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624鹿沼セミナーレポート⑥

15年前のあの日、当時介護歴5年で長野の特養ホームのユニットサブリーダーだった25歳の僕は排泄委員長もやっていてオムツ外しに取り組もうとしていた。

ただ委員長として排泄委員に伝える言葉を僕は持ち合わせていなかった。その時に読んだのが「生活づくりの排泄ケア」何気なく読んだら高口光子という理学療法士のページがあった。そこには、介護現場のQOLとは何か、生活の質を上げるとは何か、その人らしい生活とは何か、介護現場で乱用されている言葉の抽象性に嫌気がさしていた僕は驚いた。こんなに具体的な介護を言葉にして書いてくれる人がいたのかと。それから僕は、介護の目指すべき方向性として、

その人らしい生活は、普通の生活(口から食べる食べ続けること)(オムツを外してもう一度トイレで排泄する、続ける)(もう一度個浴に入る続ける)ことと
趣味楽しみ生きがい生活習慣(旅行が好き)とか(飲み会好き)とか(美空ひばりになりたい)とか(調理したい)とか(畑やりたい)とか(包丁研ぎたい)とか(ラーメン食べ行きたい)を掲げた。

その中の1つとして、排泄はオムツを外してトイレへ連れて行けるようにしていこうと。

上司から、オムツ外しより陰部洗浄の方が大切でしょと言われ、それなら僕が排泄委員長やる意味ないので降りますと。まあ生意気だったね笑

結局その後も食事委員長までやらせて貰い、胃瘻のおばあさんがもう一度口から食べる取り組みをさせてもらった。

個浴は委員長はやらなかったけど、リーダーになった時に、理事長に企画書作って出して、檜の浴槽を入れて貰った。要介護5の方まで全員檜のお風呂に入れるようになった。

担当のお婆さんと善光寺行ったりラーメン屋行ったり担当の爺さんと夏祭り行ったりタバコ吸ったり。

お年寄りの生活ってこんなにイキイキするんだってびっくりした。

そして、自分の特養に入居していた祖母の最後の願いである自宅に連れて帰り最後の10日間だけ自宅に帰りご近所さん達と家族で看取った。

その人らしい生活はすごい。

医療モデルとは違う生活モデルを体感した。

昨日の研修で、高口さんが15年前とベースは変わらないQOLについての話が聞けた時、あの時の自分に一瞬タイムスリップした気がした。

15年後にまさか本人を鹿沼に呼んで、仲間たちや地域の介護関係者に聞いて貰える日が来るなんて夢にも思わなかった。

自分の感受性ぐらい自分で守りなさい。

お年寄りを変えるんじゃない

アナタが変わるんだよ

自分なき介護職に介護はできない。

15年後のアナタが楽しみだ。

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