成人アレっ子が死を覚悟したりした話。

お久しぶりです。就活がほぼ終わり、久々の投稿です。
今回は猫シリーズではなく、ただの呟き…というか、体験談です。

概要はタイトルの通りです。私現在21歳なのですが、なんとこの歳で卵アレルギーになりました。それも軽いやつじゃないっぽいです。
今回はアレルギーについて記事を書こうと思います。

判明した経緯

5月のある土曜日のことでした。ナノ家の女たちは全員もれなく卵好きで、まあ消費量は多い方だと思います。
この日も、朝にゆでたまご1/2個、昼にも1/2個+パンケーキ(卵なし)、そして夜にはスパニッシュオムレツを食べました。
余談ですが、私は一食につき卵1個までと決めています。なので、おかずに卵あるからとパンケーキは水のみ卵乳なしのヴィーガン仕様で作りました。

ところが、昼食後すぐに異変が訪れました。頭痛&頭重感、倦怠感、腹痛が続いたのです。
こりゃおかしいと思い、私は母の部屋(リビングの隣なので便利)で横たわっていました。数時間経つと多少ましにはなりましたが、本調子とは言えませんでした。

おかしいと感じたのは、頭痛と倦怠感が続いていることに対してでした。まるで酒を飲んだ後のような…(※ナノは下戸です。いつメンでは最弱で、毎回頭痛になります)
腹痛や下痢もありましたが、こちらは3年前から過敏性腸炎を患っていたため特に気にしていませんでした。ただ、半年くらい前から完熟卵じゃないと下痢をするので、半熟は無理だと母に伝え、理解を得ていました。

しかし夜のオムレツの後にも、やはり不調がありました。しかもより酷い。
下痢と腹痛が続き、頭痛と倦怠感もあったので、ベッドとトイレをひたすら往復していました。
流石におかしいと思った母に「明日病院行け、できれば検査してもらえ」と言われ、翌日かかりつけ医(内科)を受診。
本来はアレルギー科もあるのですが、運悪く院長先生が暫くお休みしており検査はできず、「卵を避けるように」との診断+頭痛止めの処方のみ。

その後すぐにアレルギー科のあるクリニックを探し、翌日診察へ。
勿論、血液検査も受けました。

数日後、結果を見ると卵白1、卵黄0。(なお、一緒に受けたスギとヒノキはそれぞれ5、2でした。花粉症ですね。春辛かった理由がわかりました。)
notアレルギーの可能性は低くなりましたが、これを見て私は納得いかない所がありました。
なぜなら、結果を待つ間「アレルギーなら普通卵白だけだし、卵黄はいけるっしょ」と大好きなミツカンさんのたまごだれの納豆を朝食べたことがありました。が、この時もやはり頭痛と腹痛があったので、卵黄も多分ダメだろうなと。
よくよく考えれば、半年前からの腹痛も、今考えれば軽度のアレルギー症状だったのかもしれません。家族全員、油断していました。
血液検査ではこんな結果でしたが、医者からは「卵は控えるように」とのこと。
その医者から地域一の総合病院の紹介状を貰い、授業のない日に予約し受診。
今度はパッチテストを行う所の多いという皮膚科を受診。

そこではパッチテストは行っておらず、検査するとすれば入院が必要とのこと。私はこれ以上の検査はしないことにしました。
若い女医さんだったのですが、その先生からこのようなことを言われました。

「血液検査もあまり正確ではありません。検査結果よりも、実際に症状が出ている方が重要なので、アレルギーの可能性はあります。」
なので、やはり卵は控えるべきだと。そこで診察は終わりました。
ここまで三人の先生に診ていただき、皆さん口を揃えて「卵は控えろ」とのことでしたので、まあクロだなと。私はこれ以上追求しない事にし、卵アレルギーとして生きることを決めました。

アレっ子の苦悩

家族に報告した後、私は色んな食品の原材料について調べ始めました。そこで気が付いたのが、卵を使った食品がものすごく多いということ。
卵料理は勿論のこと、大抵の洋菓子は食べられません。
それだけでなく、中華料理にも卵を使ったものは少なくなく、特に中華麺には卵が使われているので、重い人だと食べられないのだと。

私は負荷試験(?)を始めました。自分がどのくらい食べられるか、知りたかったのです。
その結果がこちら。
 小さめクッキー2枚→可
 広東麺1杯→不可(頭痛・倦怠感)
 サンド系の焼き菓子→不可(頭痛・倦怠感・下痢)
 スイパラ(ケーキ2個、ハーゲン4口分くらい)→不可(頭痛・倦怠感)
 エンゼルクリーム(ミスド)→可 ※イースト系(カスタード以外)・オールドファッション・ハニーチュロは少ないorほぼなしみたいです

