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鼻がおかしいときってどうしますか?

 整体操法の現場では背骨を観察したり、その人の息や顔の色、表情などいろいろな部分からいろいろなことを推察したり、質問したりしながらすすめていきます。愁訴だけをお聞きして、はいどうぞではありません。

 いろいろとお話しながらすすめていくのですが、最近お聞きする中でいくつか増えているなと思うのが鼻の問題です。

 鼻がおかしいとかくしゃみが出る、なんとなく鼻がつまる、といったものです。

 そういった症状で整体に来られる人はすばらしい!と思います。しかし、だいたいの人、一般的にほとんどの人はそういったことがあるからといって整体に行く、もしくは通っておられる整体とかで質問してみることはないと思いますが、いかがでしょうか?整体って身体を観てもらうところで腰とか肩とか整形外科的な部分は相談できるかもしれないけれど、鼻の異常は耳鼻咽喉科だろう、っていう感じではないですか?

 この時期に起こる鼻の異常は秋の冷えが原因のことが多いです。ということは、秋の冷えが原因の鼻の異常に対しての対処をおクスリとか注射とかでしてみてもあまり意味がないように思います。鼻自体に対する効果はあるかもしれませんが、う~んという感じです。それなら秋の冷えに対処した方がより理にかなっているようにも思います。

 そしてそれがさらに進むと、くしゃみが続いて花粉症のような状態をあらわします。秋の花粉症という人もいますが、しかしそれがほんとうに花粉が原因の花粉症ならば世にいるほとんどの人が花粉症になっていなければおかしい、という話になります。

 春はもちろんのこと、秋になると花粉症のような症状に苦しめられる人とそうでない人がいます。たとえば春は花粉症だけど秋は花粉症ではない人。春も秋も花粉症がない人。年中花粉症だという人。このようなさまざまな違いはいったいどういうことなのでしょう?それが個人差なのだと言ってしまえばそれはそうなのですが、苦しめられない人の方がうれしくありませんか?秋の花粉症のような症状、くしゃみや鼻で不快に思うことはあまり好ましくありません。

 ちなみに整体では春の花粉症と秋の花粉症はまったく異なるものと考えています。

 さて、秋の冷えが原因の鼻の異常は頚椎3番と4番の捻れ現象が原因です。頚椎とは首の骨のことですね。首の骨の中腹あたりに位置する骨がだいたい頚椎4番で、その上の骨が3番になります。この位置を正確に探るのは難しいですね。首の骨はわりと小さくて微細なのでわかりづらいと思います。とはいえ鼻に異常がある人はたいてい頚椎3番と4番に異常があります。

 秋は日に日に冬に近づいてきます。徐々に気温が下がってきて寒くなります。しかし昼間は意外と温かかったりもします。朝晩の寒暖差は次第に大きくなり、ある意味では体感の寒さは一番感じる季節かもしれません。意外と暑いな、そう思っていると一転して冷えを感じてみたりします。

 これが異常を生む原因となります。とくに首にかく汗がこの原因となります。首に汗をかく→前方から風にあたる。そういった経緯で首が冷えてくるのです。その結果として鼻の異常が起きます。その他には足のしびれを感じたりする人もいます。

 足と鼻がつながっていることにおどろきを隠せない人もいらっしゃるかもしれませんね。実は鼻の急処は足にあります。

 鼻に異常がある場合、足の親指をグリグリほぐすことです。足の親指といいますか一番大きな足の指です。手の指は親指とか人差し指とかいいますが、足の指で人を差したりしませんもんね。ましてや足の薬指なんてね。足の指は内側から外側に向かって1~5の番号が振られています。一番大きな指が1、外側にある一番小さな指が5になります。1番目は第一趾と書きます。指という文字も手偏ですから手を現すのですね。足の指の場合は趾と書きます。

 訂正して言い直しますと、鼻に異常がある人は足の第一趾をグリグリほぐすことです。とくに右の第一趾のつめのきわは肝臓の急処と言われています。ほんとうに花粉の害に苦しめられている人にとっても肝臓の急処を押さえることで解毒を促進できるのであればお得ではありませんか?

 先ほど花粉症のことを例に出して症状や状態の程度の個人差のことについて触れました。これは身体の機能の違いです。身体の機能がよい人は花粉症の症状が現れません。身体の機能が落ちている、低下している人が花粉症のような症状を現すのです。

 ある症状があったとします。この症状を改善させるために身体を治そう治そうとします。そして治そうとする行動をとったとしましょう。そうするとその症状が消えたとしても身体は捻れてくるのです。そしてより好ましくない病気や症状を現すことになるのです。

 ヒトの身体はほんらい治る力を持っています。たとえばここに扇風機があるとしましょう。その扇風機を毎日毎日朝から晩まで使っているといずれ壊れます。保証期間とはよくできたもので保証期間が過ぎた途端に電化製品とか故障したりしません?どこかからだれかが観てるんと違うか?って思うほど正確です。先ほどの扇風機、電化製品の中でも比較的単純で丈夫そうな印象の扇風機でも朝から晩まで四六時中働けば壊れるのです。われわれの身体はどうでしょうか?朝から晩まで四六時中働いていませんか?お仕事だけではなく、おやすみといってもご飯は食べるでしょうし、ご飯を食べたら胃などの消化器は働きます。それだけでなく何もしなくても肺や腎臓も働きます。心臓なんか年中無休です。

 それだけ休まずに身体は働いているのだよ、と今更言われなくてもわかっているつもりなのですが、われわれはどこかで、身体は壊れないと思っているのはないでしょうか?

 こわれた扇風機、たとえば使っていたらポイッと羽がとれたのがこわれた現象だととしましょう。この扇風機の羽がもとに戻ることはありません。修理に出したりして専門の方が部品を交換したりなんかして修理をして下さったら直りるかもしれませんね。

 一方で、われわれの身体はどうでしょうか?痛っ!って指先なんかを切っても知らないうちにくっついて元どおりに治っています。

 このようにヒトには機械にはない治る力があるのです。ヒトの治る力を使うことがよりよい方法だといえます。

 で、どうやったらヒトの治る力にアクセスできるのか?ですね。われわれはヒトの力を発揮しにくい生活にあるのではないか?と考えています。ヒトの力を発揮しやすい生活環境を整えることが重要です。

 たとえば今の季節、秋に身体をあたためることは身体を整えること、ヒトの力を発揮できる素地をつくることになります。とくに足をあたためることはとても重要です。足浴はとてもいいですよ。バケツにお湯を入れて足浴をしてください。今の季節なら朝一番が望ましいですが、朝がお忙しいようでしたら夜でも昼でもけっこうです。足浴は気持ちもいいし冷えに対してもいいのでやってみられるといいと思いますよ~。

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