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【#CLS高知】「登校できない! 変革を迫られる教育における学校とコミュニティの役割とは」感想レポート

こんにちは、プリズムテック・コミュニティサポーターの763(なるみ)です。 

このたび、「コミュニティリーダーズサミット in 高知 2020初鰹編オンライン」 #CLS高知 に参加させていただき、たくさんの学びを得たので、自分の想いをアウトプットしてみたいと思います。

さて、既に代表・小倉が、イベント当日に!noteを公開しております。
前半のセッションやイベント全体の設計について、まとめられておりますので、はじめにぜひこちらをご覧いただければと思います。

1週間遅れとなってしまいましたが(汗)、わたしは後半セッション「登校できない! 変革を迫られる教育における学校とコミュニティの役割とは」について、自分の想いと学びをまとめさせていただきます!

Tosa Educator's Guild パネルディスカッション
「登校できない! 変革を迫られる教育における学校とコミュニティの役割とは」
コロナの影響で集合学習ができなくなった教育現場。オンラインへの転換は学生・保護者はもちろんのこと、先生にも大きな混乱を招いています。この状況の中で、学校/学校の枠を超えたコミュニティが果たす役割についてディスカッションします。

登壇
瀬戸 昌宣氏 (NPO法人SOMA 代表理事)
野崎 浩平氏(のざたん)(Tosa Educator's Guild founder)
和田 栄治氏(えいちゃん)(土佐塾中学高等学校 まなび創造室 室長)
横田 めい氏(めいちゃん)(Tosa Educator's Guildメンバー 現役高校生)
イベントページより引用)

Tosa Educator's Guildとは?

本セッションは「Tosa Educator's Guild パネルディスカッション」と銘打たれていますが、そもそもそれは何?とワクワクして参加しました!登壇者の方の紹介を聞き、とても素晴らしい取り組み!と思ったので、わたしの感想レポートの前に引用になってしまいますが、ご紹介します。

Tosa Educator's Guild
Tosa Educator’s Guild(TEG)は、高知県を中心としたおもろい先生および教育関係者やそれに関わる人たちのゆるーいギルド組織です。

ギルドメンバーが子どもや保護者や同業者の困りごと相談を受ける「よろず相談所」や、学校という組織の枠を越えて情報共有をする「学校のお困りごと相談所」のような場です。
ホームページより引用)

つまり、どこの学校の先生か問わず、どこの学校に属している生徒・保護者かも問わない、そんなコミュニティを「ギルド」と呼び、学び合い、助け合っていらっしゃいます。学校でできないことを、学校外でつながりをもち、アップデートしあうコミュニティだそうです。

新学習指導要領に含まれる『探究』の検討会や、学校の枠を越えて高校生が社会とかかわれる場の提供、海外の進学情報のアドバイスなど、既存の学校では提供できていないものを、教育のステークホルダーたちで築くなどを活動の中心としていきます。
ホームページより引用)

キーワードは「学ばない学校の大人」

登壇者の皆さんの共通の問題意識のキーワードは、「学ばない学校の大人」。現役高校生めいちゃんからのこの発言に、強く共感し、コミュニティで教育を変えていこうと実際に動いて、今まさにそのさなかにいる登壇者の皆さん。

正直、かなりドキッとしました。「大人」には、自分も当てはまっているのだ…。学校だけではなく、各現場に「学ばない大人たち」は確かにいます。めいちゃんのいう「価値観が昭和のまま止まった大人」になっていないでしょうか?

私はまだ20代で、どこにいてもまだまだ若造です。が、立派な大人。特に、めいちゃん世代の目から見ればきっとそう。

「今までやってきたから」「これが正しいとされてきたから」「えらい人が言っていたから」をどこかで使ってはいないでしょうか。
時代に即し本質を見つめ、変化していくことの必要性を、高校生のめいちゃんに説かれ、実況している人が集まっていたTwitterのタイムラインもハッとさせられた人が多かったように思います。

