【短編集にしたい】
舞台は振れ幅10世紀。時空軸のちょっと外縁で、不器用な哲学少女の記憶が織りなす日常エッセイ。宇宙人がそれぞれの星から描く生活にあなたはどう置いていかれる??こ…
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短編小説 碧と銀の隙間に
the silver Ⅰ
アシュタール支部に連絡が入ったのは今日の未明のことでした。大気の動きがゆったりしていてやけに明るい朝でした。
遠い星から周波がやってくるのは、珍しいことではありません。だいたい三周期に一度といったところでしょうか。ある時はアルクトゥルスのような連合体から陽気な声が飛んできたり、ある時はゼータレチクルのように思いもよらない星から嫋やかに光線が届いたり。ここらの星の中間
プロローグ (宇宙ちゃんとオタクちゃん前編)
「突然色メガネを掛けたようにいつも見ている色が違って見える」
「視界が広くなり自分がどこにいるかわからなくなる」
「立っているかどうか分からず脚がすくむ」
22世紀の初め、関連性のないように見えるいくつかの体験談がインターネットを席巻した。
突如としてこのような書き込みが爆発的に共感を集め同じような体験をした人がさらに詳しく書き込んでいき、1ヶ月はその話題で持ちきりになった。
インターネット