三寒四温に負けない春のスキンケア
(これは動画の原稿です)
こんにちは、体調を崩したことをきっかけに、素朴美容を研究するようになった美容ジャーナリストの錦織なつみです。
実は今、白目が真っ赤になる結膜下出血中。なので顔出しするとホラーになってしまうため、音声のみで失礼します。使用品はこの動画の中で、随時写真でご紹介します。
春はよい季節なのですが、体調くずす人も多いですね。
実は肌も同じ。花冷えの寒さと夏のような暑さが交代にやってきて、変化についていけず肌荒れやダメージが急増します。
これを乗り切るには、毎日同じスキンケアでは不十分。
「寒い日用」と「暑い日用」のスキンケアを2パターン準備して、肌をしっかりチューニングする必要があります。
春なのに「寒い日」のスキンケア
ではまず寒い日用のスキンケアをご紹介します。
「素朴美容」では基本的に、寒い時には寒い地方の、そして動物性の成分を使います。
寒い日に必要なのは、栄養補給と血行促進で肌を保護する保湿力やバリア機能を高めることです。
そこで私は、まさに早春の3週間だけとれる貴重な白樺樹液を使います。
白樺は北海道や東北などの長く厳しい冬を生き抜く植物ですよね。厳しい冬に耐える間にじっくり生命力を蓄えて、春に一気に芽吹く強いエネルギーを持っています。
この樹液には、ビタミンやミネラルアミノ酸が豊富で、炎症を鎮めるキシリトールが含まれています。
だから冬の寒さで赤くなったほっぺにもいいんですよ。
ちなみに白樺樹液は、国産オーガニックコスメのベースとして使われることも多いです。
私は「このコスメいいなぁ」と思って見ると、成分表示の最初にホワイトバーチ、つまり白樺樹液がクレジットされていることがけっこうあります。
常温だと悪くなってしまうので冷蔵庫で保存します。私は春になると1本1,000円ほどの白樺樹液を2本買って、清潔な容器に詰め替えて冷蔵します。
で、肌につけるときには冷蔵庫から出してすぐつけるんですけれども、不思議なことに全然冷たさを感じません。むしろほんのり温もりがあるんです。
極寒でも樹液が凍ってしまわないように、何らかの仕組みが働いているんだと思います。自然って本当によくできていますよね。
白樺樹液の後は、美容液ですが、朝はプラセンタエキスを使います。動物の胎盤エキスですから、命そのものを育むすべての栄養と仕組みが備わっているんですね。
寒い日はこういった動物性の成分が持つ高いエネルギーに助けてもらいます。ケミカル成分を抑えた製品を選ぶのが、より高い効果を引き出すポイントです。
一方夜は過保護にしないために、夏に向けて植物性のものを少しずつ取り入れます。
植物性乳酸菌入りの玄米甘酒ちほまろの上澄みを美容液としてつけます。
これは乳酸菌が入っていますので肌を適当な弱酸性して、自ら潤える肌に導きます。
また玄米ですから、ガンマオリザノールやフェルラ酸、トコトリエノールといった高級美容成分が、美白や抗酸化を行います。
本当は朝も使いたいのですが、米玄米甘酒をつけた後にメイクをするとモロモロッと粉っぽいものができてしまうので夜だけにしています。
その後、日本の美肌のおばあちゃま達に来長年愛用されてきたゆず化粧水をつけて、ペクチンで肌表面にシールドを張ります。
脂性肌ならここまでのスキンケアで完了ですが、乾燥肌ならさらにオイルを足しましょう。
まだまだ寒いので、動物性の馬油がいいです。
北海道や熊本の中でも阿蘇地方など寒いところでお馬さんの体を守るために分泌される油脂なので、私たち人間の肌を寒さストレスから保護します。
春なのに「暑い日」のスキンケア
次に、急に暑くなった日のスキンケアですが、こちらはよもぎの化粧水を使います。
白樺樹液が寒い地方の植物なのに対して、よもぎは比較的暖かい地域の日当たりの良い所で繁殖します。
日本では本州・四国・九州・小笠原・沖縄です。
よもぎが素晴らしいのは医薬品としての歴史があることです。東洋ではお灸のもぐさに使われ、西洋ではハーブの女王マグワートとして傷の手当てやかゆみ止めに使われてきました。
ですから肌につけると、春先の花粉とやPM 2.5で細かく傷ついた肌を修復します。
美容効果としてはクロロフィルとフラボノイドの抗酸化作用で老化を防ぎ、糖化物質を分解してハリや弾力を高める、殺菌作用でニキビ菌の繁殖を防いだり、ビタミンCとA、クロロフィルの相乗効果で美白も期待できます。
また、よもぎはデトックスしながら血行も促進するので、肌の透明感を引き出すのではないかと期待されています。
実際に使ってみると、とてもさっぱりしていて、香りも爽やかです。
香りの主成分は、高ぶった神経を鎮静するシネモールと、殺菌防腐効果があって爽やかなアルファツヨンなどです。
だから春先に感じるイライラや不眠を改善したり、自律神経が整うことでホルモンバランスも整うと言われています。あ、よもぎの香りにはダイエット効果もあるそうです。
なのでアロマも楽しみながらこのよもぎ化粧水を塗ってみてください
美容液は花冷えの日と同じて朝はプラセンタエキス、夜は玄米甘酒の上澄みを使います。
でもうっかり陽射しを浴びてしまった日には、沈静と美白をするユキノシタエキスを手のひらに1、2滴つけています。
その後ゆず化粧水をつけたら、仕上げのオイルは動物性ではなくて植物性の椿油を使っています。
動物性の馬油よりは軽いけれども、85%がオレイン酸でこっくりと濃厚な椿油がぴったりです。
でも、ニキビが気になるとかオイリー肌の場合には、オレイン酸が約40%でリノール酸33%でより軽い米油がよいと思います。
この2パターンのスキンケアを準備して、その日の気温や肌の調子に合わせて使い分けることで、肌の調子が崩れやすい春を乗り越えていただければと思います。
まとめ
まとめますと、春なのに寒い日には白樺樹液と馬油を、暑い日はよもぎ水と椿油を、と使い分けます。
もちろん前提として、「米米洗顔」で大切なうるおいを洗い流さず、むしろ栄養を与えながら肌を清潔にするとさらに効果が実感できます。
では皆さん最後までお聴きくださりありがとうございました。春ですから体調を崩していらっしゃる方も多いかもしれません。どうぞお元気でお過ごしください。
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