これで分かったのは、「悪化する前は軽度、現在は重度よりの中等度」ということです。卵含有量でいえば、「5g未満」が限度のようです。1/8個はもうアレルギーが出るので食べられず、ほんとに僅かじゃないと…といった感じです。中華麺は含有量が5gくらいとのことなので、それ未満ということです。
参照した表だとソーセージやハム、ちくわなども書かれていましたが、運よくわが家で購入していたものはどれも卵不使用でした。どちらにせよ、この辺は1つだけなら今のところは問題なさそうです(できれば避けたいですが)。

一番困るのが、外食問題。
この夏、私はフィールドワークとゼミ合宿の予定があります。しかし、私は卵アレルギーがあるため食べられるものが大分少なくなっています。
特にゼミ合宿は大阪で行われるため、いわゆる「大阪グルメ」を楽しむことができないのです。幸い私は幹事なので、「自分でも食べられるお店」を判断基準にすることができ割とスムーズにお店選びができていると思います。
フィールドワーク先で「ラーメン食べたいね」と同じグループの後輩たちが話していたのですが、「私卵アレルギーで…」と伝えると「では別の店も調べておきます」と対応してくれました。ちょっと申し訳ないな、と罪悪感…
アフヌン行く予定があった友人も同様に対応してくれたのですが、何だか申し訳ない、と思いました。アレっ子は肩身が狭いと聞きますが、本当なのだと実感しました。

油断は禁物

そんな感じでアレっ子生活を送っていた私。
母も色々と卵不使用の食材を探してくれ、卵を使っていないカップ麺や調味料を見つけるとすぐに私に教えてくれたり、買ってくれたりします。
特にマヨネーズは、家族用と私用とで二種類使っています。素敵な母を持てて幸せです。

しかし、たまーに油断することもあると思います。特に私のような新参者は。

Case1. 途中で気付いた時の話

先日、お昼に大好きなパン屋で私と妹の分のパンを購入しました。
その中で、別の日に買って美味しかったデニッシュパンがありました。大きくカットされたフルーツがトッピングされたもので、洋梨、あんず、りんごがありました。以前洋梨のを買った際に卵が入っていないことを確認し、美味しかった上に症状が出なかったため、この日は妹の好きなあんずのデニッシュを購入。
しかし、話し合った結果私がそれを食べることにしました。洋梨が平気だったし、あんずも大丈夫だろうと。

妹は私が食べているのを見て、「ねえ、本当に大丈夫?」と心配していました。私は気にせず食べ進めていましたが、途中であることに気が付きました。
あんずの下にクリームがありました。それも、ホイップとカスタードの二種。

私はカスタードが好きなので最初は喜びましたが、ふと我に返りました。いやいやダメだろうと。
そう、卵アレルギーは軽い人でも冷たいもの・半生のものでは症状が出やすいのです。そのため卵アレ持ちにカスタードは天敵なのです。これ意外と知られていないので、できれば周りにも伝えた方がいいです。
これ以上はやめるべきだと、私は妹のピザと交換してもらいました。まだちょっとしか食べてないのに…とか言っていましたが、お前それ3個目だろうとぶん取りました。命大事に。
妹は甘いものがあまり得意ではないので、「甘すぎー」などと言いながら食べてくれました。妹が心配してくれていたおかげで、大事にはなりませんでした。
しかし、この日の夜この悪いifみたいなことが起きたのです。

Case2. 割と本気で死を覚悟した話

同日、私は一人で夕食を食べていました。母と妹はホテルビュッフェで魚介類やスイーツを堪能していました。私は貝類嫌い&アレルギーのため、一人留守番中。私の夕食は、KALDIのアンチョビソースをかけたスパゲティと、ベビーチーズをハムで巻いたもの、そして同じくKALDIで購入したアルファベットマカロニなるものを使用したミネストローネ。トマトなどの野菜を刻んで、コトコトと煮込んで作りました。
しかし、食べている時に異変は起こりました。何だか、スープを飲むたびに喉が痛いのです。鈍い私はここでは何とも思いませんでした。前日にバイトで声を張っており喉が傷んでいるのと、黒コショウを入れていたので喉に沁みるのかな?と思い、そのまま食べ続けました。

食後頭痛と倦怠感が酷く、私はソファで横たわっていました。念のため足を挙上し、「そういえばアレルギー出てる時の血圧ってどうなんだろ…」という興味から母の血圧計で測りました。私は介護職のアルバイト経験から血圧計には慣れており、腕を心臓くらいの位置に挙げて計測しました。
結果は99/50、脈拍77。ちょっと低いかな、と思いました。私は元々血圧が低い方なので、上が100ないことについては中の下くらいで問題視せず、下の50は確かに低いかもと思い、ここで初めてアナフィラキシーについて調べ始めました。

