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本の声

なんだか久しぶりの更新となってしまいましたね。あ、別に書くことがなくなったとかそんなんじゃなくて、むしろ有り余るくらいあります。

ただ、ちょっと過ぎ去る時間に身を任せすぎただけです。読んでくれている皆さん、お待たせしました。
今日も私の見える世界を少し紹介しますね。


皆さんは本、好きですか??
私は大好きです。特に、小説。

小説なら基本的になんだって読みます。夢をくれるSFに、鑑賞者として主人公に寄り添える異世界もの。気軽にさくっと食べられるショートショート、ちょっと奇妙な現実を描いた歴史ものに、記憶の奥底にありそうな甘酢っぽい恋愛もの…
ほんっとにたくさんの種類がありますが、私はそのどれもが好きです。夢中になると1日で600ページを読破することすらあります。

小説は、私にたくさんの世界と色と言葉を教えてくれています。「落ち着きがある」「独特な世界観がある」といった素敵な評価をいただけるのも、きっと彼ら彼女らが私に教えてくれたものたちが生きているからだと思います。
実際、私の文章も、たぶん彼ら彼女らの親御さん、つまり作者の方々に影響を受けている部分が多くあるでしょう。


さて、そんな小説、もっと抽象的にいうなら「本」。彼ら彼女らと出会うには、いろんな方法があります。
図書館に行く、コンビニで買う、ネットで電子形態のものを買う…
こんな社会ですから、時代は以前にもましてどんどん電子化へと進んでいます。それでも、その流れに流されないように立っている存在が、私は大好きです。


本屋さん。それも大きいの。
私は、おっきい本屋さんがほんっとうに大好きです。
あんなに素敵な場所は他にはありません。
誰かと出かけていても、目の端に本屋さんが入るとすぐに駆け出してしまうくらい大好きです。

だって、あんなに無数の出会いが隠れているんですよ。私の人生をさらに豊かにしてくれる本に出会える可能性が無限にあるんです。
ずっとその出会いを探して、気づけば数時間経っていることなんてザラにあります。
その数時間で、誰とも出会えないまま、いろんな子たちの名前を知ることもあれば、この世に二つとない、自分にぴったりあう子と出会うこともあります。けど、どっちにしたって後悔なんかしません。その時間を過ごすだけで、私はいつも満たされます。


ただ、です。
私は本が好きすぎるのか、本屋さんに行くとかならず半端ないくらい体力を吸われます。
なぜなのか、と聞かれると難しいのですが、簡単に言えば人混みに長くいると疲れる、というようなものですね。

んー、ちょっと違う。
なんというか、いろんな子に自分が呼ばれるから、ですかね。
本屋さんに行くと、たくさんの子が私を出迎えてくれます。そして、いろんな子たちが私を呼んでくれて、私は呼んでくれた子を探して、その声の方に向かいます。

困ったものです。あっちこっちから声が聞こえるので、気づけば店内を何周もすることになります。そりゃ疲れますよね。
体力的にもそうですが、なんというか、自分の「感覚の体力」が本当に減ります。

さっきも言った通り、私は本屋さんに行くと本たちから呼ばれ、その声が聞こえます。とは言っても、「音」ではありません。
なんだかそっちに引っ張られる感覚、と言った方が正しいかもしれません。そして、その方向にいくと必ず何かしら得るものがあります。
だから、私はそれに従います。

しかし、「引っ張られる」感覚は本当に微弱なんです。その小さい声を、私がしっかりと聞いてあげないと見つけてあげられない。となると、私は感覚を研ぎ澄ませて集中することになります。
そう、私は本屋さんに行くたびに、無意識にとっても集中してしまう。だからとても疲れるのです。


結構長く書いてしまいました。ここまで読んでくれたこと、感謝です。
でも、ここまで書いたことは本当です。
事実、引っ張ってくれた本は、間違いなく私の何かを変えてくれています。
時代の変化で廃れつつある本屋の文化。
守りたい、だなんて言えませんが、足を運ぶ人がいる限りは、絶滅しないと信じています。
皆さんもぜひ、本たちの声を聞きに行ってあげてください。

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