【#19】むすんでひらいて、あいたりしまったり
この日はユトレヒトからアムステルダムへ。わずか42kmの道のりは2時間で終了。明日はロッテルダムへ向かいます。
今日は疲労がエげちかったので8時まで寝て9時過ぎにチェックアウト。ユトレヒトにあるミッフィーミュージアムに向かいました。9時半ごろ中に入ると、クローズだよと言われ、わかった開館の10時まで待とうと朝食のパンを食べながら待つことに。そしていよいよ10時もう一度入ろうとすると自動ドアはすっかり閉まっていました。そもそも閉館日だったのです。
こういうことはオランダでは多々あるのでしょうか。
ドイツ生活にすっかりなれていた私は、駅に改札があるという当たり前の光景に違和感を覚えました。そうかこの国には改札があるのか。そこでチケットを買おうと思うとチケットが販売していません。夏の期間はタダなのかなと推測しました。というのも改札脇の扉が空いていて構内には出入り自由になっていました。
ホームで電車を待ち、メトロに乗ってお目当ての駅で降りると全ての改札は稼働中で降りられる気配もありません。呼び出しボタンを押し管理所と音声を繋ぎましたが、英語喋れると第一声で聞いた途端ブチっと通話を切られました。残念。
私はしょうがなく乗車した駅に戻り、開放されている改札を出て、そこから隣駅まで歩き、稼働しているマシーンで切符を買いました。
あいていたりしまっていたりする国、というのがファーストインプレッション。水路が至る所にある地理の教科書通りのオランダがユトレヒトからアムステルダムの間に広がっています。踏切で止められたのでみると、電車ではなくて船用に跳ね橋が上がっているのでした。
あいたりしまったりするのは、スーパーマーケットでもそう。一番よく見かけるスーパーは“Albert Heijn“といって、多分”j“を読まないのだけれど、私はいつも「廃人」と読んでしまう。お店のモチーフカラーが水色なのも相まってTwitterのような廃れた世界なのではないかという気がしてくる。
17文字で詠むのは俳人、140文字で詠むのは廃人、アルバートはハインだ。アムステルダムの中央駅の近くのアルバートハインでお買い物を終えたとき、ゲートに引っかかった。購入時のレシートをかざす必要があったのだ。
むすんでひらく糸、あいたりしまったりしているオランダ。オランダは電車内でもマスクはいらない。公共交通機関の中だけ律儀にマスクしているドイツ人がアホっぽく見える。でもドイツに慣れてきた私には、改札を通らないと出入りできないオランダの鉄道がアホっぽく見える。
寛容性の窓をどこかを開けるとどこかが閉まる仕組みなら、どの窓を開けるかを選ばなくてはいけない。どの窓を開けようか。少し勇気を出そう。
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