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「伝わる」伝え方を考える

こんにちは。年末バタバタの木村です。

いつのまにか2020年も終わろうとしていますね。
あっという間だったけど、とても濃い1年でした。(まだまだやることあるけど...)

年末なので久しぶりに何か書こうと思い、ラフに皆さんに読んでもらえそうな程よい抽象度のテーマ考えてたんですが、「あれ?こんなこと前にも考えてまとめたことあったな」と思い、資料を見返したらまさにのやつがあったので、それをnoteに再度まとめ直すことにしました。

自分個人の振り返りがメインで簡単なことしか書いてないので、軽い気持ちで読んでいただき、各々が改めて考えて、議論するきっかけになれば幸いです。

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今、「伝える」について考える

新型コロナの影響もあり最近は家で過ごす時間が増えてきましたが、仕事や私生活での他者との関わりの中で何かしらの情報を伝えたい・伝えなければいけない場面はまだまだたくさんあります。

自分のアイデアをプレゼンをする
仕事の依頼をする
家族にお使いを頼む
ペットにトイレの場所を教える
子供を叱る
親友に相談する
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どんな生活の中でも頻繁に行う「伝える」という行為ですが、それに伴って多くの方が「伝わらない」という問題に何度も直面したことがあるのではないでしょうか。
リモート環境になったことでさらに難易度が増している部分もあると思います。

今改めてこれらの問題に丁寧に向き合うことで、オフライン・オンラインそれぞれで他者とのより良い関係をつくり、人々と生活するためのヒントを得られるのではないかと考えています。

「伝わる」とは

そもそも私達はなぜ伝えるのでしょうか。
伝わった結果、何を求めているのでしょうか。

それはきっと、相手の「行動」です。

自分のアイデアをプレゼンをする
→プレゼン相手の「判断」「フィードバック」を求める

仕事の依頼をする
→依頼先の「仕事」「成果」を求める

家族にお使いを頼む
→「買い物」を求める

ペットにトイレの場所を教える
→「すぐに掃除できる場所でおしっこする」を求める

子供を叱る
→「危ないことをしない」を求める

親友に相談する
→「共感」「アドバイス」を求める

私達は相手の行動やそのための思考・感情を生み出すために情報を伝えているのです。

言い換えれば、自分が求める相手の行動やそのための思考・感情を生み出せたときにやっと「伝わった」と言えるでしょう。

伝えたけど、伝わらない

では、よく起きる「伝えた(つもり)が伝わってない」という状態がどういうものか例をいくつか見ていきましょう。

1. 伝えたけど、たぶん聞いてない

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自分が伝えたことを相手がそもそも聞いていなかったり、見てほしいものを見てもらえてなかったりするような状態です。
辛いですね...😔
でもオンラインのチャットやメールなどのコミュニケーションでは情報に埋もれてよく起こりそうです。

2. すごい正確に伝えたはずなのに、あとで確認したら少し違うことをやっていた

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自分が伝えたことが違う伝わり方をしてしまった状態です。
お互いに辛いし、相手に申し訳ないですよね...😫
新しいプロジェクトチーム結成時や新人の方とのやりとりでこんなことが起こりやすそうです。

3. 伝えたけど、全然やってくれない

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情報は正確に相手に伝わったけど、求める行動を起こしてもらえない状態です。
ある意味一番辛い...🤯
メイン業務じゃなかったり私生活などの相手にとって直接報酬がないときに起こりやすいかもしれません。

伝わる仕組みと伝わらない理由

これらのような問題が起こる原因は何なのでしょうか。

「伝わる」状態を認知科学的にもう少し整理してみます。

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自分は
・意図を確認し(何のために何を伝えるか整理)
・行動を選択し(伝え方を考える)
・実行する(伝える)
相手は
・A:その情報を知覚し(聞く・見るなど)
・B:解釈し(理解)、
・C:評価し(重要か考える)
・行動する

このような整理をすると、自分が情報を伝えてから相手が行動を起こすまでにA)知覚・B)解釈・C)評価の3つの段階があることがわかります。

これらの段階がうまく進まないと先述した「伝わらない」状態になるのです。

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A)知覚・B)解釈・C)評価の段階それぞれについてもう少し説明します。

A:知覚

知覚とは、感覚器官を通じて物事を見分けとらえる働きのことです。
相手がうまく知覚できていない状態は先程挙げた「1. 伝えたけどたぶん聞いてない」例になります。

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B:解釈

解釈とは、物事の意味を受け手の視点で理解することです。
相手がうまく解釈できていない状態は先程挙げた「2. すごい正確に伝えたはずなのに、あとで確認したら少し違うことをやっていた」例になります。

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C:評価

評価とは、どれだけの価値があるか見定めることです。
相手がうまく評価できていない状態は先程挙げた「3. 伝えたけど、全然やってくれない」例になります。

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「伝わる」ために

上記のように整理すると、「伝わる」ためにはそれぞれの対応した以下の3つが重要になりそうです。

・知覚しやすい状態をつくる
・解釈しやすい状態をつくる
・評価されやすい状態をつくる

知覚しやすい状態をつくる

まず、知覚しやすい状態をつくるために効果的な方法は「注目点をつくる」ことです。

人は常に五感で多くの情報を受け取っていますが、意識的に処理できる量に限りがあるためそのほとんどは無意識の中で処理されてしまいます。
注目点を絞ることで、意識して受け取るべき情報と逆に切り捨てていい情報をはっきりと分けることができ、狙った部分をしっかりと知覚してもらいやすくなるでしょう。

例えば、以下のようなことです。

・埋もれがちなメッセージの先頭に【👉重要】などの目を引くポイントをつくる
・プレゼンスライドで話している部分をポインターで示す
・結論を最初に伝える

解釈しやすい状態をつくる

次に、解釈しやすい状態をつくるために効果的な方法は「相手に合わせた抽象度で伝える」ことです。

人は物事との間に心理的な”距離”を持っており、引いた視点で抽象的に捉えたり寄った視点で具体的に捉えたりします。
相手が伝える内容・テーマとどれくらい身近であるかに合わせて、抽象的で全体感や目的を想像しやすい伝え方や具体的で詳細や手段を想像しやすい伝え方を選べると良いでしょう。

例えば、以下のようなことです。

・専門外の人には(多少正確性を犠牲にしても)一般的な言葉を使う
・相手が想像しやすい具体例を伝える
・文字(具体)と図(抽象)で伝える

評価されやすい状態をつくる

そして、評価されやすい状態をつくるために効果的な方法は「相手の価値観や要求に合わせて伝える」ことです。

相手がどんな背景からどんな軸で物事を評価しているのか、具体的に何を求めているのかを深く知り、それに紐付けて相手にとって意味あるものとして伝えられると評価されやすくなるでしょう。

例えば、以下のようなことです。

・相手が大事にしている価値観をベースに話を展開する
・相手視点の言葉で伝える
・相手が得意な領域・興味のある領域の内容を依頼に含める

最後に

このように、「伝わる」という状態をつくるためには、相手の知覚・解釈・評価へのアプローチが有効です。
もし伝わらずに困ったときはこの基本に立ち返って考えてみてください。

ただし、無理に伝えようとする前にまず考えなければいけないのは、そもそも相手にそれを伝える必要が本当にあるのか」ということです。
相手が必要になったときにその情報を自由に取得できるようにしておくことも「伝わる」伝え方の1つです。

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今回のnoteは僕が運営として関わっているInHouseDesignersというデザインコミュニティのアドベントカレンダーの22日目の投稿です。(1日遅れちゃいましたが...🙇‍♂️)
よければ他の記事もぜひお楽しみください!😎

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