みんな、いつのまにか大人になっていて、いつのまにか抱いていた疑問を忘れ、受け入れているのかもしれない。

大人たちはむしろ、若い世代の方たちに学ぶことが多いのではないでしょうか。年齢なんて、関係ないのだという感想をもちました。

現場がなくなっても、人はいる

ここでわたしにもひとつ疑問が。

「教員の方は、学ばないのではなく、学べないのではないか?」

教育基本法やら教育概論やらを大学で受講し、実際に自分自身も教育現場で働いた経験がある身として、率直に疑問に思いました。

たとえば、先生たちの「勤務時間」のデータを少し調べてみただけで、こんな結果が。熱意や気合で乗り越えられるかもしれませんが、わたしなら「外で学ぶ」余裕はないなぁ~と思いました。

~勤務時間について~
平日
1日当たりの教諭の勤務時間(学校内勤務、持ち帰りは含まない)
小学校 11時間15分
中学校 11時間32分

土日
1日当たりの教諭の勤務時間(学校内勤務、持ち帰りは含まない、勤務日を除く)
小学校 0時間39分
中学校 3時間5分
引用元:「教員勤務実態調査(平成28年度) (確定値)について」文部科学省

「学べない」としたら、先生たちに変わることを求めるのではなく、もっと大きな問題意識をもたねばならないのではないのではないでしょうか。

ここで、前半セッションで触れられていた「コミュニティ・会社がなくなっても"人"は残る、新しい動きがまた生まれる」という話題、「教育もビジネスもリフト&シフトのポイントは"組織の姿勢"」という話題とかなりつながってきたように感じました。

「学ばない」はもしかしたら、「学べない」かも。
先生たちをひとりひとり覗いてみたら、きっと「学びたい」「変わりたい」という気持ちは出てくるのではないでしょうか。そこで実際に「学ぶ大人」になるために、先生たち側へもサポートが必要であると思いました。Tosa Educator's Guildのようなコミュニティが身近にあること、その情報が手に入れられること、そこに参加していく時間や余裕があることなど、まだまだ課題はあるのではないかな~。

TeacherからFacilitatiorへ、先生も生徒も同じ軸をもち伴走することの大切さ

「学校の先生から教わることは何もない」というめいちゃん。セッションの終わりに「最後に一言」を求められ、こんなまっすぐな思いを話してくださいました。

「ちゃんと勉強を教えてほしい」のではない、「自分たちの知的好奇心を育てる助けをしてほしい」のが、生徒たちの本音。これって、どういうことなのでしょうか。

前半・後半セッションの共通点、コミュニティは「関心軸に人は集まる」ということ。人に集まっているコミュニティは破綻しやすいし、軸がぶれているコミュニティも破綻しやすいと、#CMC_Meetup Tokyo Vol.16にて語られていました。

生徒にとっての「学ばない学校の大人たち」がいるとしたら、きっと、先生と生徒の「軸」にずれがある、感じられるからなのではと思いました。

先生たちが、自分たちが必死に生きている"今"に向き合ってくれていないと感じること。

先生たちが、自分なりに行っていることの邪魔をしてくると感じること。

もちろん、先生たちだって、常に正しい行動を選択できるわけではない。人と人として、生徒とぶつかることもあるでしょう。ただ、「生徒のため」という軸が先生になかったとしたら、それは生徒にとってはたしかに「学ばない学校の大人たち」になってしまいます。

だって、「それ学校の都合じゃん!わたしのこと考えてないじゃん!」って生徒が思ったら、そこで終わり。自分が生徒の立場になってみたら、嫌な先生です。

(こうやって書いている今、教育という分野の難しさをひしひしと感じます。現場でご尽力されている皆さんに対し、尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。)

「生徒のために」という軸を、教育方針・教育法に落とし込み、実践するところまでやられているのが、今回登壇された和田 栄治さんが室長をつとめる土佐塾中学高等学校 まなび創造室!

ここでは、教員は「TeacherからFaciritatiorへ」というキーワードが出ました。先ほどのめいちゃんの最後のメッセージからわたしが感じたこと。
"「ちゃんと勉強を教えてほしい」のではない、「自分たちの知的好奇心を育てる助けをしてほしい」のが、生徒たちの本音。"

まさに、自分たちと同じところを見て、伴走し、ときには軌道修正したり提案したり適切な情報を与えてくれる先生を生徒は求めている。それを実現するための学校教育のモデルケースだ!と感じました。

「こんなところで学んでみたい!」と動画を見ただけで自分の興味関心、主体性が刺激されるような素敵な学校です。これは必見!

