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~私の人生をどう見ようか?~
体調が上向かず、どこか停滞した生活を続けている。そんな中で病院からは毎週の診察と体調の変化があった際には報告することを義務づけられている。
どこからどこまでを報告しなければいけないのか正直分からないのであるが、この辺の線引きは水掛け論になるので黙って従っておいた方が得だということを三年間の入院の経験から学んでいる。
そんな中で腰に水泡のようなものを見つける。多少ピリピリした感じと昨年度の経験から帯状疱疹ではないかと予想をつける。
それで終わってしまえばまぁそれはそれであったのであるが、報告をせずに次の診察を迎えるとまた水掛け論が起こりえるので病院に電話を掛けた。
▼ 入電後
とりあえず病棟に確認の電話を入れる。馴染みの看護師の人が対応してくれたが、近くに主治医がいたのですぐに対応が代わる。
簡単に事情を説明すると「すぐに病院に来るよう」と、達しが出る。
帯状疱疹であれば特に問題はないのであるが、GVHDに伴う何かであるとまずいということで、急遽病院に向かうことになる。このようなことが起こるので、とりあえず何か引っかかったら連絡しておくのがベストだと思う。
不安の大半は基本的に何もないのであるが、『基本的に何もない確率』で癌になっていることから考えると、もうその辺の簡単な宝くじが当たる様ことは自分には頻発している…と捉えている。
▼ 病院到着
病院に着いて入院病棟に向かうと知り合いの看護師から「近づかない様に」と言われる。…忘れていたがコロナが蔓延しているんだった。
物々しい警戒体制の中無防備に飛び込む免疫の少ない病人、それはその様なような対応になる訳だ。場所を変えて救急対応のところにいる主治医と会い患部を見せる。
案の定帯状疱疹の診断が出て「薬を出すのでしばらく様子を見る様に」とあっけない診察で終わる。まぁこれも去年経験をしているので、簡単だが確実に体力が落ちていることを実感させられる。
…そう、私は初冬の水たまりに張る薄氷ぐらい儚い体力しか持ちあわせていないのだ。
ついでに…と言ってはなんだが悪性リンパ腫の皮膚腫瘤も確認される。免疫抑制剤を停止し、弟から移植を受けた免疫が癌細胞を攻撃してくれることを祈って日々生活をしている成果を改めて確認される。
個人的には大きな変化を感じていないのであるが、医師からは「一応は悪い方向には向かっていないと思う」という評価が下される。正直なところこのままの評価で私に寿命というものがもしあるならば、全うしたいものである。
…ただここで新しい情報が提示される。
▼ リンパ輸注
リンパ輸注とは何なのか調べてみたが、移植よりもさらに情報が少ない。ごくごく簡単に記載すると、免疫を移植したドナーから成熟したリンパ球を提供してもらい、体内にそれを入れてより強く悪性細胞を攻撃してもらう…というものらしい。
移植したドナーからのリンパ球というところがポイントの様で、ただ単純にリンパ球を移植したとしても元々ある自分自身の免疫がそれを攻撃してしまうため、入れ替わったドナーのリンパ球を使うことによってリンパ球自体のへの攻撃を避けるという意味合いがある様である。
うーん、分からないことだらけだ。
残念ながら、今の時点ではここまでしか書けない。
なぜかというと、実際にその治療が行われるかどうかそういった段階までまだ話が進んでいないからである。
・その治療は有効なのか
・現実的に輸注することが可能なのか
・いつ実施するのか
と言った点も含めて、全てがまだ白紙の状態である。
本当の第一歩として『免疫抑制剤を停止して、移植された弟のリンパ球が私の悪性腫瘍細胞を攻撃するかどうか』というところが分からなければこの治療はそもそもが成立しない様だ。
そのため、今後どうなるかは分からない。いや、私の身体が治療に耐えられるかどうかが分からない。治療に耐えられずに死ぬ可能性を、私が受け入れるかどうかも分からない。
…あくまでも『可能性の一つ』を提示されたということに過ぎない。
▼ さいごに
どこかの未来で、私が今回のNoteを見直した時にどう思うだろうか。
新しい選択肢は提示される可能性がある一方で、その選択肢を選ばない未来も十二分に有り得る。どのような未来になるのかは見当もつかない。
普通ならば『希望を追って死にたい』という考えの方が前向きなのかもしれないが、今の私には『絶望を追ったまま生きたい』という考えも十分にある。
生きることを諦めるつもりはないが、後は『どう生きるか』を今の私は選ばなければいけなくなる。
過去の自分と、未来の自分の責任を負わなければいけない。
「人生の決断とはこれほどのものなのか」と感じる瞬間が近々どこかで来るかもしれないことを、ここに記しておく。
個人ブログも更新しましたので、よろしければ。
今回は『採用・就活』のカテゴリーです。
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