暗黒労働おとぎ話 『高齢の守り人』
あるところに、高齢の守り人(警備員)が集っておりました。
高齢の守り人(警備員)は、その名の通り高齢者が多く、
一緒に仕事をする現場の職人に、常日頃から
「ジジイ」「ババア」と、乱暴に呼ばれておりました。
そんな暗黒時代は、
長く長く、続いておりました。
しかし。
ある時から、時代の流れが変わり始めました。
現場で「ジジイ」「ババア」という乱暴な言葉が飛び交っていると、それを見聞きした"外の世界の者"が、現場責任者の会社に苦情を入れたり、ネットで騒ぎ立てる事件が起き始めました。
現場の関係者らは、自身の態度を悔い改め、
高齢の守り人(警備員)の呼称を
男性なら何歳でも「おにいさん」
女性も何歳でも「おねえさん」
と、呼ぶようになりました。
年齢は、72歳。
それでも「おにいさん」
見た目は、おばあちゃん。
それでも「おねえさん」
現場には、見えない結界が張られているかのように、
その中では、皆が若返るのでした。
呼称だけではありません。
気持ちも、
幾分か・・・。
おわり
※私が横浜で働いた時に見た現場のことを書きました。
私も「おねえさん」になりました。
※『精霊の守り人』読んでないのにネタにしました。
でも調べてみたら、読みたくなりました。
ゲド戦記と同じく、心の成長のためにも読むといい本だと思います。
『葬送のフリーレン』好きです。
ファンタジーものは、私の思春期の黒歴史を想起してしまうため避けていましたが、フリーレンは避けなくて良かったです。
不運な人を助けるための活動をしています。フィールドワークで現地を訪ね、取材して記事にします。クオリティの高い記事を提供出来るように心がけています。