タイトル「教育における学校とコミュニティの役割とは」を考える

さて、このパネルディスカッションセッションのタイトルである「登校できない! 変革を迫られる教育における学校とコミュニティの役割とは」を改めて考えてみたいと思います。

本セッションにて、「学ばない学校の大人たち」と対照的な「動ける大人」というキーワードが。「外の世界で学び、持ち帰って、広める大人が増えてほしい」とめいちゃんは語っていました。

ただ、先ほど触れたように、もしかしたら学校の先生には難しいのかもしれません。また、これは個人的な印象ですが、「学校」というものは、内から現状を壊すことはとても難しいと感じます。でも、学校の外にコミュニティがあったら、どうでしょうか?先生に限らず、子どもたち、親たち、近所の方々…

「子どもたちのために」の軸にかかわる皆さんで、できる人からどんどん外に学びに行ってみれる環境・持ち帰ってきてくれた人を歓迎し外に出ずとも学べる環境があれば、学校とコミュニティの相互関係で、もっともっと教育がアップデートできますよね!
(学校もコミュニティのひとつではありますが、ここでは分けて表現しています)

前半セッションにて、「旗振り役(リーダー)には、フォロワーがいないと成り立たない」「リーダーかフォロワーの位置に積極的に行くことが大事、脱・ワナビーズ!」というメッセージがありました。

「ワナビーズ」と「フォロワー」の決定的な違いは、「ロールモデルのアウトプットを自らフォロー(追随)するか否か」です。
自ら学びに行くことが難しくとも、誰かが学びもってきた新しい知見を、異質なものと扱わず、「自分の学び」に落とし込む姿勢が大事。

先生だけに外での学びを頼るのではなく、学びを得たい人がどんどん外に出て持ち帰ってくること。自分のできる範囲でリソースを最大限に活用すること。学校と外部のコミュニティが、ポジティブな相互作用を起こしていくことで、現場がアップデートされる未来を想像し、実現すればいいなと思いました。つまり、役割分担をして、みんなが「生徒のために」という軸でよりよいものを目指していければいいな、と!

実際に、今回登壇されていたお二人は、「高校の先生」と「外のコミュニティの方」である。学校内外でつながり、生徒のために教育・学校・先生をアップデートしていく、ひとつのモデルを知れた#CLS高知、参加してよかった~と心から思いました。

どの分野でも、どんな立場でも、アップデートできる姿勢が重要

ここまで、前半のセッションからヒントを得ながら、本セッションについてわたしなりの感想をまとめてきました。

結局言いたかったことは、本セッションでは「大人」がアップデートしなければならない側に立っていたけれど、もう誰も彼も、どこもかしこも、本質的に見直してアップデートしなければいけないんだ!という大きな学びがあったよ、というところです。

象徴的な言葉として、「コロナで崩壊したように見えた部分は、実は以前から崩壊していて、この状況で明らかになったのだよ」という言葉も出てきました。コミュニティも、企業も、教育も、家庭も、生活も、価値観を昔のままにせず、今こそ見直して新しいフェーズへ移るときなんだ!と、感じました。

そして、次にわたしがしなければいけないことは、「じゃあわたしは何のアクションをする?」「どこを見直すべき?」と、自分に落とし込み、問うことなんだな~というのも、このnoteを書いていて気づけました。
アウトプットすごい。

最後に

貴重なお話を、美味しいカツオと、しらすと、ビールをお供に聞けて、たいへん勉強になりました!

普段は、リアルタイムTwitter実況を得意としており、イベントを自分の感想も交えてnoteにまとめてアウトプット、というのはわたしにはハードルが高いのですが、#CLS高知での話を聞いていて得た学びを、うちに秘めておくのはもったいないと思って書いてみました☺

はじめは下手くそでもいいからアウトプット!という精神なので、どうかお手柔らかに。読んだ方に何か伝わるものがあったら嬉しいです。

また、どこかのコミュニティで皆さんに会えることを楽しみにしております。

こんな長文を読んでいただき、本当にありがとうございました!

Special Thanks
CLS高知運営にかかわる皆さま、登壇者のみなさま
読んでくださった皆さま
一緒にCLS高知を視聴し、noteの下書きを読んで推敲してくれた大好きなプリズムテックメンバー

プリズムテック https://www.prhythmtech.com/ @PRHYTHMTECH
小倉一葉 @osake1st , 佐藤志保 @shiihoosaatoo , 763(なるみ) @763community

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