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花紺青色の海に浮かぶ。
浮かんだり沈んだり、ただそこにいるだけなのに
まるで広い海に放り出されて
プカリプカリと漂っているような気持ちになる。
あまりにもそれは不安定なので
最初は例えようも無いほどに恐ろしかったのだけど
最近はそれほど恐ろしいと感じる事もなくなってきた。
流れていく雲や
時間と共に変わっていく空の色なんかを
ぼんやり眺めながら、ただ、そこにいる。
嵐の日は荒れ狂った海の波にのまれないよう
身体をちいさく縮こませながら
その時、頑丈だと思った物に必死でつかまって
それが過ぎ去るのを待ち
雨降りの日は傘をさして
それでも額にこぼれ落ちる雨粒を感じながら
晴れ間がのぞくのをじっと待ったりしている。
今日は鈍色の雨をそれとなくやり過ごして
黒糖かりんとうをかじりながら
太陽が顔を出し始めた空を、呆然と眺めていた。
優しい甘さで辛うじて平穏を繋ぎ止めている。
こんな事で繋ぎ止めておけるのだから
案外、私を生きるのは簡単なのかもしれないな。
青よりも暗い紫のような
永遠に広がる花紺青色の海で
今日も私は静かに漂流している。
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