歯医者さんに行きたい幼児のつくりかた
昨日の続き。
起き抜けの息子の第一声は「歯医者さんに電話してくれた?」だった。
息子が保育園に行っている間に、息子のかかりつけの歯科医院に電話をして、翌日の診察の予約を入れたけれど、息子は保育園帰りに歯医者に寄って診てもらえると思っていたらしく、その日の夜はモメにモメた。
こんっなに歯医者に行きたがる5歳児、いる!?
歯医者に行けないって理由で怒る5歳児、いる!?
息子は1歳の頃から歯医者に通っている。
虫歯予防の検診のつもりで、わたしの通っていた歯医者に連れて行ったのがはじめで、そのとき歯医者さんからぜひ定期的に通うようにと勧められたのがきっかけ。
歯医者がこわいところではないということを教えてやってほしい、虫歯ができてから行くところだというイメージを与えないでほしいと言われ、なるほどと思うのと同時に、自分の仕上げ磨きスキルに自信のなかったわたしは、数ヶ月に1度、親子で検診に通うようになった。
その結果が、これ。
息子、めちゃくちゃ歯医者さん、信頼してる。
これはもう、このかかりつけの歯医者さんの努力の賜物でしかなくて。息子が訪れるたびにやさしく接してくれて、必ず診る前に息子に了解をとってくれて、息子がいやだと言ったことは無理強いしないでいてくれて。
キングオブSENSAI(繊細)な息子と、4年間、根気強く向き合い続けてくださったおかげ。A・RI・GA・TO♡
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そんなこんなで、意気揚々と歯医者を訪れた息子。
息子は、歯を「見る」のはいいけれど、「触れる」のはノー!という意思(踊り子さんかな?)をはっきりと伝え、さっそく歯医者さんを困惑させる。
歯医者さんは息子にやさしく語りかける。
「いま歯医者さんがグラグラの歯を抜いてもいいけれどちょっと痛いかもしれない。もうすこししたら自然に抜けると思うよ?どうする?抜いて帰る?今日は抜かないで帰る?」
それを聞いて「おうちに帰る」と即答する息子。決断力!決断力がすごい!
歯医者さんは息子の言葉どおり、じゃあ今日はこれでおしまいと言って席を立つ。
それからわたしのほうにやさしい笑顔を向け、おそらく1週間くらいで抜けるので心配ないですよと言ってくれる。
その瞬間、わたしはハッとした。
あれ?わたし、もしかしてすんげー心配性のママだと思われてる?乳歯が抜けるっつーだけのことで歯医者に駆け込む過保護ママだと思われてる?
いやいや、わたしはただの息子の熱烈サポーターなんだけど。歯医者に行くって言ったのは、まさかの本人なんですけど!!
だからもうね、言ったよね。
「そうですかー。これは様子見かなとは思ってたんですけど、本人がどうしても歯医者さんで診てほしいって言うもんでー。」
歯医者さん、びっくりしてた。そんでもって、うれしそうだった。
うれしそうな歯医者さんを見て、わたしもうれしかった。
これからもタッグ組んで、息子の「お口の健康」守っていきましょうぜ!って強い気持ちになった(勝手に)。
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歯医者さんは1週間くらいで抜けると言っていたけれど、きっとそれは無理だろうなと思う。
だって、慎重派の息子は、決して抜けそうな歯を触ろうとしないし、すでに食事をするときもその歯を避けるように物を噛んでいる。
だけど、わたしは何も心配していない。
いつでも相談できる歯医者さんがいる。わたしも、息子もあの歯医者さんのことを信頼している。
これまで長い時間をかけて、ゆっくりと育ててきた関係が、ちゃんと実を結んでいる。
息子にそういう「存在」がいて、よかったと思う。
だから、わたしは何も心配していない。
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