帰宅後、血圧計の履歴を見た母が血相を変えて私の元に駆け付けました。母は日頃から血圧を測っているので、何も言わずとも血圧は確認しているのです。「50は低すぎる!あんた大丈夫?熱は?」と聞かれ、微熱ぎみだが大丈夫、アレルギーかもと伝えました。
後で確認すると、私がスープに入れたマカロニの原材料はデュラム小麦と卵のみ。しかも、麺を別で茹でるわけではないので、エキスが全てスープに溶け込んでいるのです。マカロニに卵が入っていれば、卵アレ持ちには毒物スープとなります。

実際、私に現れた症状はこれまでよりずっと重かったのです。
あまりにもしんどいので早めに床につきましたが、二時間経っても寝付けないのです。理由は、呼吸が苦しいから。鼻呼吸をすると苦しくて荒れ、私は口呼吸を行って何とか耐えていました。助けを求めようかと思いましたが、帰ってきてへとへとの家族にこれ以上迷惑をかけたくないと思い、私は耐え続けました。
その中で、私はだんだんと「このまま続くのは嫌だな、苦しいし怖いな」と思うようになりました。血圧低下に、呼吸困難。アナフィラキシーショックが疑われる状態だったと思います。アナフィラキシーの状態で食器を洗ったり洗濯物を畳んだりもしていたのですが、多分火事場の馬鹿力というやつです。よく動けたなと思います。

11時半過ぎになり妹が来たので、私は少し安心しました。というのも、私と妹は二段ベッドで寝ており、それは妹の部屋にあります。つまり、寝室の主は妹。そんな彼女の来訪に私は安堵し、遂に妹に助けを求めることにしました。
妹「お姉ちゃん、大丈夫?調子どう?」
私「…息苦しい…寝れない…」
妹「苦しいの?大丈夫?お母さん呼ぶ?」

妹はすぐに母の元へ行きました。その後すぐに母を連れて戻ってきて、二人は凄く心配していました。母は冷えピタを額に貼ってくれ、体温計で熱を測らせました。平熱に下がっており、息苦しさもこの時には多少マシになっていたので、「今は落ち着いてきたよ」と伝えました。それでも声はあまり出ず、凄く小声になっていました。当時の私にはそれが限界で、そのことは家族にも伝わっていたようです。
母が戻った後、妹は救急車を呼ぼうか迷っていたと教えてくれました。しかし、深夜だしと母があまり乗り気ではなかったとも。私も大事にするつもりはなかったのですが、妹の様子や自分の状態を顧みて、妹が正しいのではないかと思いました。

実は、先程大丈夫と伝えた理由の一つに、ほんの僅かな間でしたが記憶がなく、いつの間にか少し眠気がとれていたことがあったのです。この後ぐっすり眠ることができたのもあり、「一瞬だけ寝られたのかな?」と特に問題視していませんでした。しかし、あれは気絶していただけかもしれないとも考えています。呼吸困難でそのまま寝ることができたなら、とっくに私は寝つけていたと思います。それでも二時間以上寝られないでいたので、多分意識が飛んでいたのだと思います。
私はこれを反省し、翌日家族には「次同じようなことがあったら、迷わず救急車を呼んでほしい」と伝えました。

最後に

食物アレルギーは、一歩間違えれば命が危ない体質です。そのため、本人だけでなく周囲の人(特に家族)も、アレルギーの人の食事や体調に十分注意を払う必要があります。私の場合は運よく自宅でどうにか治せましたが、一人でいる時にアナフィラキシーショックになると声を出すことも難しく、自分で助けを求めることは難しいです。
そのため、アレルギーの疑いがある、または実際にその症状が出ている場合は、短期間だけでもその食材を避けるように意識してください。数日だけでも十分効果があります。市販品であれば原材料表示・アレルギー表示を確認するようにし、リスクをできるだけ減らしましょう。

外食時にはチェーン店の方がアレルギー対応メニューを見つけやすいです。そのため、私は一人の時はできるだけチェーンを探すようにしています。
また、ヴィーガンメニューなどプラントベースのものを探すのもおすすめです。
私は甘党なのでヴィーガンメニューのあるカフェを調べることも多く、おかげでアサイーボウルなどをよく食べるようになりました。

アレルギー持ちは、チェーンなどでいえば
食事→和食系(特に海鮮メニュー)
ファストフード→フレッシュネスバーガー、マクドナルド(コンタミ注意)
カフェ→スターバックス(プラントベーススイーツ多い) 
辺りおすすめです。特にスタバは行く頻度が増えましたね。ドーナツ卵不使用なのありがたいです。

上記で紹介した中には、コンタミ(=原材料には含まれないが、工場・調理場内でその食材を使用したものを作っている)があるものもあります。
私は重度ではないのでコンタミはあまり問題ありませんが、アレルギーの重い方はコンタミもNGです。念のため、対面注文でスタッフにアレルギーがあることを伝えるようにしてください。
また、マクドナルドやスターバックスなどはカスタムがしやすいので、ぜひ利用してください。選択肢の幅が広がります。

アレルギーとは数十年の付き合いになります。
無理のない範囲で、食事を楽しみましょう!

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