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ロバート・デ・ニーロに出会った衝撃

今、興奮冷めやらぬ中キーボードをカタカタ打っている。

つい先ほど観終えたばかりの映画「マイ・インターン」で雷にうたれたような衝撃的な出会いをしたからだ。Twitterでおすすめされてたマイ・インターン、Amazonプライムの評価も高く気になってはいた。ただ普段、ダークで刺激的な作品ばかり好んで観るため、平和で穏やかなものはあまり観る気はせず先延ばしにしていた。

今夜はなんとなく気が向いたから観てみただけだった。そんなひょんなことから、私は人生で何度あるかわからないビビっとくる体験をすることになる。

序盤から衝撃だった、ロバートデニーロ演じるベンをみた瞬間、目を見開き体中に電気が走った。なんて素敵な人なんだ、表情から佇まいから醸し出すオーラまで何とも言い難いトキメキを感じた。画面越しにここまで心を奪われた俳優さんは初めてかもしれない、だけど私は恥ずかしながらロバートデニーロの名前こそ聞いたことはあるが、彼の顔もお芝居も観たことがなかった。ドラマや映画は好きだけど10代、20代とほとんどアジアの作品しか観てこなかったため、洋画や海外ドラマに触れるようになったのはここ1年以内のこと。単純に海外の俳優さんや作品の知識がないに等しい。

そんな知識レベルで映画を鑑賞していたため、ベンを演じている魅力的な役者が洋画を知らない私でさえ聞いたことがある、あの有名なロバートデニーロだということを知らなかった。それが、たまたま一緒にいた父がふと画面をみて「ロバートデニーロの映画なんてみてるの?」と言ったのだ。”なんて”というのは、父も私が洋画をみてるのが意外だったからだと思う。ましてやそんな渋い俳優さんが出ている映画なんて…だからそんな言い方をしたのだろう。私は思わず「この人がロバートデニーロ!?」と聞いてしまった。本日2回目の衝撃だった。

なんて素敵な歳の重ね方をしているのだろう、人生はその人の表情や雰囲気に間違いなくでると思っているが、ここまでそれをダイレクトに感じたのは初めてだし70代の役者さんに一瞬で目を奪われることも初めの経験。

ただロバートデニーロは一流の役者ゆえ、今夜私が感じたものはもしかしたら彼が演じた”ベン”としてのものかもしれない…そこがまた面白い。正直それはどちらでもいいのだ、ロバートデニーロという役者を知れたことが私にとっては大切で、人生に新しい彩りを添えてくれたという事実に意味がある。

映画自体もとても素晴らしかった。冒頭で話したように、普段の私は暗いものばかりみている。わかりやすい作品をあげるとミストやエスターのような、決してホラー好きではないがドキドキハラハラするサスペンスものを好む傾向にある。本当はもっと明るい作品も観たいけれど、気乗りしないのにわざわざ手をつけるタイプでもない。

でも、マイ・インターンは2時間あっという間だった、ドキドキハラハラもないのにまったく退屈しなかった。それどころか食い入るように画面を見つめ、作中に溢れる美しい言葉たちをかき集めていた。ベンの優しい笑顔をみるとなんだか心が浄化され泣きそうになる。アン・ハサウェイ演じるジュールズの真っ直ぐで仕事に打ち込む不器用な女性にも共感しながら、ベンのような人が職場にいたら私も同じように寄りかかってしまうだろうな、そんな風に自分を重ねたりして…2人の歳の差を超えた友情に心がポカポカした。観終わったあとはとても優しい気持ちになれたし、私の表情が穏やかになっているのは鏡をみなくてもわかった。

映画でも音楽でも自分にとって”いいもの”に出会えたとき、自分の心が喜んでいるのがわかる。嬉しい、楽しい、ワクワクする、そう心がはしゃいでいる。この気持ち、この自分の感性でしか得られないものは一生大事にしていきたい。そうやって自分自身を”好き”でいっぱいにしてオーラが滲みでるような歳の重ね方をしたい、そうベンのように。

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