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道草に野バラの実

 646文字

 立ち枯れしヨモギをしのらせ名も知らぬ野鳥、微動だにせず見つめる先は霧で人の目には何も見えぬ。

 視えぬ霧の海の彼方見つめれば、顔の横にありし野ばらのトゲトゲの枝に危うく、頬引っ搔き傷付ける所だった、ヒヤリと目をむき空かさず回避、何者にも食されずに付きし実の硬さで力入れたならば、肌に傷がつく程に硬く、雪をバックに赤色鮮やかに枯れ葉色の春先に神のみぞ知る姿。

 見えぬ霧の中、道草決め込み車路肩に停車テコテコ歩み行けば、晴れなければ絶対に開かぬ福寿草、見ざる聞かざる言わざる決め込み枯れ葉の中に隠れしも、背が伸びてしまいしっかり見えていますよ (笑)

 コゴミの葉シダ類寝そべり、私の足をからめとり危うくズザザーッと顔面コゴミの海原に沈没するかと肝を冷やす。

 よそ見し過ぎて我が足すり足歩行、足の筋肉つけねばと思いしも直ぐ忘れていつもの生活習慣、羊毛チクチク、パソコンパタパタ、デッサンしゃかしゃか、驚愕座りっぱなし、これでは我が足退化してなくなるかも知れない。

 これをして、あれをして食事つくり、洗濯せねば、掃除せねば、しなければと思う心が良からぬ、普通の日常を歩む事の喜びを忘れてしまう所だった。

 テレビではサリンらしき物上空からまき散らした許さざれる行いが報じられ、核実験再開等、20世紀以降は硝子の建物、原始の魂が生まれて来る時代、人々の70パーセントは悪いお人達が出回る、それは世界が一つになった時に起きる、と、うろ覚えのエドガー・ケイシーの文面が頭をよぎる。
 
 
 
 

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