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オランダが「子どもが世界一幸せな国」な理由

Hoi!こんにちは!前回の記事ではオランダのジェンダー格差改善のための取り組みについてお伝えしました。
前回の記事がまだの方はこちら↓

今回は、オランダが「こどもが世界一幸せな国」と言われている所以を探っていきたいと思います。


何が判断基準??

この記事以外にもオランダの子どもが世界一幸せ、という記事を見たことがある人はいるのではないのでしょうか。誤解を招かないよう、まずは何を根拠にそう言われているのか、というところからご説明します。

これまでユニセフ・イノチェンティ研究所は、先進国における子どもの状況を比較・分析するために2000年から一年半ごとに子どもに関するレポートカードを発行しています。
そのテーマはさまざまであり、例えば2022年5月に発行されたレポートカード17では、「場所と空間:環境と子どもの幸福度」、2017年6月に発行されたレポートカード14では「未来を築く:先進国の子どもたちと持続可能な開発目標」をテーマとしています。
Unicef

前置きが長くなりましたが、そのレポートカードシリーズの11番目、2013年4月に出版されたもののテーマが「先進国における子どもの幸福度」であり、そこで公開されたランキングにおいてオランダが一位だった。ということです。
(毎年公開されているランキングではないので、13年前のランキングを参照しており、現在は多少の変化が考えられます。何卒、ご了承ください。)

ちなみに上位の国の顔ぶれはこのような感じ。
1位オランダ 2位ノルウェー 3位アイスランド 4位フィンランド 5位スウェーデン
(北欧ぞろいですね、、)

このランキングは
①物質的な豊かさ(Material well-being)
②健康と安全(Health and safety)
③教育(Education)
④行動上のリスク(Behaviours and risks)
⑤住宅と環境(Housing and environment)
から算出されていて、オランダはそれぞれ1位、5位、1位、1位、4位となっています。

この記事はかなり前のものですが、近年公開されている子供にまつわるさまざまなランキングでもオランダは上位にランクインしており、総合的にみて「子どもが幸せな国」ということはできるでしょう。

では、どのような要因が影響しているのか?
さっそく見ていきましょう!

まず、子どもにもっとも近い「親のあり方」について。

ワークライフバランスの充実

以前のテーマでもあった、オランダのパートタイム制のワークスタイル。オランダ人の多くは、親同士が共働きだったとしても平日に交代で休みをとったり、自宅でリモート勤務をするなどして子どもとの時間を大切にしています。企業側も子育てにあてる時間をとることを推奨している場合が多く、女性の出産後の離職率はわずか11%です。

また、仕事が18時前に終わり、夕飯を家族で囲む時間がある、というのも大事なポイントかもしれませんね。

自由な幸せを実現できる結婚の在り方

多くのオランダ人は、「結婚」の形にこだわっていません。
オランダには結婚、登録パートナーシップ、そして同棲協定という制度があり、男女にとどまらず同棲カップルも子どもを授かることができます。
(*オランダの結婚制度については後の記事で詳しくお話しします。)
両親がある一つの枠組みにとどまらず、自らの幸せを追求する姿を見せていることも、子どもの幸せに対する考え方に影響を与えているのかもしれませんね。

親の子どもの教育に対する考え方

ある調査では、オランダの親が子どもに期待するものについて統計を出しています。
.・将来的には子どもを私立の学校に通わせたい: 1%
・子どもに、他の子を犠牲にしても学校でいい成績をとってほしい: 2%
・子どもには、たくさんの習い事をさせたい: 9%
・子どもには、お金や時間をかけてでも、芸術作品の良さがわかるようになってほしい: 70%

https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/20201218shiryou3_2.pdf

このアンケートから、親が子どもに対して学業で良い成績をとることや、他者より秀でることを強要せず、子どもの内面を豊かに育ませようとしていることがわかります。学歴というものに縛られず、自分の興味を追求できることは子どもにとって幸せなことでしょうね。


パート1はここまで。
次回はオランダで普及している子どもの教育制度である、イエナプランについてお話しします。
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それではまた次回、Tot Ziens!

7th Throwではオランダ移住・視察等のサポートを行っております。ご相談の際は弊社HPからご連絡ください。

参考文献

https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/basic-plan/20201218shiryou3_2.pdf


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