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初 1人海外旅行 バリ島②

英語を話すことができなくても、意外と何とかなる。そのように感じたとき、心に少し余裕ができた。

無事、フィリピンからバリ島に到着した。
到着時刻は、午前4時。
移動中の全ての時間を睡眠に費やしていたとはいえ、瞼に少し重みがある。
少しずつ瞬きをし目を慣らしながら、競輪のドラフティングのように前の人についていく。

深夜とはいえ、事前に得ていた情報のとおり、ビザの受付カウンターには長蛇の列ができていた。到着直後に並ぶというのは億劫だったので、カウンターの向かいに設置されている背もたれのないベンチで休憩をとることにした。
ベンチで休憩しながら、長蛇の列を観察する。列とは言い難い並び方に、国の違いを感じる。

壁一面にあったよくわからないモニュメント

おそらく、バリ島の歴史か何かを展示しているみたい。興味かないと調べようとしないのがぼく。

人数が減って来たところで受付カウンターに並び、ビザを取得しに行く。いざ受付カウンターに向かうと、眉間にシワを寄せ眼鏡をかけたモンスターズ・インクのロズに似たおばさんが待ち受けていた。
そして、ロズにパスポートを手渡し、国籍を確認された後、すでにある眉間の皺により一層皺を寄せながら僕に「ごせぇんえん」と言ってきた。
聞こえたとおり5000円だと思ったのだが、まさかバリ島で日本の紙幣を使う思っていなかったので、焦ってインドネシアの紙幣を渡してしまった。
それを見たロズは、露骨に鼻で笑いながら再度「ごせぇんえん」と言ってきた。
ぼくが悪いけど、そんな露骨に鼻で笑うかねと思いながらも改めて5000円を渡し、ビザを取得することができた。
あまりにも坦々と物事が進むと、うまくいっているのに不安になる。その後も難なく入国することができ、後はホテルに向かうだけだった。

これまで難なくやってきているが、実はフィリピンに到着して以降、スマホが使えなくなっていた。
事前に、アプリでeSIMを登録していたのだが、何故かうまく機能せず、スマホが一切使えなくなっていた。
翻訳もマップも使えない、位置情報だけを使うことができる状態。
今回の旅行期間中、スマホが全く使えないというのは苦痛なので、フィリピンでスマホが使えないとわかったときから、現地でSIMカードを買うと決めていた。
SIMカード販売店が4件ほどあるが、どの店にすべきかなんてわからないので、唯一、店内に音楽が流れていて、人が良さそうなお店があったので、そこで買うことにした。

料金は、3GBで3000円ほどだった気がする。
どれくらいの値段が妥当なのがわからないし、使えないという不安をすぐさま抹消したかったので即決した。

対応してくれたお兄さんが、3ヶ月ほど日本に住んでいたことがあるとのことで、少し日本語で会話することができた。3ヶ月住んでいた割には、片言でもスムーズに日本語を話していた。
そして、ぼくも片言のインドネシア語で、インドネシア語を勉強していることを彼に伝えた。
大したことのない僕のインドネシア語力でも、彼は喜んでくれて、インドネシア語を勉強していて良かったと思えた瞬間だった。
SIM購入後、料金の安いタクシーを教えてもらい、最後に彼と握手を交わして別れた。
彼との写真を撮っておけば良かったと、今になって後悔している。

ダメなときに考えればいいや、何とかなる、何とかするというふうに、これまでの経験を経て考え方が自然と変化していることに気づいた。









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