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母との暮らし

2015年6月に第一子が生まれ、
母と実家での暮らしが始まった。
その期間1ヶ月半くらいだったと思う。

毎食、マクロビの体に優しい献立を作ってくれた。陣痛がきた日はお昼はお蕎麦を茹でてくれた。今でも覚えている。美味しかったな。

陣痛がきてから生まれるまで長い時間付き添ってもらって、母も体力の限界だったよう。
夫が病院に駆けつけてくれて、母と分娩室でバトンタッチ。もう疲れたから帰るね、と。出て行ってしまって少し心細かった。
けど、後から聞いたら、産声を聞くまで帰らなかったそう。分娩室の外で初孫の産声を聞いてホッとしてから、帰宅したとか。

病気になってから、母は変わった。
優しく、丸い性格になった。
人生を達観していて、何事もおおらかに捉えているように見えた。人って、命に限りがあると知ったら、残りの人生はなるべく早く人に優しく、自分にも優しく、と思うようになるのかな?

こんなことを言ったらとても皮肉だけど、
小さい頃から、病気になってからの母の性格だったらよかったのになぁ、と思ったくらい。
母は厳しかった。私をあまり褒めることはなかったし、愛情表現も全然なかった。あったのかもしれないけど、私にはキャッチすることが出来なかった。お母さんって本当に私のこと好きなのかな?大事に思ってくれてるのかな?と本気で思っていた。自分が親になるまでは。

10年以上続けた習い事のバイオリンだって、お母さんがやめて欲しくないだろうから、と続けてた節もある。本当はもっと友達とゲームしたりして遊びたかった。中学受験もなんか無理やり受けさせられた記憶。塾だって嫌いだった。やらされ感のある勉強は苦痛でしかなかった。お母さんは本当に私のことが好きなのかな?本当にそう思って育ってきた。

けど、病気が母の性格を変えた。
母から醸し出されるオーラが柔らかくなった感じ。

私は新生児と24時間体制で四苦八苦。。
母も痩せてしまい、体力がないので
抱っこは短時間しかお願いしないようにしてた。
前ほどの体力がない母も、初孫を抱っこしている時は笑顔が溢れる。


大きくなるまで成長を見守って欲しかったな。

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