短歌 「不可解な日常」


ぬるま湯のシャワーを浴びることにより君を少しだけとっておきたい

キッチンの電子音楽前倣え音程高い順に整列

左手にテーブルナイフ五本ありこれでいったい何ができるか

ママが家出しそうにみえるから今日は皿洗いして学校に行く

中指の第二関節付近のみ死後の提供同意いたします

豆皿に乾いた素手でぶつかって鳴かせるたびに死刑執行

三杯のかき氷をのみ後悔の理由にできる人が目標

夏の夜の隅に小さく泣き疲れアケメネス朝に会いに行きたい

厚切りの食パン半分でいいから持って行きなよ夜の始めに

半分の僕はいきたい半分の僕は世界に終わってほしい


読んでくださってありがとうございます。 サポートをいただいたら、自分を元気にするために使おうと思います。