彼の人気の理由
「お前達!!愛してるぜ!!」
大好きなアーティストのLIVEでそんな事を叫ばれた事はありますか?
「キャー!!!!」という女性を横目に
「んな訳あるかい!!」と興ざめしていた私。
キャーと言える純粋な彼女達が羨ましかった。
しかし、そのリップサービスのような言葉も
あながち嘘じゃなかったのかも?と思う
出来事があったので書き残しておきたい。
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彼が校庭を歩くと子供達がみんな駆け寄る。
取り巻くお母さん達も明るい表情。
彼は週に一度、幼稚園へやってくる。
体操教室の先生だ。
その人気ぶりは
NHK「おかあさんといっしょ」のお兄さんを
思わせるかのよう。
(うちはだいすけお兄さん、たくみお姉さん世代です)
何故あの先生はあれほどまでに人気なのか
私はずっと気になっていた。
もちろん好青年であるが、
他に何か秘密があると睨んでいた。
思い当たる点としては
約150人の園児&卒園生の名前をすれ違う時にサラッと呼べる位にバッチリ覚えている。
さらにはお母さんの顔まで覚えて◯◯ちゃんのお母さん!と呼べるほどバッチリなのだ。
そしてフレンドリー!
繰り返すが、彼は週1しか幼稚園に来ていない。
信じられない所業だ。
私は機会があれば、その特殊能力について探ってみたいと考えていた。
しかし、残念ながらそれは叶わず娘は卒園となってしまった。
そんな私に千載一遇のチャンスが訪れた…
娘の小学校では年に一度、保護者主催の親子活動がクラスごとに行われる。
その実行委員長に私が選ばれたのだ!
(じゃんけんで)
そこに体操の先生を外部講師として、お招きすることに決まったのだ。
いざ
親子活動の当日を迎え、開催時刻の1時間前。
今日も眩しいほどの爽やかな笑顔で彼はやってきた。
「◯◯ちゃんのお母さん!
お久しぶりです!」
やはり予想通り、私の顔を覚えている。
ほぼ会話らしい会話はした事がないのに。
凄い。凄すぎる。嬉しいじゃないか。
興奮を抑え、先生と私達役員の数名で
体操教室の準備を済ませ、
少しの空き時間ができた。
そして待ちに待った雑談タイムが始まる。
私は話の流れで自然な感じを装い
「先生はどんな特殊訓練を受けているのか?」
というような事を聞いた。
(アホな保護者でスミマセン)
しかし、先生は誠実に答えてくれる。
「僕も、入ったばかりの年少さんや名前をど忘れしてしまう事もあります。ただ子供達と体操の時間以外にも話をしたり遊んでいくうちに、自然と覚えていくんです!」
なるほど…雑談で仲を深める訳か。
と少し分かったような気がした。
そして体操教室が始まる。
先生の子供達に対する想い、体を動かすことを一緒に楽しみたい、楽しんでもらいたい。
そんな熱い想いがビシビシ伝わってくる。
何より先生がジョークを飛ばしながらも夢中で一緒に楽しんでいる。
そうして笑顔いっぱいの親子活動は、先生の熱で若干おしながらも、あっという間に終了時刻となった。
最後の先生の挨拶にこんな言葉があった。
「今日初めて会った子もいましたが、先生は
みんなの事が大好きになりました。……」
そんな言葉を、子供達をまっすぐ見て話す彼の目に嘘偽りは見当たらなかった。
彼は何より子供が大好きで、運動が大好きで、それを子供達に伝えたい、可能性を伸ばしてあげたい、そんな気持ちが十分過ぎるほど伝わってきた。
その愛と心が子供達にはきちんと届いている。
おそらくそれこそが
彼の魅力であり人気の理由だ。
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先生は子供に溢れる愛を持って指導する
→ 純粋な子供達は一生懸命応えようとする
アーティストは楽曲を心を込めて演奏する
→ ファンは精一杯の声援で応える
ここに愛は確かに生まれている。
もちろんアーティストやスポーツマンに対する尊敬や憧れもあるだろうが、自分の愛を伝える為に夢中になれる人はとても魅力的だということだ。
未熟な私は日々こうして子供を通して、様々な事を学ばせてもらっている。
立派な反面教師になれている自信がある。
また知らなかったのは私だけかもな。
多くの大人が気づいているような事を
いちいち見つけて感動していくのが
私のnoteです。
最後までお読み頂きありがとうございます。
次のLIVEではキャー!と言ってみる。
かもしれない。
その前に現代のLIVEでも、そのやりとりは健在なのか疑問は残る。
そんな訳ですっかり体操の先生のファンになった私です。
やっぱり愛だな、愛!
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