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特発性気質化肺炎がわかるまで⑫~退院希望を出す

8/24  早朝4時半ごろ、隣のやりとりで目が覚めた。

おばあさんと看護師さんのやりとり。どうやら採血1本分足りないからもう一度針を刺したいけど、もう痛いから嫌、と言われている。

そのあと、違う看護師が来て説得。でもこの時、患者さんの名前を呼び間違えたことで、おばあさんも「あなたがここでは一番注射うまいなの?そんな名前間違える人に任せたくないわ」とシビアな一言。でも時間をおいて、「さっきの子(採血失敗した看護師さん)に気にしないよう言うといてね。」とフォローもする。

看護師さんも大変。でもこのおばあさんがちょっと駄々をこねたくなる気持ちもわかる… 

2回目の理学療法。といっても、歩くくらい自分でできるし、運動量や呼吸数、脈拍とか自分で記録しているので、胸郭や肩甲骨周囲筋のストレッチ方法を一緒に確認しただけだけど、それでも、入院中は誰かと話せる方が気がまぎれるな、と実感した。新型コロナの感染対策で、外来患者さんとスペースを分けるため、リハビリ室は使わずベッドサイドや廊下など入院生活スペースで行っているとのこと。使えない器具とかもあって不便だろうけど、リハビリはそれでよいと思う。

一般科病院に入院して思うのは、どこの病院でも、ベッドサイドでの診察が基本なのかな?その患者の病気や家族、住まい、退院予定とかいろんな情報が同室者に伝わるけれど、嫌な人はいないのかな?

私も慣れてはきたし、他の人の情報聞くのも参考になるけれど、精神科ではもっと個人情報のことは慎重に扱われるし、個室での診察が基本なので疑問に思うところ。

それに、診察時間枠みたいなのが決まってないから、いつ先生が来てくれるのか気になって落ち着かない… 私みたいに診察で聞きたいことまとめたり、意気込んでる人は稀なのかな。この日は遅めの診察だった。

院内感染のリスク、運動できる範囲の限界などを理由に、入院しながらの療養には限界を感じていたので、主治医に退院希望を出してみた

主治医もそれだけ動けているなら入院レベルではない。でもステロイド(プレドニン)30mgというのは外来レベルではない。自宅療養なら良いけど、感染症のリスクも高いし、普通の人ではかからないカリニ肺炎とかカンジダ食道炎とかにかかりやすいから気を付けてほしい、と。

退院指示は出せるけど、退院の日は私に決める権限がないから病棟との相談。外来になると、CTが月1回しか診療報酬の関係でとれないのと検査予約もとりづらくなるよ、と。

私が医療職ということもあってか、病院事情も教えてくれるから面白い。

でもなんかあっさり退院希望が通った…! できるだけ早い方がよいと希望は出したけど、あとは病棟がどう準備してくれるか。。もう3時過ぎてるしな、と思っていた。

でもその日の夕方には、看護師さんから「退院、明日でも大丈夫ですか?」て。

さすが急性期! 速い! 

私みたく、入院したくても満床でできない方が一人でも減るように私は早くベッドあけます!

早速家族に電話。

娘から「夢がかなった~~~」て言葉を聞けて私もうれし泣き。

でも明日から学校やから朝にいてほしかった、とも。

うん…夏休みに間に合わなくてごめん!でも学校から帰ってきたらちゃんと家にいえるからいっぱいギューしようね、て約束を交わした。

そんなこんなで、8月25日(火)10時 無事に退院できました。

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この長い長い体験記を読んでくださった方がいらっしゃるとしたら本当にありがとうございます。ここから先は、外来治療や快復経過について綴っていきます。

最後に、ブログにした理由です

1.原因不明の熱が続いたり、ウィルス性肺炎を疑い調べても、コロナのことばかりで全く情報がなくて困った。これから同じ経験をするかもしれない方のために

2.過去のことはここに留めて、私自身が今を感じ楽しむために

3.医療職として、人として、どんな言葉かけや関わり方が救いになるのか気づくきっかけにもなったから

・見守っているだけ待っているだけでは誰も気づかないし誰にも届かない
・おせっかいでもいいからどんなささいなことでもいいから、まずは声をかけること
・配慮はするけど遠慮はしないこと
・行動すること