イヤな遺伝子

知らずと「値踏み」。幾ら幾らと知ると、直ぐに「たっか」。
口には出さないまでも、心の中では言っている。
わたしの1つの面である。
(幾ら幾ら?ゲッ!たっか!高過ぎ!)
相当でもなければ即、(止めよう)。興味が薄れる、冷めて来る。

まるで守銭奴!?相当なケチ!?
元々はなかった。が、他界した母に傾向があったのだ。
何かと言うと直ぐに「幾ら?」。
値段が分かると、「たっかぁーい」「たっかぁーい」。
声に出すのだ。店側からすれば、嫌な客である。

一緒にいて、余りいい気持ちはしないので、
「そうゆうの、止めたら?せめて、心の中でにしなさいよ」
注意すると、
「だって、言わなきゃ分かんないじゃん!」激怒するのである。

あんなにイヤな気がしていたのに、自然、今、わたしがしている。
ひょっとして、遺伝?遅れて来た(?)母からの遺伝なのだろうか?
イヤな遺伝である。
                            <了>

#創作大賞2023

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