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 車に乗り込もうとしたその時、小さな黒い物が飛び込んで来て勢い良く車内を飛び回っている。
 ハエ・蠅だわー、外に出そうと悪戦苦闘するが、寒い外には絶対に出たくないらしく、蠅にしたら運良く姿をくらまして、私は心の中で舌打ちして、仕方ない蠅を一匹同乗させて発進させた。

 そして、蠅の映画が浮き上がって来た。

 古い所では蠅男の恐怖、1958年の古典ホラー、テレビで何度も見た記憶が蘇る、そしてザ・フライ・1986年の作品、ジェフ・ゴールドブラム主演の蠅男のリメイク版、単純にとても面白かった。
 この映画で驚きを持って納得というか、新しい発見・知識を得た思いがした。
 それは、ハエのお食事の仕方である、ハエの味覚へ移行していく過程で食べ物を溶かして主人公が食べて行くシーンは気持ち悪く、反面新しい知識となった。
 
 ハエは物を溶かしてたべるんだ~

 それからというもの、蠅を見るたびに溶かして食べているんだ~(笑)何万回も映画を振り返り、蠅を見つめる日々が続いている。
 そして今朝も車内に車のドアを開けた風圧で一匹の蠅のご入場となり、またもや、ザ・フライの蠅男を思い出し、溶かして食べるのか~と走りながらハエに思いを馳せてしまった。
 
 朝4時半の東の空の始まりは、だいだい色の朝焼け、すっかり周りの風景が見渡せる安心感は、季節の巡りを喜びを持って体感する様になった。
 まだ空気は冷たいが、呼吸をすると肺が切れる程の冷たさ・寒さではない事が嬉しい、中に着ている衣服を薄い物にして、雪がなくなりし路肩の枯草色が目に嬉しい。
 

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