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〈バスケバナシ〉 1-1. マイケル・ジョーダンからはじめましょう

■ バスケ世界一のリーグ「NBA」
日本でも、2016年に「Bリーグ」という待望の統一リーグが開幕し、少しづつバスケットボールが盛り上がってきました。

バスケといえばNBA、バスケットボールは男女ともに世界中で盛んなスポーツで、その競技人口4.5億人で世界一とも言われています。そして世界中のバスケットボールの頂点は明確にNBAです。

ざっくりNBAには350人の選手が登録されていますが、世界1位〜350位の選手はほぼNBAに在籍していると考えて問題ありません。

NBAは日本のリーグはもちろん、他国のどのリーグともレベルが全く違います。日本の中学生や高校生も部活でバスケ部に入り熱中するようになれば皆NBAに興味は持つ(ご多分に漏れず僕もそうでした)のですが、コーチからは、「レベルが違すぎてもはや日本のバスケットボールとは別スポーツだからあんまり参考にするな、あんまり見過ぎるな。」といわれることもあるくらいです。

■ マイケル・ジョーダンからはじめましょう
そんなNBAを観たことない人でも、マイケル・ジョーダンという人の名前はおそらく聞いたことあるでしょう。マイケル・ジョーダンはNBA史上最高のスター選手です。いや、アメリカ史上、いや、スポーツ史上最高のスター選手といっても過言ではありません。

その記録(優勝6回、得点王10回、MVP5回、ファイナルMVP6回、金メダル2個など)はもちろん、バスケットという競技に対してあまりに大きなインパクトを残しました。今のNIKEがあるのもマイケル・ジョーダンがいたからに他なりません。他にも彼のおかげで商業的に成功した企業を挙げればキリがないですし、何よりもバスケットボールの競技性を変え、アメリカのスポーツに対してあらゆる面でベーブ・ルースよりも強い影響力を残しました。数々の逸話や伝説も語り尽くせません。ちなみにまだ年齢は50代で今はNBAのチームのオーナーになっています。

マイケル・ジョーダン以前と以後ではバスケットは明確に違う時代なので、現代のバスケットを語る上ではマイケル・ジョーダンからはじめるのが最も都合が良いです。もちろんマイケル・ジョーダン以前もNBAは素晴らしいリーグで、素晴らしいチームも選手も数多くいますが、長くなりすぎてしまうのでまずはここからはじめるのが良いと思っています。

■ ジョーダンは何がすごかったのか
バスケットの神様とも呼ばれるマイケル・ジョーダンは何がすごかったのか、敢えて絞って伝えるとすれば、類まれなる得点能力と大舞台でのヒーローのような勝負強さです。彼はバスケットボール選手として完成されたオールラウンダーなのです(ディフェンスも超一流)が、やはり特筆すべきはこの2点です。

得点能力に関しては「エアージョーダン」の愛称の通り、その身体能力を活かした滞空時間の長い空中でのムーブが特徴で、華麗なステップ、多様なジャンプシュート、ダブルクラッチやダンクなどそのオフェンススキルはその後のバスケット競技に絶対的な影響をもたらしました。

そして、キャリアの当初こそチームの結果は伴わなかったものの、大舞台での異常な勝負強さは、見てる僕達をまるでジョーダンが勝つことが決まった物語を見ているような錯覚に陥らせるほど、勝負どころで必ず決めて必ず勝ってくれるヒーローのような選手だったのです。(出場したNBAファイナルは6回は全て勝利して優勝、出場した2回のオリンピックはともに金メダルなど、負けない選手なのです。)

■ 世界中の全てのコートに「マイケル・ジョーダン」がいた
当時、全世界のバスケットボールプレイヤーがマイケル・ジョーダンに影響を受けました。どの国のどのコートにいっても、そのほとんどが彼のシグネイチャーモデルのバッシュを履いて、彼のようなプレーヤーを目指し彼のプレーを真似していました。そうではない人も彼のようなプレイヤーを阻止する練習をし、彼のようなプレーを止めることに喜びを覚えたのです。

つまり、当時は世界中の全てのバスケットコートに「マイケル・ジョーダン」がいました。そのくらい強い影響力があったのです。

そのマイケル・ジョーダンがNBAを引退したのは2000年くらいなのですが、その後も素晴らしい選手が現れて、NBAを支えてきました。「ジョーダン2世」という異名をとった選手も何十人も現れ、その多くが本当に素晴らしい選手でした。しかし、ファンはマイケル・ジョーダンで味わったあの熱狂的な思いを完全に取り戻すことはできませんでした。

マイケル・ジョーダンが引退した後もまだ全てのバスケットコートに「マイケル・ジョーダン」がいたにも関わらず、やはりそれはマイケル・ジョーダンではなかったからです。NBAとそのファンはあまりにも偉大すぎるジョーダンの幻影に長年悩まされていたのです。

■ ようやく見えてきた新しい時代を担う2人のスター
ジョーダンが引退して約15年、今ようやくNBAに新しい時代が見えてきました。それは「マイケル・ジョーダン」の系譜を極め完成形に辿り着きつつあるスターの存在があることと、バスケットコートから「マイケル・ジョーダン」以外のスターがいよいよ生まれてきたからです。そしてその新しいスターの登場とともにバスケットの競技性も変わりました。「マイケル・ジョーダン」時代のバスケットがようやく目に見える形で進化をしたのです。

つまり、いまNBAはすごく面白いということです。そしてこの延長に日本のバスケットボール強化のカギがあるとも考えています。

つづく・・・



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