見出し画像

わたしにとっての珈琲時間。

びっくりするくらい美味しいカフェインレス珈琲豆を見つけた。

カフェインレス珈琲の専門店「美月」。

世界中に自家焙煎店はたくさんあるけれど、カフェインレスを専門で取り扱っているお店があるなんて、初めて知った。

わたしの場合、やらなきゃいけない諸々から解放され、心からゆっくりできるのは、圧倒的に夜が多い。
けれどベットに入る時間を逆算して、これまで珈琲を諦めることも少なくはなかった。しかし、この珈琲はカフェインレスということで、眠れなくなったらどうしよう、という心配をしなくても良いのは、とてもありがたい。

粉にしたものと豆のもの。
お手軽さで選ぶと断然前者の珈琲だが、せっかくだから、ちょっとした特別感を求め、ここはあえて、ひと手間かかる豆を注文した。

がさごそと戸棚から引っ張り出したのは、ずっと前に興味本位で買って、長らく日の光を浴びることのなかった手動のミル。

ガリガリ、でもカリカリ、でもない、重くもない、軽くもない絶妙な音を立て、豆は、さらさらと粉に姿を変えていく。

手や腕に伝わる、これまた絶妙な振動。
回す時間に比例して、少しずつ底に積もっていく様は、砂時計みたいだな、なんて思う。次に、粉になった珈琲をドリッパーへと移し、沸かした熱湯を周りをなぞるように、ゆっくりと注ぐ。

先ほど挽いた粉は、お湯を含んでふわりと膨らみ、香りが立ち上る。
思わずその香りを逃すまいと大きく鼻から息を吸い込む。大きく吸い込んだものだから、自然と息を吐くのもゆっくりになる。


そして、しとんしとんと、抽出された珈琲が少しずつマグカップを満たしていくのを見つめた。
ちなみに今日選んだのは、前に訪れた旅先で惹かれて購入した信楽焼きのマグカップだ。この透き通るような青は、湖がモチーフらしい。

湯気が立つそれに、ゆっくりと口をつける。
程よい苦さと甘みと香ばしさが、舌の上でほどけ、じんわりとお腹と心を温めた。

、、、美味しい。
カフェインレス=普通の珈琲より、風味が落ちる、という印象が覆る。
カフェインレスだなんて、言われなければ気づかないほど、珈琲そのものの味に少し驚く。 なぜ、カフェインのある珈琲と変わらない、いやむしろ、それ以上に美味しいんだろう。
「美月」さんのページによると、焙煎技術に秘密があるようだ。

カフェインレスコーヒーは、豆に含まれているカフェインを除去する工程を繰り返し踏む。
その工程は、どうしても豆にストレスがかかってしまう。そうならないよう、「熱風焙煎式」という方法で、珈琲豆を優しく包み込むように焼き上げているそうだ。


、、、なんて、珈琲って奥深いんだろう。
「美味しい」は、こだわりによって生まれるんだなあ、と改めて思う。

もともとは、最近おめでたの、珈琲好きの友人のために探していたカフェインレス珈琲豆。いくつか検索した珈琲通販サイトの中で、ひときわ個性的なサイトを発見できた。

日本最大の焙煎ネットモール「BENEMO」。

ここでは自宅にいながら全国の自家焙煎店の珈琲豆を買えてしまう。

わたしが今回購入した「美月」はその中の一つ。今回は吟味した結果こちらのお店を選んだけれど、本当に選びきれないくらい素敵なお店が揃っている。数あるこだわりの店のページを一つ一つ覗いていくのは、初めて行く場所で素敵なお店を探す心持ちとなんだか似ている。

そして、「フルーティ」「苦みが強い」「程よい苦みで酸味が少ない」「程よい酸味で苦みが少ない」「紅茶のようなテイスト」のように、テイスト別からも選ぶことが出来るので、わたしのような珈琲初心者にも優しいのも、うれしい。

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、感覚ーー。
今、わたしはこの時間に身をゆだね、ゆっくりと満たされていく。

自分を大切にする。だなんて、言葉にしてしまえば大仰なことに思えるけれど、案外こんな時間のことをいうのかもしれない。


「おはよう。」目覚ましの一杯。
「がんばるぞ。」気合の一杯。
「ちょっと休憩するか。」切り替えの一杯。
「お疲れ様。」労いの一杯。
「ちょっと話そう。」談笑の一杯。
いつ、どこで、だれと。


きっと誰しも、どの一杯にも意味がある。
もしそれに気づけたのなら、いつもの一杯が、豊かな時間となり、わたしたちに寄り添ってくれるのかもしれない。

どの珈琲にしよう。どんな器に注ごう。一緒に食べる甘いものは、何にしようかな。飲みながら、好きな音楽をかけるのも良いかもしれない。

その時の、とっておき、を何通りも組み合わせられるひとときは、何にも代えがたい贅沢で、わたしにとっての珈琲時間は、きっと自分を愛する時間だ。


そんなわけで本日も、真夜中のわたしによる、わたしのための喫茶店、開店中。


今回紹介したBENEMOサイトはこちら


この記事が参加している募集

休日のすごし方

私のコーヒー時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?