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人間の波と離婚問題

誰かのことを心配して「あの人はどうしているだろうか?」なんて思うことがあります。

久しく来られていない会員さんのことはもちろんのこと、ついこの間来られた会員さんのことだったりもします。

そうかと思えばSNSでいつも見ている人の投稿内容を見てもなんだかそんなことを思ってみたりもします。


人間には地球やなんかと同じように波があって、その波に乗じていいとかよくないとか、早いとか遅いとか、丈夫だとかあんまり丈夫じゃないとか、があります。

わかりやすくいうと血圧の高低もそうですし、脈を打つ速度も違ったりします。息の浅いや深いも違うし、吐く言葉も違います。


その波というのはある程度の周期性を持って定期的に変化します。寄せる波が返すように、打ち寄せては返っていく。それがだんだんと海岸の深くまで打ち寄せるようになってくる。だんだん深く打ち寄せては、また返っていく。そしてしばらく海岸深くまで打ち寄せていた波が、まただんだんと海岸深くまでは打ち寄せなくなってくる。そうやって打ち寄せては返る波の中でそれが満ちてきたり引いてきたりしています。満潮とか干潮っていう言い方をします。


そういったふうに人間にある波も打ち寄せては返っていきながら、満潮とか干潮を繰り返しています。

仮に満潮の時だと誰かに何かを言われても「ふんっ」ってはじき返すことができます。「あの人、あんなことわたしに言って、あの人のほうこそバカじゃないの!」って思ったりもします。言う人もいます。

しかし、干潮だと誰かに何かを言われたら、その瞬間にヘナヘナになってしまう。「なんかわからないけど気分が悪いです」とか言いながらトイレに駆け込んだりします。トイレに駆け込める人はまだいい方で、たいていの人はそのわけのわからない気分の悪さをグッと飲み込むようです。

まるで同じ人物とは思えないような現象が起きます。


満潮の時にははじき返し、干潮の時には受け入れてしまうのですから、干潮の時に他人のアドバイスやよい意見を聞き入れたらいんじゃないか?と思うんですが、変な固定観念があって聞き入れてもらえない。何とか説明をしてわかってもらえたとしても、干潮の時期なので行動には移らない。

けっきょくは寄せては返す波のように同じところを行ったり来たりしているだけになってしまう。


本来、自分の波を活かすのでしたら干潮の時期には他人の意見を聞いたり、アドバイスを受けたり、本や文書、資料などを読んで計画を立てるのに向いています。いわゆるインプットする方向性です。

そして満潮の時期なると、その計画をもとにバーンと行動を起こす。


整体では満潮の時期のことを高潮期といい、干潮の時期のことを低潮期といいます。


たまたま落ち込んでいる時期が低潮期だったのかもしれない。高潮期になると同じようなことを言っていても、案外平気な顔をしていたりもする。

人間は意外とそういうものだったりするから、あまり気にしないようにしています。

高潮期と低潮期の波はひとそれぞれ違います。波の期間はある程度決まっていても、時期とか強弱には違いがあります。

ご夫婦の間でもそうです。

たとえば旦那さんが高潮期であるときに奥さまのほうが低潮期だったとします。そして些細なケンカや言い合いの中で高潮期の旦那さんがバーンと何かを言ったとします。そうすると奥さまは真に受けてしまい、ヘナヘナとそれを受け入れてしまう。「わたしはそういう人間なんだ。こんなことを言う人を選んだ自分が悪いんだ。もうわたしはやっていけない」なんてことを思ったり言ったりする。それを受けて高潮期の旦那さんは「そんなことを言うなら出ていけ」とか「わかった、もう離婚だ」とか言いだす。で、奥さまは低潮期なので真に受けて「わかりました・・・離婚しましょう」とか言っちゃう。

それからしばらくして高潮期だった旦那さんが低潮期になり、低潮期だった奥さまが高潮期になる。そうすると「あれは言葉のあやだった。ごめん」って旦那さんは言うのに、奥さまは勢いがついていますから「いいえ、あの時の言葉があなたの本心なんでしょう。離婚します」とか言い始める。


奥さまが落ち込んでいるのもヘナヘナと落ち込んでいるのか?その状況下に積極的に関わっているのか?によっても全然違う。




ここで、改めて考えないといけないのが冒頭の一文です。

誰かのことを心配して「あの人はどうしているだろうか?」なんて思うことがあります。

このことがけっきょくは一番いらないことでしたね。


たしかに心配のエネルギーは相手に対して心配のエネルギーを与えます。

う~ん、大丈夫!

これが整体の基本ですから。



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読んでくださってありがとうございます。とてもうれしいです。