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心臓ピタッ💀

 863文字

 ポツポツ雨粒、ボトッボトッ、蕗の葉を揺らして・・・雲のオシッコ ✞✞  
 蜘蛛の糸に引っ張られて葡萄の花、これが実になるなら豊作、葡萄の新芽は酸っぱい味がする。
 ぴよ〜んと伸びたツルも酸っぱい味がする。
 飢えている訳ではない、食べられる実がなるなら食べれるわと思った。
 新芽は白い綿毛に包まれて、触ると肉厚で指に伝わる肌感は暖かく気持ちが良い。
 ゴソゴソとした中から酸っぱい汁が出て来て、春を喜ぶ。
 葡萄の葉っぱ、好きな葉っぱの形、秋には山々で色鮮やかな赤色になり、その様々な赤色に惚れ惚れ、瞳の奥の心のヒダが無数に振動止まなくなる。

 カツラノ木がある、一番好きな葉っぱ、ハートの形をして木々の中では一番薄い葉をしている。

 もっと薄い葉っぱがあるのかもですが・・。

 このカツラの葉っぱが風に吹かれると、シャラシャラと、薄氷が擦れ合って出す音が聞こえてしまう。
 儚く優しくその揺れ方を見る度に、妖精が薄い衣で詩っている気がする。
 光の中、雨の中、風に、微風にシャラシャラと詩い、踊っている様に視えてしまう。
 楢の葉は大きく表面は光沢があるが、触ると硬く葉先は痛い丈夫な葉をしている。
 エンジュの木の葉は、全ての葉っぱが出揃った後から葉を広げ始める。
 白っぽい葉が見えだして始めて、嗚呼、あすこにもエンジュの木があったのね、と嬉しくなる。
 私の中では大切な木の部類に入る。
 このエンジュの木は利用価値があるとか聞いた事がある、彫り物、皮を剥き磨くと光輝く、この輝きは特殊な感じがする。
 だが、この木の切り口は臭い、良い香りではないが独特な香りがする。
 切り口が良い香り、うっとりと包まって眠りたい木は、白樺の木、森のお医者さんと言われる。
 病気になったら白樺の森に包まれると、全部治るのかしらね、近年、木に抱きつく ?? 何とかセラピーもあるとかないとか。
 木々の葉の下を歩く時は、糸を出してぶら下がる幼虫ちゃんに、神経尖らし歩かなければならないわ。
 突然目の前に💀ぶら〜ん💀ピタッ。

   心臓もピタッ💀
 
 
 
 
 
 
 

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