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博士課程後期を中退した話

それはそれは思いきった話だったので記録として残しておこうと思います。


前提

そもそも私は地方国立大学を卒業し、ある資格を取得しました。しかし、その資格を使った就職は考えられず、元々興味のあった研究の道に進むことを3年生の頃から考え始めました。そこで、外部の大学院を受験し、旧帝大の生物系の研究科に進学することとなりました。修士課程は無事に終了することができ、博士課程後期に進学した矢先、中退することになりました。中退を決めてから就職活動をしていた時期は、保険のために休学届を提出していました。現在は就活も終えたので、4月までのんびり暮らしています。

中退した理由①

この中退の決断は6月末に急に下したのですが、その大きな原因となったのは奨学金問題です。あまり詳しいことは書けないので記載しませんが、給付型の奨学金で問題が起きてしまい、給付型の奨学金を貰うことができないだけでなく、学校側への不信感まで募ってしまいました。自分の経済的な基盤がぐらぐらのままやりたいことをやり続けることは自分の望むことでは無いと感じ、就職活動に転換することを決断しました。

中退した理由②

これは完全に個人的な問題ですが、分野を変え、外部から受験し入学しているため、なかなか研究室のメンバーについていくことは簡単ではありませんでした。人と比較してはいけないと何度も言い聞かせ、自分を鼓舞し日々実験を行ってきましたが、徐々に心が壊れかかっていたのを今でも思い出します。ですが研究自体はとても面白く、わくわくしながら研究を行っていた時間がほとんどでした。最後までやり遂げられない悔しさもありますが、このタイミングで金銭的な問題が起きたのも何かの縁ではないかと考え、次のステップに進むことを決めました。

就職活動について

就職活動を始めたのが7月初旬ということで、かなり遅れをとってのスタートでした。そのため製薬系はかなり厳しく、どの業界にするのかとても悩みました。基礎研究を行っていたことから、自分の出した成果が本当に人のためになるのかわからない、もし人のためになったとしてもそれは何十年後何百年後で自分の眼にみえる範囲ではないかもしれない。ということを常々考えていたので(それは基礎研究をしているのだから当たり前だということは承知しています)、仕事にするのであればもっとスピード感を持って、目の前にいる人に貢献できるような仕事がいいなあとぼんやり思っていました。またコツコツ努力を積み重ねることは得意なので、総合職というよりかは、専門職に就いて極めていきたいという思いがありました。このような考えから、IT業界のコンサルタントとSEを受けることにしました。

就職活動の方法としては、アカリクのエージェントを使用しながら、気になった大手企業に直接エントリーしていました。アカリクを使用した感触としては、中小企業を多く紹介しており、大手の紹介は基本無いです。そのためアカリクのエージェントを利用し、就職活動のやり方や面接練習、中小企業を受けて練習し、自分でエントリーした大手の企業を受けていくというのが一番効率がいいのではないかと思います。私はこの方法で、中小企業から2社、大手のsIerから1社内定をいただくことができました。

IT業界を受けるときに、プログラミングなどの経験があるかなど聞かれますが、私はRNA-seq解析を少し行った程度で基本的には何もわからない状態でした。未経験でも募集しており、研修がしっかりしている企業を選び、経験が無いことを正直に伝え、でも頑張れるんだというアピールをしっかりすれば時に問題はありませんでした。

また、就職活動を始めたのが7月だったので10月入社も初めはちらっと考えました。一度リクナビエージェントを利用し、話を進めていた時期もあります。しかし基本10月入社となると中途採用で就職活動をすることになり、まだ働いたことのない私が大手の企業に入ることは非常に難易度が高いと感じたためこの選択肢は無くしました。

今考えること

全て終わってみて思うことは、「本当に世の中、自分の動き次第で何とでもなるんだな」です。今まで、自分でやりたいことを見つけては、そこにいくための努力をし、行動することで様々なことを乗り越えてきました。正直、こんなにも不利な状態で就職活動を行ってでもそんなことが言えるのかと不安はありました。ですが、自分が信念を持って行動してきた軌跡は裏切りませんでした。これからも自分の信念を大切に行動していきたいと思います。

中退して就職活動をすることを決めたときに様々なブログやnoteを読み漁っていたので、このnoteも少しでも誰かの役に立てばいいなと思っております。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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