えていきますので要注意です。

幅といえば、以前にも書いた『可動域』の幅も同じです。

『フルレンジオブモーション』といって、トレーニングは全可動域でおこなった方が筋肉は発達する、とされています。

しかし、投稿でも書きましたように、自動可動域とはちがい、力に抵抗した状態での『抵抗可動域』のフルレンジは負担がめちゃくちゃ大きくなります。

この抵抗可動域でのフルレンジでトレーニング指導している人はとても多いです。

筋肉はフルレンジで動かすんです!

たしかに『フルレンジで動かした方が筋肉が発達した』という研究もあり、大きく動かす方が刺激が入るのは当然ですが、それは腱などの組織にも負担がかかっているということです。

続けていると当然ケガというキツいリスクがついてきます。
同時に『消費生活センター』へ相談というリスクもついてくるので、ご注意ください。

解剖学的に理想の手幅、足幅、可動域を
基本にトレーニングをお願いします。

次回、
『油ゴリ推し、オイルメジャートレーナー』
へつづきます。


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