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嘘をついて商売する人達

モンスターエンジン西森洋一 41歳 漫才師です

七年付き添って来た自転車を、手放そうと思う。

多分、後輪のギヤの中の故障だ。 高くつく。
漕いでいると「ガチャン」と、スッポ抜けて、ペダルが急に空回りする。

前向きにも、後ろ向きにも、ペダルが空回り。

とてつもなく危ない。 ここ二週間で、三回ほど死にかけた。

予め把握している自転車の故障で、死ぬ訳にはいかない。 

「いや、分かっててんで、分かっててんけど、、
中々新しいのを買うタイミングがなくてさぁ、、死んでもて〜ん!」

では、洒落にならない。

『そうですねぇ生前、旦那は、毎日の様に言うてましたねぇ、自転車が危なすぎて、今日も死にかけたわ〜! って、、だから早く買い換えやぁ、言うてたところなんですよ〜、ほんなら間に合わず、死んでしまいまして〜、ええ、そうなんですよ〜』

ヨメ、証言バージョン。

夕方、新車を購入する為、近所の自転車屋へ。 

一応、修理する場合は幾らかかるか、若ハゲの店員に聞いてみた。
購入前のアイドリング的な、行動だ。 修理する気は3%程しかないが、アイドリングをする。

西森あるあるだ。

若ハゲは「これがどうで、そうなるとこれも交換した方が……」
などと、結局、新車購入が無難だと、説明してきた。 


若ハゲは僕のことを、機械のドシロートだと、高を括っている。


僕は自転車ぐらいなら、全ての部品がバラバラの状態でも、一から組み上げる事が出来る。

若手の金のない頃は、事故をしてグチャグチャになり、不法投棄された自転車三台を、、
使えるところだけ組み合わせて、一台にして乗っていた。

3日で盗まれた。

なので、間違っているところを、全て訂正させてもらった。 
嘘をついて「交換だ」と言ったブレーキワイヤーまで、、

僕が最近、自ら交換したばかりとは、思っていなかったようで、、若ハゲは、かなり罰が悪そうだった。

これも、あるあるだ。 こちらが何も知らないと思い、適当な商売をしてくるのだ。 

だから、ハゲるのだ!

  
嘘をついた回数と、排水口に溜まる髪の毛の本数の折れ線グラフを比べたら、酷似している事に気付け!

嘘をついても、鼻が伸びない代わりに、毛根が死んでいる事に気付け!

全てにおいて辻褄を合わせるなら、、「私はハゲてませんっ!」て始めに言わないと成立しない事に気付け!

あと4つ、ぐらい言いたい!

噓でも使い物にならないと「廃車レッテル」を貼られた愛車を見ていると、、
とてつもなく 哀しくなって来た。

そして、、

コイツはまだやれる! なにが、もう無理ですじゃ! 勝手に決めんな! 誰が手放すって言うた!
ふざけんなよ!

となり、、急遽修理をする事に。 5000円かかる。

尚も若ハゲがごちゃごちゃと、完全に直らなかった時の為に、、
責任逃れトークをしていたが、無視して自分で決めた部品だけを取り寄せし、帰ることに。

帰り途中に違和感。 

なんでか直ってた。 行きしなとは、何も変わっていない筈が、直っている。

「僕がまだやれる事に、気づいてくれたんですね〜!」  

ってことか。 

「あと7年いけますんで、宜しくお願いします」

ってことか。

「しかしアイツ、ハゲてましたね〜」

ってことか。

「折れ線グラフ、ちゃんと見てないんですかね〜」

ってことか。

「アイツがピノキオやったら、鼻伸び過ぎて、地球一周回って、自分の後頭部に突き刺さってますよね〜」

ってことか。

あと4つ、ぐらい言いたい。

というか、注文した部品どうすんねん?! 

機械に疎い、おばちゃんなんかは、騙されてるんやろうなぁ……。

お店側の指摘が本当にあっているかを、審議する仕事しようかなぁ……。

何で俺が、そんな事せなアカンねん! 


おやすみなさい。


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