こしらえるという、しあわせ。
ズボラにとって、いまの時代は大変ありがたい。スーパーでもコンビニでもお惣菜がたくさん売っている。ひとり暮らしなら、もはやつくるほうがコストが高いとさえ思う。それでも、こしらえるよろこびってやつはあるのだ。
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こんにちは、こんばんは。くりたまきです。
ズボラと食いしんぼうの性質がタッグを組むと、めんどくさいことになる。ズボラはごはんなどつくりたくない。めんどくさい。あわよくば誰かにつくってほしい。しかし、買ってきたお惣菜ではあんまり満足できない。添加物や、使われている油の量や、強めの味付けが気になる。それに好きな味というのもしっかり持っている。わがままなのだ。
いまの世の中、何人かでごはんを食べるならまだしも、ひとり暮らしだと、つくる手間を考えたら、もう買ったほうが早い。のだけれど、やっぱり手を動かしてしまう。
とはいえズボラなので、一度にたくさんのにんじんラペをつくって一週間食べ続けたり、煮物をアレンジして味変して数日食べ続けたりする。
そんなズボラでも、こしらえるしあわせというのは感じる。
今日は、金柑を煮た。土鍋でコトコト煮ていくと、部屋中に甘くて華やかな香りが広がる。すーっと深く息を吸い込むだけで、うれしくなる。
そしてちょっと恥ずかしいけど「おいしくなあれ」と声に出して言ってあげると、なんだかよろこびが身体のすみずみまで満ちてくるのだ。
なにかを炒めるときの食欲をそそる音、蒸したときの湯気がふんわり広がるさま。ぜんぶがしあわせを増やしてくれる。
なんにもできないくらい元気のない日は、外のお惣菜に頼れる。でもある程度の元気がある日は、自分のためにごはんを、しあわせをこしらえてあげたいなあと思う。
さて、明日はとろろごはんが食べたい。山芋を買ってきて、すりおろそう。今日のうちに出汁はつくっておいたので、すぐできちゃうぞ!
30minutes note No.939
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