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読書感想文 スティーブン・キング『霧』

 映画なんかでチラッと知っているようだけど、よく考えると話の筋をよく知らない小説を読むことにした。最近は、特にホラーに嗜好が傾いているので、じゃあ、スティーブン・キング読んでみっか!ということで『霧』

 キングは、よーく考えると『キャリー』は読んでいる。むかーし図書館で読んだ気がする。(映画は怖すぎた) その頃は怖い映画わざわざ見る意味が分からん人だったので、『ミザリー』『ペットセメタリー』なんかの映画も見ていない。

 さて『霧』面白いなぁ…… その土地にずっと住んでる地元民と、移住や避暑などで来る「ヨソ者」との感情的な対立、こういう泥くささは雰囲気作りに必要。スーパーマーケットに閉じこめられるという、王道の舞台の面白さ。途中から、登場人物がビールがぶがぶ飲み始めるので、こっちも負けじと酒を飲みながら読み進む。
 私は今までアメリカの田舎の物語はあまり読んでなかったのかもしれない。ここまでベタベタと湿度のあるアメリカ小説読んでなかったのかも。ラヴクラフトは少し読んだけれど、ゴシックホラーっぽいと言えばそうなので、キングの湿度とは違う。恐怖小説も、どちらかというとヨーロッパのゴシックホラーの流れを好んで読んでいたので、現代アメリカ小説のホラー小説ってこうなんだ、と改めて知る思い。やはり、日頃読まない傾向のものを読むと発見がある。

 一番好きなシーンは、オバサンが事も無げに殺虫剤のスプレーで虫っぽいクリーチャーをやっつけるシーン。最高過ぎる。ぜひ、映画も見てみようと思う。

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