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【小説】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

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(あらすじ)そこには四人の奇妙な者達が集まっている。語り出したのは、一見すると『普通』に見える華奢な青年。 祖父の死を見届けるため、一人だけ門と塀に閉ざされた古い屋敷に来た彼。…
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【第10話/最終話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

 うふふふふ、と女は笑いました。真っ赤な唇は、今にも血が滴り落ちそうなほど鮮やかな色でし…

【第9話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

 青年は、障子の向こうに立ったまま動きませんでした。どんな話をしようか考えているのかもし…

【第8話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

 祖父は横たわったまま、過ぎ去った年月を回想するように、ぼんやりと縁側を眺めていました。…

【第7話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

「あんたの瞳に収まっていると、なんだか輝きも違うねぇ」 「そうですか」  僕は、猫の二つ…

【第6話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

 祖父にとって最後の朝食は、いつもと変わりがないようでした。ミニトマトが三個、切られたフ…

【第5話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

「明日は満月ですね。月がとても大きくて、美しい夜です。白くて美しい女を思わせます。細い項…

【第4話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

「きっと、そちらにいらっしゃるのでしょうね」 「いいえ」 「お顔を見せてくださいまし」 「いいえ」  障子に映る影が、小さな肩を力なく落としました。そして、とぼとぼと影が障子の向こうへと去って行きました。  どうやら足音は、夜風と衣の擦れる音に紛れてしまったようです。  しばらくすると、次は先程よりも頭一個分大きな子供がやってきました。風に揺れる絹のような短髪と、服越しに覗く細い身体のラインに僕と同じ性を感じたので、きっと男児でしょう。 「もし、もし」  女児に近い

【第3話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

「明日には死ぬだろう」  寝室に荷物を運びこんだあと、祖父はいつものように床の上に腰を下…

【第2話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

 立派な門がある祖父の屋敷は、とても大きくて広いです。  門から連なる、屋敷を囲い高い塀…

【第1話】ホラー幻想小説~四番目の蜘蛛異色物語~

 がらんとした大舞台に、四つの椅子が広い間隔で並んでいる。照明は唯一そこにいる者達を照ら…